「南陽市空家等対策計画」 1 概要 計画策定の背景 1)空き家対策の方向性 ・ 「空家等対策の推進に関する特別措置法」の完全施行により、平成27年11月に庁内の 空き家対策推進委員会を開催し、法に規定する『協議会』づくりを進め、国から示され たガイドラインに沿って“空家等対策計画”の作成を進めていくことになった。 2)空き家等の現状と実態把握 ・平成24年度から平成27年度について、空き家の増減と建物の老朽度を各地区長に調 査を依頼し、その後担当職員による現地調査を継続している。 ・平成27年度空き家件数 2 656件(平成26年度 577件) 計画の内容 1)計画の位置づけ及び計画期間 ・空家等特別措置法の規定に基づき、市民の安全安心な社会の維持を図るため市が取り組 むべき対策の方向性等について基本的な考え方を示したもので、空き家等対策の基礎と なる。(計画期間は、平成28年度から平成32年度までの5年間) 2)対象とする地区及び空き家等の種類 ・空き家等の対策を重点的に進める必要がある場合は、重点地区と定める。 ・空き家の種類は、法に規定された『空家等』と『特定空家等』とする。 3 今後の空き家等対策に関する基本的な方針 1)所有者等の管理原則に基づく適正措置 ・ 「特定空家等」については、所有者等に対し適正管理の助言・指導を行い、改善が見られ ない場合は勧告・命令を行う。 ・その後改善が見られない場合は、法の規定に基づき行政代執行の措置を講じる。 2)地域住民が安全・安心に暮らすことができる住環境の確保 ・「特定空家等」は、周辺環境にも悪影響を及ぼす空き家もあることから、地域住民が安 全・安心に暮らせるよう対策を講じ、除却に対する助成事業や予防措置を検討し推進す る。 ・新たな空き家の発生の抑制に努める。 3)定住促進に結びつく体制の整備 ・利活用可能な空き家等については、移住希望者への定住促進に繋げる。 ・空き家バンクの創設等の検討 4)空き家等の除却した跡地の活用促進(除却後) ・除却後の跡地は、活用促進につながるように努める。 4 空き家等の調査に関する事項 1)対象区域等 ・市内全域を対象とし、適正管理が行われていない空き家等については、訪問、外観目視 による調査や立入調査を毎年行い、空き家マップの作成や所有者等のデータ管理を行う。 2)調査方法及び内容等 ・各地区長に毎年空き家の調査を依頼するとともに、関係者等からの情報収集、固定資産 税情報のうち開示された情報、登記情報などにより所有者等を確定する。 3)所有者等の確認方法及び確認できない場合の対処 ・近隣住民や関係者等から情報収集、法に基づく固定資産税課税台帳の活用、不動産登記 簿情報、住民票情報、戸籍情報を活用し所有者等の確認を行う。 ・上記の活用を行い、追跡調査を実施しても所有者等を確認できない場合は、空き家の管 理人選任等に向けた諸制度の活用の検討(不在者財産管理人制度、相続財産管理人制度) や失踪宣告制度の検討、「過失がなくて所有者等を確知できない」所有者不明の空き家 等と判断した場合は、法第14条10項に基づく対応(略式代執行)の検討も行う。 5 所有者等による空き家等の適切な管理の促進に関する事項 1)所有者責任 ・空き家等の適切な管理は、第1義的に空き家等の所有者等の責任において行うことが原 則であり、市は所有者等の意識の涵養に努める。 ・所有者等に対し適正管理を促し、必要な範囲内で今後の活用について意向を確認する。 2)特定空家等に対する措置 ・特定空家等になるかどうかについては、周囲の影響等も踏まえ総合的に判断し、協議会 で協議し、市長が決定する。 ・所有者等に対し、適切な管理を行うよう、助言・指導・勧告・命令を行う。 ・命令を行っても改善が見られない場合は、市長が所有者に代わり、当該空家等の除却等 必要な措置を講じる。 (行政代執行) 6 空き家等及び除却した後の跡地活用の促進に関する事項 1)市の政策及び市民等のニーズに対応した利活用 ・所有者からの依頼や同意を得た場合にのみ対応する。 ・利活用・支援制度の検討として、グループホーム・高齢者交流サロンなどを例とする。 2)宅地建物取引業協会等の流通市場を活用した利活用 ・紹介の依頼を受けた場合は、山形県空き家活用支援協議会等で開設している空き家の相 談窓口を紹介する。 7 市民等からの相談への対応に関する事項 1)相談窓口の紹介 ・相談内容に適した窓口を紹介し、必要に応じて連絡調整を行う。 8 実施体制に関する事項 1)庁内の組織体制及び役割 ・庁内各課の役割を明記 2)関係機関との連携 ・関係機関(弁護士・不動産業者・自治会等)との連携する事項を明記
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