学校長のメッセージを掲載 - 神戸国際大学附属高等学校

学校長からのメッセージ 2016.4.5
羽ばたいてこそ
学校長 髙木 正皓
新入生の皆さん、ご入学おめでとう。全てのものが生き生きとし、生命輝く季節の到
来です。皆さんは、自らの意志で神戸国際大学附属高校で学ぶことを決断した訳です。
今日から始まる高校生活の一つ一つが、本校で過ごした証として、心に刻み込まれてい
くことを考えると、是非とも物事を前向きにとらえ、楽しく充実した毎日になって欲し
いと願うとともに、本校の良き伝統と校風を継承し、意欲溢れる三年間にして下さい。
その為には、これまで何となく自分が作っていた限界線、頑張るとはこのくらい、楽
しさ、辛さとはこんなものという枠を取払い、自分の可能性に挑戦して下さい。因みに、
の み
皆さんは「 蚤 の曲芸」という話を知っていますか。蚤は本来、自分の体の何百倍も跳躍
することが可能です。だからその跳躍力を活かし、様々な動物の体へ飛び移り、生きて
います。人間にも跳躍力というものがあります。過去の失敗や、生まれた境遇を越えて、
自分本来の力で、飛ぶ力がある筈です。ところが、この蚤の跳躍力を奪う実験をした人
がいました。その方法は、蚤に透明のコップを被せるという簡単なものです。コップを
被せられた蚤は、跳躍のたびにコップに体を打ちつけ、知らぬ間に跳躍を制限するよう
になり、今度は透明のコップを外しても本来の跳躍をしなくなりました。見えないコッ
プに制限された蚤は、自分本来の能力を忘れてしまった訳です。人間は、無限の可能性
を秘めています。しかし、無限の可能性は、社会や世の中の誤った価値観や尺度など何
らかの理由で、透明のコップを被せられた状態になります。皆さんに、もし透明のコッ
プを被せられた人がいるのなら、そのコップを外して、もう一度自分の可能性を信じて
思い切り挑戦して欲しい。その舞台が、本校なのです。皆さんの勇気ある挑戦が、未来
を拓いてくれる筈です。また、本校の建学の精神「神を畏れ
人を恐れず
人に仕えよ」
や し ろ ひ ん
の実践を通して、人生を豊かで実のあるものとして下さい。この精神は、創立者 八代斌
す け
助 師父がキリスト教の本道をまとめられた言葉で、畏れおののくべき対象が心の中で
確立できた時、世間の目や肩書等、人間に付随した様々なものを恐れる必要はなくなる
のですが、そのままではややもすると傲慢になったり、おごり高ぶった人になりがちな
ので、信仰心を持って人に仕えることを、生涯心がけなさいという意味です。これらを
実践して、国際社会で通用する人材になることを期待します。
バックナンバー