~ 2015年9月にかけての見解 ~

2015年4月10日
2015年 春号
~ 2015年9月にかけての見解 ~
経済① : 米国/ユーロ圏/日本、 金融政策、 主なリスク要因
経済② : 中国/豪州/ブラジル/新興国、 商品市況
債 券 : 米国債/ドイツ国債/日本国債/新興国債券
為 替 : 米ドル/ユーロ/豪ドル/ブラジル・レアル
株 式 : 米国/ユーロ圏/日本/新興国
p 2
p 4
p 6
p 8
p10
■過去6ヵ月の主要マーケットの推移と主な出来事■
110
105
100
95
(2014年10月1日~2015年3月31日)
中国、追加利下げ
発表(2/28)
世界株式*(2014年9月30日=100として指数化、左軸)
ギリシャで
大統領を選出できず、 ギリシャ支援の
FRB、量的緩和に
伴なう資産買入の OPEC、原油 大統領選挙の ギリシャ議会の解散・ 4ヵ月延長で
合意(2/20)
終了決定(10/29) 減産見送り 前倒し決定。 総選挙決定(12/29)
(11/27)
政局不安台頭
ECB、量的緩和の
(12/9)
米国でエボラ
3月からの導入決定
出血熱の2次
(1/22)
感染判明
ウクライナ停戦
(10/12)
で合意(2/12)
原油価格
中国、2年4ヵ月
急落
ぶりに利下げ
ギリシャの総選挙
(1/5、6)
(11/21)
で反緊縮派が勝利
(1/25)
独経済指標の下振れ
などを受け、欧州景気
に先行き不透明感
(10月)
90 日銀、量的・質的
金融緩和の拡大
を決定(10/31)
135
米利上げのペースは
緩慢との見方が台頭
(3月中旬以降)
130
103.0
(円)
早期利上げ観測
などから、米ドル
高に(3月上旬)
125
120
119.93
自・公連立、衆議院
選挙で大勝(12/14)
115
安倍首相、消費税率引き上げ
延期、衆院解散・ 総選挙を
表明(11/18)
85
110
円相場(対米ドル、右軸)
80
*MSCI ACワールド指数(米ドル、トータル・リターン・ベース)
3.0
(%) 米10年国債利回り
米7-9月期GDP確定値、
2.5
FRB副議長、利上げ先送り
の可能性に言及(10/13)
2.0
米7-9月期GDP速報値、
予想を上回る伸び(10/30)
11年ぶりの高い伸び
(12/23)
12月の米平均
時給、予想外の
減少(1/9)
11月の米雇用者数、
2012年1月以来の
大幅増(12/5)
1.5
14年10月
14年11月
14年12月
15年1月
15年2月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
105
2月の米雇用統計、
予想を上回る改善
(3/6)
1月の米雇用者数、
平均時給は予想を
上回る伸び(2/6)
1.92
15年3月
※上記グラフ・データは過去のものであり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
1
世界経済の振り返りと今後の見通し①
米国:特殊要因の剥落もあり、景気は再加速へ
金融政策:米国での利上げ開始は10-12月期
1-3月期は、寒波や西海岸での港湾ストなどの特殊要
因が景気の足を引っ張りました。しかし、今後はそうし
た特殊要因がなくなることもあり、最も重要な個人消
費は堅調を続けると見込まれます。設備投資や純輸
出はやや鈍化するものの、個人消費や住宅建設など
に牽引され、向こう6ヵ月にとどまらず、その先の6ヵ月
についても、前期比年率+3.2%程度の力強い成長を
弊社では予想しています。
米国の景気は堅調ながら、①米原油生産の継続など
に伴なう、原油価格や輸送費用などの企業コストの低
下、②オバマケアと呼ばれる医療保険制度改革に伴
なう医療コストの低下などを背景に、 消費者物価指数
は9月にかけて前年比マイナスで推移するとみられま
す。このため、従来、6月ないし7月としていた利上げ
開始の見通しを10-12月期に変更しました。また、年
末の政策金利は0.50~0.75%と見込んでいます。
雇用については、住宅建設および関連サービス分野
を中心に、今後も順調な拡大が見込まれ、失業率が
低下を続けると予想しています。賃金については、月
次指標の伸びが足元でやや加速したものの、実態よ
り低くなっているとみています。なお、ストの多発や主
要小売企業での大幅な賃上げなどにより、エネル
ギー業界での賃金の低下は容易に相殺されることで
しょう。
ユーロ圏では、国債買入れを通じた量的緩和の導入
が1月に決定し、3月に開始されました。同緩和は既に
多くの面で成功していると考えられ、当初の目途とさ
れる16年9月まで継続する必要があるようにはみえま
せん。そのため、少なくとも向こう1年は追加策は不要
と考えられます。なお、ギリシャはリスク要因ではある
ものの、同国の新政権が改革の容認に傾いたことか
ら、ECB(欧州中央銀行)が特別な行動をとる必要性
は大きく低下しました。また、ギリシャの新政権が改革
や緊縮財政の阻止に失敗したことを受け、今後、欧州
で行なわれる選挙で反緊縮財政派が躍進する可能性
は低下したとみられます。さらに、景気や雇用の改善
が反ユーロ感情の抑制に大きく寄与することでしょう。
ユーロ圏:景気回復が続く
予想を上回るペースで幅広く改善が見られています。
今後も、通貨ユーロの下落や、量的緩和の実施など
に伴なう信用状況の一定の改善、さらに、原油安の恩
恵もあり、景気回復が続くと見込まれ、弊社では向こう
6ヵ月およびその先6ヵ月のGDP成長率を前期比年率
+2.1%程度と予想しています。ただし、金融システム
が依然として脆弱であることや、膠着状態が続くとみ
られるウクライナ情勢、ギリシャ問題などに注意が必
要です。なお、ギリシャについては、ユーロ圏離脱は
免れるものの、政権交代などが起きる可能性が考え
られます。
日本でも原油価格の下落を背景に物価見通しが低下
しているものの、追加金融緩和を求める圧力は弱まっ
ています。これは、現在、主要国の間で円安批判は限
定的なものの、円安がさらに急速に進むことになれば、
海外で不満の声が挙がる可能性があるほか、日本国
内でも過度の円安は望まれていないこと、さらに、今
後は景気の改善が見込まれることなどが背景です。
日本:輸出と個人消費が牽引役に
主なリスク要因
2014年10-12月期は、3四半期ぶりにマイナス成長を
脱したものの、在庫削減の影響などから、期待された
ほどの成長率には達しませんでした。15年1-3月期に
ついても、在庫の動向などによって成長率が振れる可
能性はあるものの、ようやく加速を見せた実質輸出に
加え、賃金の伸びや資産効果、景況感の改善などに
支えられた個人消費などを支えに、向こう6ヵ月は前
期比年率+2.8%前後、その先の6ヵ月は+1.9%程度と、
市場予想をやや上回る成長が予想されます。
ギリシャ問題や地政学的リスク、予想より積極的な米
国の利上げが最も重要なリスク要因です。ただし、ギ
リシャについては、同国側での妥協が見込まれます。
また、地政学的リスクについては、ウクライナやイラク
の情勢は膠着状態が続くとみられるほか、他の地域
で衝突が起きる場合でも、ほぼ局地化され、世界市場
への影響は短期的なものにとどまると考えています。
その他、中国や欧州などの景気動向や、米国での利
上げに対する過剰な懸念などから世界の債券相場が
予想以上に軟調となる可能性などが挙げられます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
2
■主要経済指標などの推移■
世界の貿易量および鉱工業生産と主要国・地域の景気先行指数の推移
(%)
(2012年4月~2015年2月)
4
世界の貿易量
3
世界の鉱工業生産
いずれも3ヵ月移動平均の3ヵ月前比
(2015年1月のデータまで)
2
鉱工業生産の高い伸び
が続いているものの、
貿易量の拡大は頭打ち
1
0
-1
102
景気先行指数
米国
101
ユーロ圏
100
日本
99
(長期移動平均=100)
98
12年4月
12年10月
ユーロ圏では成長の加速、
米・日では安定した成長、
中国では成長の鈍化が示唆
されている
中国
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
(CPB(オランダ経済政策分析局)およびOECD(経済協力開発機構)のデータをもとに
日興アセットマネジメントが作成)
予想を上回る 150
指標が多い
(ポイント)
シティ・エコノミック・サプライズ指数*の推移
(2012年4月6日~2015年4月3日)
100
50
米国で予想を下回る経済
指標が、中国では予想を
上回る経済指標が目立つ
0
-50
-100
中国
予想を下回る
指標が多い -150
米国
12年4月 12年10月 13年4月 13年10月 14年4月 14年10月
* 各種経済指標と事前の市場予想とのかい離を指数化したもので、
予想通りであればゼロ、上振れが多ければプラス、下振れが多ければマイナスを示す。
出所:シティグループ・グローバル・マーケッツ
■主要国・地域のGDP成長率(2015年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
2014年
通年(予想)
米国
ユーロ圏
日本
中国
2.4
0.9
▲ 0.0
7.4
(単位:%)
2015年
2015年10月2015年
4月-9月の 2016年3月の
通年(予想)
半年(予想) 半年(予想)
3.2
3.2
3.1
2.1
2.1
1.6
2.8
1.9
1.7
6.9
7.1
7.0
(半期ベースの数字は前期比年率換算、通年の数字は前年比)
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
3
世界経済の振り返りと今後の見通し②
中国:引き続き改革が優先される
ブラジル:2015年は将来に向けての試練の年
景気は、市場予想を上回るペースで鈍化したものの、
的を絞った小刻みな景気下支え策や金融緩和なども
あり、急減速を回避してきました。弊社では、向こう6ヵ
月およびその先6ヵ月のGDP成長率を市場予想並み
の前期比年率+7%前後と見込んでいます。
第2次ルセフ政権は年初の発足直後、基礎的財政収
支の黒字を2015年にGDP比1.2%、16年には2.0%に
拡大する積極的な財政改善目標を打ち出しました。こ
うした大胆な目標は、議会の抵抗にあったものの、ル
セフ政権の経済チームが議会との交渉に成功し、進
捗に向かっています。なお、GDP成長率が前年比
+0.1%にとどまった14年に続き、15年は財政が引き
締められることなどから、景気後退が見込まれます。
ただし、財政健全化が急ピッチで進められているため、
16年の景気見通しは改善に向かっています。
多くの痛みを伴なうものの、不均衡は是正されなけれ
ばならないとして、政府は経済を改革し、時代に則し
たものとすべく、圧力をかけ続けています。また、中央
集権化と同時に地方政府での汚職一掃や自治の縮
小を望んでいます。弊社では、中国の不良債権開示
は十分でなく、巨額の隠れた不良債権があるとみてい
るほか、不動産価格は依然として高すぎると考えてい
ます。集合住宅の購入の多くは非公式ローンで賄わ
れており、様々な業界の多くの企業が投機を行なって
いるとみられますが、それらは現行の改革で一掃され
ると考えられます。投機目的で保有されている空き集
合住宅が少なくなく、多くの地域で不動産価格が下落
する中、厳しい価格押し下げ圧力が働くことでしょう。
また、公害抑制・削減に向けて今後もかなりの努力が
続けられる見通しで、鉱工業生産に引き続き制約が
及ぶことでしょう。
ただし、改革に向けた取り組みにより、成長見通しが
大きく改善する可能性も考えられます。綱紀粛正や公
費削減、成長の速さより質を重視する当局の姿勢など
が投資家や企業からの信頼向上につながれば、高度
な機器やシステム制御ソフトなど、設備投資の増加に
結び付くと考えられます。特に、大きな可能性を秘め
ているサービス分野が、成長の主な牽引役となり続け
る可能性が高いとみられます。
豪州:景気見通しは年内に改善へ
景気は足元、鈍化傾向にあります。ただし、景気の牽
引役が従来の鉱業分野から他の分野へと徐々に移行
しているほか、2月には13年8月以来となる追加利下
げが行なわれたこともあり、景気見通しは年内に改善
すると見込まれます。なお、昨年9月以降、豪ドルが対
米ドルで軟調となっていますが、豪ドル安は、景気や
企業の海外収益の押し上げ要因となるだけでなく、景
気の牽引役の移行を後押しすることでしょう。
新興国:従来より前向きに評価
中国以外の新興国では過去数ヵ月、米早期利上げ観
測を背景とした米ドル高・新興国通貨安や、資源価格
の下落などを受けて景気が弱含みとなったものの、比
較的安定した状況が続きました。弊社では、米・ユー
ロ圏・日本の景気が今後、市場予想を上回ると想定し
ているほか、緩和的な金融政策の継続や商品市況の
上昇見通しなどを背景に、新興国全体の景気につい
て従来よりも前向きに評価しています。なかでも、内
需が堅調なほか、経常赤字が少ないアジアの新興国
が好調を維持すると見込んでいます。
商品市況:対イラン制裁解除が原油価格を抑制
イランの核開発問題を巡り、同国と欧米など6ヵ国は
包括的な解決に向けた枠組みで合意しており、弊社
では6月末の期限までに最終合意に達すると見込ん
でいます。このため、イラン産原油の輸出が再開され
るとの懸念が徐々に高まり、原油価格の抑制要因に
なるとみられ、北海ブレント先物価格は6月にかけて1
バレル=52米ドル程度にとどまり、その後も低水準で
推移すると見込んでいます。ただし、世界経済の力強
い成長を背景に、米ドルが緩やかに上昇する環境下
でも原油以外の商品の価格上昇が見込まれ、商品市
況全般としては、4-6月期に若干下落した後は概ね横
ばいで推移すると予想しています。なお、弊社の予想
に反して、米・ユーロ圏・日本および中国の経済成長
が市場予想を下回ることとなれば、原油価格はより大
きな下落を示すことでしょう。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
4
■主要国の政策金利と商品市況の推移■
米国(FFレート誘導目標)
(%)
(2012年4月初~2015年3月末)
0.3
1.2
ユーロ圏(リファイナンス金利)
(%)
(0.00%~0.25%)
1.0
量
的
緩
和
第
3
弾
開
始
0.2
0.1
0.0
12年4月
0.2
量
的
緩
和
第
3
弾
終
了
(2012/9)
(2014/10)
12年10月
13年4月
(0.00%~
0.10%)
目 「物
標価
」を 安
導定
入の
0.0
12年4月
160
14年4月
14年10月
0.6
0.4
0.2
0.0
12年4月
日本(無担保コール翌日物)
(%)
0.1
13年10月
0.8
「
量
的
・
質
的
金
融
緩
和
」
を
拡
大
「量
的
・質
的
金
融
緩
和
」を
導
入
(2013/1) (2013/4)
12年10月
13年4月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
ご参考:米国、ユーロ圏、日本の中央銀行のバランスシ ート規模
600
(2007年末=100として指数化)
米国
500
400
日本
300
200
ユーロ圏
(2014/10)
13年10月
14年4月
14年10月
100
12年4月
ブルームバーグ商品指数
(ポイント)
12年10月
140
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
北海ブレント原油先物
(米ドル)
150
120
140
100
130
120
80
110
60
100
90
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
40
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2015年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(米国については範囲の上限値)
米国(FFレート誘導目標)
ユーロ圏(リファイナンス金利)
日本(無担保コール翌日物)*
北海ブレント原油先物(単位:米ドル/バレル)
ニューヨーク金先物(単位:米ドル/トロイオンス)
ブルームバーグ商品指数
2015年
2015年
2015年
2016年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
0.25%
0.25%
0.25%
0.75%
0.05%
0.05%
0.05%
0.05%
55.11
52
53
55
1,183.20
1,210
1,220
1,280
98.12
96
96
99
*2013年4月の「量的・質的金融緩和」の導入に伴ない、金融市場調節の操作目標はマネタリーベースに変更されています。
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
5
債券市場の振り返りと今後の見通し
1-3月期の振り返り
米国債:利回りは反転も、期初の水準を下回る
米国の10年国債利回りは、ギリシャの政情不安や原
油価格の下落などを受けた安全資産への逃避需要の
強まり、予想に届かない米経済指標の発表、ECB(欧
州中央銀行)による量的緩和の導入決定などから、
1月末まで低下(価格は上昇)傾向となりました。その
後、ギリシャ懸念の低下および原油価格の下げ止まり
などを受けて安全資産への逃避需要が低下したほか、
米雇用統計が予想より良好となり、米早期利上げ観
測が強まると上昇(価格は下落)に転じ、期初の水準
を上回る場面もありました。しかし、3月中旬以降は、
軟調な米経済指標の発表が相次いだことや、連邦市
場公開委員会(FOMC)などを経て米早期利上げ観測
が後退したことなどから再度、低下(価格は上昇)に転
じ、期初を下回る水準で期末を迎えました。
ドイツ国債:利回りは0.2%割れ
ドイツの10年国債利回りは、米早期利上げ観測の強
まりなどを背景に米国の長期金利が上昇した3月上旬
などに上昇(価格は下落)する場面もありました。しか
し、そうした時期以外は、ギリシャ問題などを受けての
安全資産への逃避需要や、ECBが量的緩和を導入
するとの観測および導入決定・開始などに伴なうユー
ロ圏の国債の需給改善観測の強まりなどから、低下
(価格は上昇)傾向となりました。
日本国債:利回りは0.4%台に上昇
日本の10年国債利回りは、原油などの価格下落に伴
なう物価押し下げ圧力の強まり、日銀の国債買入れ
に伴なう需給逼迫感、欧米での金利低下などを背景
に1月中旬までは低下(価格は上昇)し、0.20%となり
ました。しかし、その後は、日銀総裁が追加緩和に慎
重な姿勢を示したほか、景況感の改善傾向などを背
景に日本株式が上昇したことや冴えない入札結果な
どを受けて国債の需給緩和が懸念されたこと、予想を
上回る米雇用統計の改善などを背景に円安・米ドル
高が進行したことなどを受け、上昇(価格は下落)に転
じました。3月中旬には、日銀による国債買入れオペ
の実施などを受け、国債の需給緩和懸念が後退した
ことなどを背景に低下(価格は上昇)する場面があっ
たものの、下旬にかけては、期末に伴なう売り圧力の
高まりが意識され、再度、上昇(価格は下落)しました。
新興国債券:緩やかながらも上昇
新興国債券は、米利上げ観測の強まりやギリシャの
金融支援を巡る不透明感、ウクライナ情勢への懸念、
一部の新興国における政情不安の高まりなどを背景
に下落する場面もあったものの、ECBによる量的緩和
の導入観測や導入の決定・開始、ギリシャやウクライ
ナの情勢改善、米早期利上げ観測の後退などを受け、
概ね緩やかな上昇傾向となりました。
今後の見通し:G3の国債利回りは緩やかに上昇
米国、ユーロ圏、日本(G3):ECBがかなり積極的な
量的緩和を導入したことや冬場の米経済指標の軟調、
原油価格の下落などを背景に、G3の国債利回りは弊
社の予想を下回ることとなりました。しかし、今年1-3
月期の景気が市場予想を下回ったこともあり、今後は
世界景気が市場予想を上回るペースで回復するとの
前提のもと、弊社では米国およびユーロ圏の国債利
回りが向こう半年、緩やかに上昇すると見込んでいる
ほか、日本の国債利回りについても、横ばいから若干
の上昇を予想しています。
新興国債券:先進国の投資家は、世界のGDPに占め
る新興国の割合ほど新興国市場に資金を配分してい
ません。このため、中期的には新興国市場への資金
流入が続くと期待されます。また、短期的にも、大きく
下落した商品市況が、今後は緩やかな持ち直しに転
じ、新興国市場も落ち着きを取り戻すと見込まれます。
ただし、中国の経済成長率の下振れ懸念が強まる場
合や、米国の利上げ時期が大幅に前倒しとなったり、
利上げ幅の見通しが大きく引き上げられるような場合
には、新興国市場が再度、動揺する可能性も考えら
れます。また、財政赤字や経常赤字、政治リスクなど、
各国固有の要因の影響から、新興国市場の中でも大
きな差が生じると見込まれます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
6
■債券指数・利回りの推移■
(2012年4月初~2015年3月末)
1,000
(ポイント)
(ポイント)
550
シティ世界国債指数(米ドル・ベース)
シティ世界国債指数(除く日本、ヘッジなし、円ベース)
500
450
950
400
350
900
300
250
850
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
200
12年4月
14年10月
米国債利回り
(%)
4.0
3.5
3.5
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
ドイツ国債利回り
(%)
3.0
10年債
3.0
2.5
2.5
2.0
2.0
1.5
1.5
1.0
1.0
10年債
2年債
0.5
2年債
0.5
0.0
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
0.557
14年4月
0.0
14年10月
日本国債利回り
(%)
▲0.252
-0.5
12年4月
1.2
750
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
新興国債券指数*
(ポイント)
1.0
10年債
0.8
704
700
0.6
650
0.4
2年債
0.2
600
0.046
0.0
-0.2
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
550
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
*JPモルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・プラス(ヘッジなし、米ドル・ベース)
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2015年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(シティ世界国債指数は米ドル・ベース、
ただし、除く日本の指数はヘッジなし、円ベース)
シティ世界国債指数
シティ世界国債指数(除く日本)
米国10年国債利回り
ドイツ10年国債利回り
日本10年国債利回り
2015年
2015年
2015年
2016年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
879.58
868
858
838
465.07
466
465
463
1.92%
2.10%
2.25%
2.60%
0.18%
0.20%
0.30%
0.50%
0.41%
0.30%
0.40%
0.60%
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
7
為替市場の振り返りと今後の見通し
1-3月期の振り返り
米ドル:1月半ば以降、円安・米ドル高に
1月前半は、ギリシャの政情不安や原油価格の軟調
などを背景とした投資家のリスク回避の動きから、円
高・米ドル安となりました。その後、ギリシャに対する
懸念の後退や原油価格の下げ止まりなどを背景に、
リスク回避の円買い需要が後退したことに加え、米国
で雇用統計の予想以上の改善などを受け、早期利上
げ観測が強まり、長期金利が上昇すると、円安・米ド
ル高となり、一時は1米ドル=121円台となりました。し
かし、3月半ば以降は、FOMC(連邦公開市場委員
会)の内容やFRB(連邦準備制度理事会)議長の発言
などを受けて米早期利上げ観測が後退したことなどか
ら米ドルが売られ、対円で120円前後で期末を迎えま
した。
ユーロ:急激な円高・ユーロ安に
ギリシャの政情不安および原油価格の軟調を受けた
投資家のリスク回避に伴なう円買い需要や、ECB(欧
州中央銀行)による量的緩和の導入観測および導入
決定などから、1月下旬にかけて円高・ユーロ安となり
ました。その後、ギリシャに対する懸念の後退などを
背景に、ユーロがやや値を戻す場面もありました。し
かし、2月下旬以降は、米早期利上げ観測を背景に米
ドル買い・ユーロ売りが強まったほか、3月中旬以降
はECBによる国債買入れ開始などを受けてユーロ圏
の長期金利が一段と低下したことなどから、円高・
ユーロ安が再度、進みました。
豪ドル:概ね円高・豪ドル安が続く
2月初めにかけては、ギリシャの政情不安および原油
価格の軟調を背景とした投資家のリスク回避の円買
いの動きや、オーストラリア準備銀行(中央銀行)によ
る利下げの決定などを受け、円高・豪ドル安となり、一
時1豪ドル=90円台となりました。その後、ギリシャに
対する懸念の後退や原油価格の下げ止まりなどを背
景にリスク回避の円買い需要が低下したほか、オース
トラリア準備銀行が追加利下げを見送ったことなどか
ら、豪ドルがやや値を戻す局面もあったものの、米早
期利上げ観測の後退などに伴ないオーストラリアの長
期金利が低下したことなどから、3月下旬以降は再度、
円高・豪ドル安に振れ、1豪ドル=91円台前半で期末
を迎えました。
新興国通貨:アジア以外の地域で軟調が目立つ
ギリシャの政情不安や原油価格の下落基調などを背
景に、リスク回避の円買い需要が強まったほか、世界
経済の減速懸念などを背景に、1月は新興国通貨に
対する売り圧力が高まりました。2月は、ギリシャに対
する金融支援策の延長やウクライナ東部での紛争の
停戦合意などを背景に、リスク回避の円買い需要が
後退したことに加え、原油価格の下げ止まりや米早期
利上げ観測の後退などを背景に、新興国通貨は概し
て反発しました。ただし、3月は通貨毎にマチマチの動
きとなりました。個別では、景気の減速懸念や国営石
油会社を巡る汚職疑惑、反政府デモの発生などに伴
なう政局不安などから、ブラジル・レアルの軟調が目
立ちました。また、ロシア・ルーブルは、主要輸出品で
ある原油の価格下落に加え、格付が非投資適格水準
に引き下げられたことなどもあり、対円で大きく売られ
る場面もあったものの、その後、原油価格が下げ止
まったほか、ウクライナ停戦が実現したことなどから大
きく反発し、期初の水準前後に回復して期末を迎えま
した。
今後の見通し:対米ドルでの円安基調が続く
円:米国で超金融緩和の出口戦略が進められている
のと対照的に、日本では積極的な金融緩和政策が採
られているほか、海外金利の上昇、日本の大幅な貿
易赤字などを背景に、引き続き円安傾向が予想され
ます。
ユーロ: ユーロ圏では、高水準の経常黒字が続いて
いるものの、ECBによる国債買入れを通じた量的緩
和の影響などから、対米ドルでの低下が続くと考えら
れます。ただし、対円では、円安の影響もあり、僅かな
低下にとどまると見込まれます。
豪ドル:対米ドルでは若干の弱含みが予想されるもの
の、円安の影響から、対円では持ち直しが見込まれま
す。
ブラジル・レアル:景気状況が厳しいことに加え、汚職
疑惑などから政治状況も厳しいだけに、政府が構造
改革をやり抜くことができるかどうかが不透明になれ
ば、レアルが一段と低下する可能性も考えられるもの
の、財政改革が成功に向かうとの確度が徐々に高ま
り、レアルを支える要因になると見込まれます。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
8
■主要通貨の推移■
(2012年4月初~2015年3月末)
円(対米ドル)
130
(1米ドル=円)
160
米
ド
ル
高
120
ユーロ
(1ユーロ=円)
(1ユーロ=米ドル)
150
1.5
対米ドル(右目盛)
110
100
140
1.4
130
1.3
120
1.2
110
1.1
100
米
ド
ル
安
1.0
対円(左目盛)
90
0.9
80
70
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
豪ドル
(1豪ドル=円)
120
110
14年4月
(1豪ドル=米ドル)
1.2
1.1
対米ドル(右目盛)
60
100
1.0
90
0.9
ユ
ー
ロ
安
0.8
12年4月
14年10月
ユ
ー
ロ
高
1.074
90
80
1.6
12年10月
13年4月
13年10月
ブラジル・レアル
(1レアル=円)
14年4月
14年10月
(1米ドル=レアル、逆目盛)
1.75
対米ドル(右目盛)
豪
ド
ル
高
55
2.00
50
2.25
レ
ア
ル
高
45
2.50
40
35
80
0.8
0.764
対円(左目盛)
70
0.7
60
12年4月
2.75
対円(左目盛)
0.6
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
3.00
30
豪
ド
ル
安
3.196 レ
3.25 ア
ル
安
25
20
12年4月
3.50
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■円相場の水準(2015年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
対米ドル
対ユーロ
対英ポンド
対豪ドル
対ブラジル・レアル
2015年
2015年
2015年
2016年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
119.93円
122円
123円
125円
128.80円
128円
128円
128円
178.03円
178円
178円
180円
91.62円
94円
93円
94円
37.52円
37円
36円
42円
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
9
株式市場の振り返りと今後の見通し
1-3月期の振り返り
新興国株式:総じて上昇
米国株式:3月初めに史上最高値圏を更新
原油価格の下落や世界銀行による経済見通しの下方
修正、ギリシャの政局不安、ウクライナ情勢への懸念、
中国の経済成長率目標の引き下げ、米早期利上げ観
測の強まりなどを背景に下落する場面もあったものの、
ユーロ圏での量的緩和の導入決定や原油価格の下
げ止まり、中国での景気刺激策への期待、ギリシャへ
の金融支援の延長合意、ウクライナ停戦、米早期利
上げ観測の後退などを受け、総じて上昇しました。
ギリシャの政情不安および原油価格の軟調などを背
景とした投資家のリスク回避姿勢の強まりや軟調な米
経済指標などを受け、1月は株価も軟調に推移しまし
た。しかし、2月以降は、ギリシャ懸念の緩和や原油価
格の下げ止まりなどを受けた投資家のリスク許容度
の改善、FRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証
言などを受けての早期利上げ観測の後退、企業の堅
調な四半期決算、ギリシャ向け金融支援の延長合意
などから反発し、3月初めには主要株価指数が史上最
高値を更新しました。その後は、軟調な経済指標が目
立ったことや、米ドル高を背景とした米企業の業績鈍
化懸念などから、上値を切り下げる展開となりました。
ユーロ圏株式:ドイツも3月に史上最高値更新
ギリシャの政情不安および原油価格の軟調などを受
けた投資家のリスク回避姿勢の強まりや軟調な米経
済指標などを受け、弱含む場面もあったものの、ECB
(欧州中央銀行)による量的緩和の導入観測や導入
の決定・開始などを背景にユーロ安が進み、輸出関
連企業の業績改善や景気回復への期待が高まった
ほか、原油価格の下げ止まりなどを背景とした投資家
のリスク許容度の改善、ギリシャ金融支援の延長合
意、英国の経済見通しの上方修正、予想を上回る域
内経済指標の発表などから、概して上昇しました。な
お、独DAX指数は3月に史上最高値を更新しました。
日本株式:企業変革への期待が高まる
原油価格の下落などを背景に円高傾向となったことな
どから、1月前半に株価は軟調となったものの、その
後は、円安や、ECBによる量的緩和の導入観測およ
び導入決定・開始、原油価格の下げ止まり、景況感の
改善、ギリシャに対する金融支援の延長合意などが
支援材料となり、株価は上昇基調となりました。さらに、
春の労使交渉で主要企業が前年を上回る賃金引き上
げに動いたことなどを背景に、景気の先行きに明るい
見方が拡がったほか、海外で金融緩和が相次いだこ
と、企業からROE(自己資本利益率)目標の設定や株
主還元の強化が相次いで発表され、日本企業の変革
への期待が高まったことなども、株価上昇につながり
ました。日経平均株価は3月に一時19,700円台と、
2000年4月以来の高値をつけました。
今後の見通し:米・日の株価上昇が見込まれる
米国:債券利回りの上昇が見込まれ、17倍前後の予
想PER(株価収益率)からの上昇は難しい状況です。
ただし、5%程度と見込まれる2015年のEPS(1株当た
り利益)成長率に沿った株価上昇は可能とみられます。
また、M&A(企業の合併・買収)や自社株買いの動き
も、米国株式を支えることでしょう。
ユーロ圏:ユーロ安と景況感の改善などを背景に株価
が上昇したことを受け、予想PERがかなり高水準と
なったため、企業収益見通しが一段と高まるなど、予
想PERの水準が落ち着くまで小休止が必要とみてい
ます。
日本:他の主要株式市場を上回る上昇となったものの、
過小評価されたままで、内外両投資家とも保有比率
が依然として低い状況です。日本株式が他を上回る
上昇を遂げる上で、もはや円安の進展は必要条件で
はないとみられます。また、GDPなどの経済指標など
よりも企業業績が重要なことが証明されたと考えられ
ます。アベノミクスについて、失望や懐疑的な見方が
あるものの、法人税率の引き下げや公的年金の運用
見直しなど、企業や株式市場に対しては十分に機能し
ており、今後も機能し続けるとみられます。そして、緩
やかな円安や世界景気の回復などを背景に企業収益
見通しの上方修正が続く可能性が高いことを踏まえる
と、予想PER16倍台の日本株式は非常に魅力的と考
えられます。なお、物価上昇などを考えると、安全資
産にこだわっていては資産が目減りすることなどから、
日本でも株式文化が普及すると期待されます。
新興国:世界経済が回復傾向に向かうとみられ、総じ
て株価上昇が見込まれるものの、政治リスクなど、各
国固有の要因に注意が必要です。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
10
■株価指数の推移■
(2012年4月初~2015年3月末)
(ポイント)
MSCI ACワールド指数(米ドル・ベース)
(ポイント)
900
8,000
800
7,000
700
6,000
600
5,000
500
4,000
400
12年4月
12年10月
(米ドル)
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
3,000
12年4月
ニューヨーク・ダウ工業株30種
20,000
450
MSCIワールド指数(米ドル・ ベース)
12年10月 13年4月
13年10月 14年4月
14年10月
ユーロ・ストックス指数
(ポイント)
400
18,000
350
16,000
300
14,000
250
12,000
200
150
10,000
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
12年4月
日経平均株価
(円)
2,400
22,000
12年10月
(ポイント)
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
MSCI新興国指数(米ドル・ベース)
20,000
2,200
18,000
16,000
2,000
14,000
1,800
12,000
10,000
1,600
8,000
1,400
6,000
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
12年4月
12年10月
13年4月
13年10月
14年4月
14年10月
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
■主要指標の水準(2015年3月時点の弊社予想)■
予想については、今後、変更の可能性があります。
(MSCI指数は、米ドル、トータル・リターン・ベース)
MSCI ACワールド指数(先進国+新興国)
MSCIワールド指数(先進国)
ニューヨーク・ダウ工業株30種
ユーロ・ストックス指数
日経平均株価
MSCI新興国指数
2015年
2015年
2015年
2016年
3月末
6月末(予想) 9月末(予想) 3月末(予想)
786.35
814
843
887
6,537.62
6,759
6,991
7,353
17,776.12
18,500
19,000
20,000
377.92
388
401
423
19,206.99
20,500
21,500
22,250
1,964.49
2,054
2,142
2,279
※上記グラフ・データは過去のものおよび予想であり、将来の市場環境などを保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
11
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第368号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、日本証券業協会
 当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況などについてお伝えすることを目的として作成
した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの
運用に何等影響を与えるものではありません。
 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、
基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、
費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
 当資料の情報は信頼できると判断した情報に基づき作成されていますが、情報の正確性・完全性について
弊社が保証するものではありません。
 当資料に示す各指数の著作権・知的財産権その他一切の権利は、各指数の算出元または公表元に帰属
します。
 当資料に示す意見は、特に断りのない限り当資料作成日現在の弊社の見解を示すものです。
 当資料中のいかなる内容も、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
■当資料は、日興アセットマネジメントが世界のマーケット状況についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンド
の勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。■投資信託は、
 当資料に掲載されている数値、図表等は、特に断りのない限り当資料作成日現在のものであり、将来の運用
値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を
成果等を約束するものではありません。
割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付
目論見書)をご覧ください。
12