(大邱市代表者)(PDF文書)

広島の友達との出会い
大邱広域市青少年交流団
青少年代表 パク・ソンシル
(大邱第一高等学校)
私は英語を学びながら他国に対して興味を持ち、いつも他の世界を経験してみよう
と思っていました。中学校2年生のときには、フィリピンとシンガポールで一週間ず
つ国際交流プログラムに参加しました。そこで、韓国とは異なる新しい文化や生活習
慣に接し、視野が広がったのを感じました。また、多様な性格の外国人の友達と出会
い、ある問題を解決するときにいろんな観点で考える方法を習いました。このような
経験を通して、外交官や貿易関連の仕事をしたいという夢を持つようになりました。
高等学校に入学し、ユネスコで広島市との国際交流プログラムがあるということを聞
いたときには、もう一度新たな世界に出会う機会ができたと思いました。それで迷わ
ず申し込みをし、面接を受けました。面接の当日には質問にうまく答えられなかった
し、日本語も学びはじめて3か月しか経ってないので、落ちるかもしれないと思いま
したが、幸いにも面接に合格しました。また、一緒に申し込んだ友達も合格したとの
連絡があって本当に嬉しかったです。
最初の事前説明会で、先生からプログラムについて説明された後、大邱の学生代表
を選ばなければならないと言われました。いつもはリーダーシップもないし、人の前
に出ることがそんなに好きではなかったのですが、今回はやってみたいと思いました。
代表になって、もっと意味のある経験にしたいと思ったし、来年は大学入試の準備で
このプログラムに参加できないからです。私だけではなく他の友達も手を上げたので、
一人ずつ挨拶をしてから、投票で決めることになりました。心配しながら結果を待ち
ましたが、意外にも私に投票した友達が多く、私が代表に選ばれました。初めて会っ
た友達に信じてもらえると思ったら、責任感も感じ、一生懸命努めようと思いました。
2回目の事前説明会では、総領事館の領事が、私たちに日本についていろいろと教
えてくださいました。日本は隣の国だから文化が似ていると思っていましたが、実は
結構違うもので、単純に考えていた私は恥ずかしかったです。もしわからないままだ
ったら、韓国に来る日本人の友達への配慮が足りなかったかもしれません。また、日
本語を学ぶ韓国人より韓国語を学ぶ日本人の数の方がはるかに少ないという資料があ
り、日本が韓国に無関心であるように思われ、今回の交流に対する責任感を改めて感
じました。領事の話を聞き、日本について学ぶことができたし、自分の準備の足りな
さを反省することもできました。
事前説明会や交流期間中に特に問題はありませんでしたが、苦労したことがまった
くなかったわけではありません。最初はチーム別に出し物をすることになっていまし
たが、時間が合わず、大邱と広島チームに分け、2つか3つほどの公演をすることに
なりました。それで、韓国文化の象徴のようなものを見せなければならなくなり、扇
の舞と決まったときには「どうしよう。」と思いました。一緒にやる友達と学校も違
うから会う機会もなかなかなくて、約束をしても皆が集まることが難しく、練習がう
まくできませんでした。時間が迫ってくるうちに、先生と友達の間でストレスを感じ、
涙を流したこともあります。でもこのままじゃだめだと思い、一緒にやる友達とは団
体チャットではなく一人ずつ別々に話をしてみました。そうしたらコミュニケーショ
ンがうまくいき、お互いに心も晴れました。その後は皆が一生懸命参加してくれたし、
出発の当日には約束の時間より1時間早く集まり、皆で練習することができました。
もちろん、全員での練習時間は多くなかったので、開会式の公演はあまりうまくいき
ませんでした。でもその後、プログラムの間に時間があるときに集まって練習をし、
228記念公園での青少年オウルマダンでは公演がうまくいきました。
日本人の友達と4泊5日のプログラムを一緒にしながら、プログラムも面白かった
のですが、ホームステイや宿泊施設での自由時間が本当に楽しかったです。特に、ホ
ームステイの日は、ペアの友達とたくさんの時間を過ごし、たくさん話をしました。
教育監との懇談が終わるとすぐ家に戻り、荷物を置いて着替えた後、東城路で他の友
達と会ったのですが、思ったより時間が遅れて、すぐ夕食を食べてカラオケに行きま
した。本当は野外音楽堂に行こうと思ったのですが、時間が遅くて行けなかったのが
残念でした。代わりにお姉さんがきれいな夜景を見せたいと言ったので江亭堰につれ
て行きましたが、そこでセグウェイのレンタルをしたら、日本人の友達が楽しそうに
遊んでくれたので嬉しかったです。写真も撮って、美味しいものも食べながら、日本
と韓国に関するたくさんの話をしました。実はホームステイの前までは、ペアの友達
とよりはお互いの友達といたのでそんなに親しくはしていなかったのですが、好きな
ドラマや音楽の話、韓国に来て感じたことなどを聞いて、本当に親しくなりました。
最後の夜は、閉会式の時から、明日になるとお別れだという思いがあり、一度も話
をしていなかった友達や先生、日本の先生とまで一緒に写真を撮り、お互いのSNS
のIDを交換しました。 また、寝る前には別れることがいやで、2時まで話をしてい
て眠れませんでした。最後の日になって、自由時間でホームプラスに行ったときはい
ろんな思いが浮かんできました。「何かミスしたことはないか。」「配慮できていな
かったことはないか。」「83タワーに行きたがる友達をつれて行けなかった。」な
ど、韓国まで来た友達にしっかりと対応できなくて申し訳なかったと思いました。ま
た、予定の釜山港までの見送りもキャンセルとなり、バスに乗る前にほぼ全員と抱き
合い、必ずまた会おうと挨拶をしました。泣いている友達もいたので、心が痛かった
です。だけど、今でもSNSでずっと連絡をしているし、来年にまた韓国に来られる
という友達も多くいるので、楽しみにしています。
今回のプログラムで初めてリーダーになって、ひとつのチームのリーダーになるこ
とは本当に難しいことだとわかりました。また、プログラムを通じて2つのことを学
びました。1つ目は対話の重要性です。出し物の準備の課程で、私は先生と友達の間
で対話というより伝達のようなことをしていて、それで問題が起きてしまいました。
その後、対話をしたら自然に問題は解決ができたので、これからは友達の話をちゃん
と聞こうと思いました。
2つ目は理解と配慮の大切さです。実は事前説明会から配慮は本当に必要な要素だ
とはわかっていましたが、国際交流プログラムだから、コミュニケーションができて
初めて配慮と理解が可能であると思っていました。だけど、日本語や韓国語が上手で
はない友達も多かったのですが、お互いに一緒に過ごすのは不便ではなかったし、日
本と違う文化を教えてあげて、また日本人の友達の行動を理解してあげると、もっと
気楽に過ごせるということが分かりました。
今回の経験を通じて、私はたくさんのことを学びました。新たな友達に会えたし、
新たな文化も学びました。私自身も成長しました。また、交流を通じて日本に対する
いろんな偏見をなくすことができたし、隣の国なのに遠く感じていた日本についてた
くさんのことを学び、身近に感じることができるようになって良かったです。このよ
うな青少年交流が今後も続き、未来の韓日関係に良い土台になればと思います。私も
このような交流をきっかけにさらなる成長をして夢をかなえ、世界をリードする人に
なりたいです。