2016 年 Business Partner 4 月号 office NEWS 法律相談Q&A - 短時間の休日労働 ― 改正ニュース 健康保険料率が変わります! 《全国健康保険協会 大阪支部》 Q: 先日、取引先の都合で休日に業務を行う必要が あったため、事前に労働日と休日を振り替えて従 業員を出勤させました。当日はその取引先への対 応のみで、3 時間で業務が終わり退社させたので、 この日の労働時間を 3 時間として給与を計算し てよいでしょうか? A: 休日は原則として毎週少なくとも 1 回与えな ければならず、この休日に労働させると休日労働 にかかる割増賃金を支払わなければなりません が、あらかじめその休日を労働日とし代わりに他 の労働日を休日とする休日の振替を行うことで、 労働日となった日は休日労働にはならず割増賃 金も不要となります。 ご質問では、休日労働の感覚で“業務が終わっ たから退社”とされたようですが、上記の通り通 常の労働日となった日に所定労働時間より短い 労働時間で退社させることは使用者の責に帰す べき事由による休業と考えられ、休業手当(平均 現行 平成 28 年 3 月分~ 健康保険料率 10.04% 10.07% (参考) 健康保険料率+ 介護保険料率 11.62% 11.65% ※健康保険料率は各支部により異なります ※介護保険料率は変更ありません(全国同一です) ※任意継続被保険者は平成 28 年 4 月分~ 最近のニュースから 厚労省がハラスメントの窓口を一本化へ 厚生労働省は、関連する法律が異なるため現在は 別々の部署が担当している「マタハラ」「セクハラ」 「パワハラ」などハラスメント(嫌がらせ)に対応 する相談窓口を、2016 年度から「雇用環境・均等 部(室)」に一本化し、全国 47 労働局に新設する 方針を明らかにした。 賃金の 60/100 以上。一部労働にかかる賃金額 退職金ゼロ「不利益変更には がこれに満たない場合はその差額)の支払いが必 具体的説明と同意必要」最高裁 要です。所定労働時間のうち 3 時間労働し残り 合併に伴い退職金がゼロになったのは不当である を休業とすると、 「平均賃金の 60/100 以上の として、山梨県民信用組合の元職員 12 人が同組合 額-3 時間分の賃金」が休業手当の額となります。 に計約 8,000 万円の支払いを求めていた訴訟の上 なお、休日労働に伴う代休の付与義務はありま 告審判決で、最高裁(第二小法廷)は、「労働条件 せんが、ガイドラインで代休の付与等により実総 を労働者に不利に変更する場合は、形式的な署名押 労働時間の短縮を図るよう要請されており、安全 印だけでなく、変更によりどのような不利益がある 配慮義務の観点からも付与が望ましいでしょう。 かなどを雇用主から具体的に説明して同意を得る ただし、労働日に休ませるのが代休なので、無給 必要がある」とする初判断を示した。「署名すれば の代休を強制すると休業手当の要件に該当する 合意したことになるとわかったはず」等とした一、 可能性があります。代休を無給とする場合は就業 二審の判決を破棄し、東京高裁に審理を差し戻した。 規則に定め、労働者に周知することが大切です。 ~ 日本法令 社労士情報サイト より~
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