農林水産物・食品 国別マーケティング基礎情報 ベトナム

農林水産物・食品 国別マーケティング基礎情報
国・地域名
ベトナム
人口・経済発展状況等
【更新】2016年3月
・ 人口
〔参考:日本〕
・ 実質GDP成長率
●人口:1億2,687万6千人(2015年9月確定値、総務省)
・ 1人あたりのGDP(名目)
●実質GDP成長率:0.5%(2015年、内閣府)
・ 在留邦人
●1人あたりGDP(名目):36,230ドル(2014年、IMF)
日本からの農林水産物輸出状況
(2015年/財務省貿易統計(確報値)より
ジェトロ算出)
9,170 万人 (2015年推計、ベトナム統計総局)
6.7 %
(2015年推計、ベトナム統計総局)
2,171 ドル (2015年推計、IMF(国際通貨基金))
13,547 人
・ 日本食レストラン数
約720 店
(外務省「海外在留邦人数調査統計」平成27年要約版)
ホーチミン市内:約500店舗、ハノイ市内:約220店舗。その他、ダナン、ハイフォン市等の主要都市にもあり。
7位 345億円 うち農産物120億円(34.7%)、林産物5億円(1.5%)、水産物220億円(63.8%)
輸出額の多い品目: ホタテ貝、 粉乳、 さば、 さけ・ます、 かつお・まぐろ類
・ ハノイ(北部)、ホーチミン(南部)で嗜好が異なる。北部は薄味、あっさりした味を好み、南部は甘い味付け、濃い味付けを好む。
味覚、嗜好上の特徴
・ 麺類、鍋料理が多く、だし・うまみを重視。
・ 一般的にメイドインジャパンの信頼性は高い。生鮮果物、日本産品は概ね好評。
* 日本と同じ、だし・うまみ文化とは言え、例えばわかめ、かつおぶしは慣れるまでは敬遠されがちであるなど趣向の違いに注意が必要
制度障壁:日本の食品安全管理に関する諸情報が13年12月、日越両国間で本登録されたことで、植物由来食品の輸入が正式に可能となった。
しかし、生鮮果物を輸入する際など植物検疫で病害虫危険度評価(PRA)が必要。
制度的制約
検疫・安全規制等
○ PRA規制の対象となる品目:
いちご(生鮮)、ぶどう(生鮮)、柿(生鮮)
○ PRA規制の対象外となる品目:
レタス(生鮮)、しめじ(生鮮)、製茶(乾燥)、椎茸(乾燥)、柿チップ(乾燥)
原発関連規制
2013年9月1日から全て解除。
商流:南北に長い国土や戦争の影響により、商圏が分断。全国にもれなく販売網を持つ地場企業は少なく、南北でそれぞれパートナーを探す必要がある。
物流:コールドチェーンの不備、冷凍品輸送に課題
・ 日本産食品は主に日本食品専門店で取り扱われている。現地スーパー等では粉ミルク、一部大手加工食品メーカーの菓子類、水産物(さば、さんま)
が販売されている程度。
商流・物流・商習慣
・ 業務用食材(日本酒・焼酎、水産物)は日本食材店・卸経由で流通。
・ 高級品を扱う小売スペースが少ない。
・ イオンモールがホーチミン市郊外に1号店オープン(2014年1月)、2014年11月には隣接するビンズオン省に2号店がオープン(ボリュームゾーン消
費を狙う)。ハノイでは3号店が2015年10月にオープン。4号店(ホーチミン)まで投資認可取得済み。高島屋はホーチミン市中心街に2016年中の
オープンを目指して工事中。日系コンビニも増加中でホーチミン市内にファミリーマート(86店舗)、ミニストップ(31店舗)が進出。セブンイレブ
ンはベトナムで運営会社を2015年7月に設立、2017年に出店を予定している。
©2016 JETRO
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農林水産物・食品 国別マーケティング基礎情報
国・地域名
ベトナム
【更新】2016年3月
・ 人口の7割が農村部に居住、都市部はハノイ・ホーチミン周辺に集中。
・ ホーチミン、ハノイなど大都市では日本食の認知度は高いが、日本産農林水産・食品の流通チャネルは限られている。一方、ベトナム人の食の安全意
識は高く、日本ブランドへの信頼性も高いため、「安全・安心・高品質」の日本食品が受け入れられる余地はある。
その他マーケット情報
・ 輸入果物は中国産が主流だったが、安全性の管理体制が厳格化し、流通量減。米国産・豪州産は堅調。
ホーチミン近郊を中心に近郊で日系食品企業が多数進出(味の素、エースコック、キユーピー、サッポロビール、ヤクルトなど)。ハノイ近郊でも亀
・
田製菓が進出するなどの動きもできている。
・ 越企業による日本食品(かまぼこ)や、第三国による現地生産、または第三国からの輸出による類似食品(せんべい、菓子、わさび)なども流通。日
本より早く進出した韓国食品がやや先行。
水産物
加工食品
戦略品目(特記事項)
牛肉
日本料理の中では寿司・刺身の人気が高く、可能性あり。一方で、ベトナム近海ではマグロやカツオなど魚介類が豊富に捕れることから、売り込み方には
工夫が必要。
他国製の類似商品や第三国での現地生産品が先行しているため、売り込み方には工夫が必要。
2014年2月27日解禁。
2015年9月17日にりんごが解禁。但し、以下の条件が付されている:(1)日本の植物防疫所が予め登録した生産園地におけるベトナムが侵入を警戒する
青果物
病害虫に対する検疫措置の実施、(2)植物防疫所等による園地検査、(3)日本の植物防疫所が登録した日本の選果梱包施設での選果・梱包、(4)日本
の植物防疫所による輸出検査、(5)輸出初年のベトナム査察団による現地査察の実施等。なお、その他の生鮮果実については植物検疫上、輸入不可。
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