2015-9号 - 四国学院大学

チャペルヘの招き
2015 年 10 月 1 日
№455(2015-9 号)
疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。
(マタイによる福音書11:28)
四国学院大学
宗教センター
www.sg-u.ac.jp
メールアドレス [email protected]
時間 10:45~11:05a.m.
場所 清泉礼拝堂
宗教活動委員
10月5日(月)
担 当 中澤加代
(総合教育研究センター准教授)
題 目 人生に大切なこと
聖 書 伝道者の書12:1-2
讃美歌 321
奏
楽
笠井友希(文学部3年)
10月6日(火)
担 当 山口孔丹子(社会福祉学部准教授)
題 目 神を第一とする
聖 書 マタイの福音書6:25-34
讃美歌 321
奏
楽
野町太郎
10月7日(水)
担 当 清水幸一
(総合教育研究センター教授)
題 目 学生たちとの体験
IN フィリピン 2015
聖 書 イザヤ書43:19
讃美歌 321
奏 楽 野町太郎
10月1日(木)
担 当 金珍熙(宗教委員長)
題 目 実るって何を?
聖 書 ルカによる福音書6:43-45
讃美歌 453
10月8日(木)
担 当 湯川洋久
(総合教育研究センター准教授)
題 目 聖書の中の奇跡
聖 書 出エジプト記14:26-31
ヨハネによる福音書6:19-20
奏
讃美歌
321
奏
野町太郎
楽
野町太郎
10月2日(金)
担 当 久保量生(善通寺バプテスト教会牧師)
題 目 互いに愛し合いなさい
聖 書 ヨハネによる福音書15:9-14
讃美歌
453
奏
野町太郎
楽
楽
10月9日(金)
担 当 渡邉祐
(非常勤講師/日本キリスト教会観音寺教会牧師)
題 目
聖 書
讃美歌
聖書の神
エレミヤ書42:20
321
奏
野町太郎
楽
★☆チャペルアワー担当者からのメッセージ☆★
★秋学期が始まりました。皆さんにとって実り豊かな一学期になりますように、お祈りします。
金珍熙(宗教委員長)
★神の御子イエス・キリストが教え実践されたすばらしい愛について、共に学び隣人を愛する者に
なりましょう。
久保量生(善通寺バプテスト教会牧師)
★ひとりひ とり異なる嗜 好や意見 、そして価 値観…。あなたの人生に とって大切 なこととは
何ですか?
中澤加代(総合教育研究センター准教授)
★神様を第一とする幸せな生き方についてお話します。後期も神様の祝福が皆様にありますよ
うに。
山口孔丹子(社会福祉学部准教授)
★今夏も、学生たちと訪問したフィリピンで色々な出会いがありました。
清水幸一(総合教育研究センター教授)
★奇跡とは、今回の聖書箇所のような荒唐無稽なものとは限らず、身近に起きていることなん
ですよね。
湯川洋久(総合教育研究センター准教授)
★現代を生きる私たちは、「神」をどのように考えているでしょうか。「聖書の神」について共に
考えてみましょう。
渡邉祐(非常勤講師/日本キリスト教会観音寺教会牧師)
「トレードオフ」
(2015 年 6 月 25 日のチャペル・トークから)
金関貴之(学生支援センター事務課課長)
現代に住む私たちは、様々な道具を使用して便利さを追求する過程で、様々なものをトレードオフ
にしてきました。その一つが、「身体性・身体に対する感覚」ではないでしょうか?
皆さんは、歩く荷物の荷と書いて歩荷(ぼっか)という職業を知っているでしょうか?
歩荷(ぼっか)は、背中に荷物を背負って歩きで山などの自然の中を運ぶこと職業のことです。歩荷 (ぼ
っか)は、日本では一般に、背負子(しょいこ)と呼ばれる、荷物を括りつけて背負って運搬するための木
枠できた運搬具に、箱詰めなどした荷物などを何段にも重ねて乗せて運ぶのですが、富士山や立山で
は、100kg を超える荷物を背負って標高 3,000m 程度の高所まで登る方もいたそうです。
かつて日本では、どの地方でも広く見られたそうですが、自動車の普及や道路・鉄道の発達等により
減少し、今では、若い人が職業として選択することはほぼなくなったそうです。
日常生活においても、薪を集めたり、割ったりする代わりにスイッチオンで火を使うことができ、井戸から
水を汲み上げることなく蛇口をひねれば、水が出て、川で洗濯板を使って洗濯する代わりにスイッチオン
で今では乾燥までできます。このように便利になっていけばいくほど、「身体性・身体に対する感覚」はど
んどんトレードオフされていきます。皆さんは、「腹が立っ」ても、そのような「身体に対する感覚」は、もは
や感じないでしょう?
私は、何も文明の利器を否定して、江戸時代のような生活に戻ったほうがいいのではないかと言いた
いのではありません。ただ、トレードオフされた「身体性」を蘇らせることは、非常に困難です。飛脚が、ナ
ンバ走り(右手と右脚、左手と左脚を同時に出す走り方)をしてたなんて想像つきますか?
今の私たち、特に学生の皆さんのように若い世代、にもっと身近な「便利な道具」は何でしょうか?そ
れはスマートフォンではないでしょうか?インターネットに常時接続されており、分からないことは web で検
索すれば大凡のことは分かるし、物理的に離れた場所にいる人ともリッチなコミュニケーションが取れるよ
うになりました。
ある調査では、高校生 96.1%がスマートフォンを利用しており、男子高生は1日あたり 4.1 時間、女
子高生は 7.0 時間もの時間、利用していそうです。利用しているコンテンツは「LINE」(61.8%)や、ゲー
ム(41.4%)、動画(39.2%)だそうです。
このように長時間使用されているスマートフォンですが、このこととトレードオフされるものは何でしょう
か?スマートフォンユーザーは、1 日に平均 110 回以上もスマホをチェックするそうですが、それとトレード
オフされているのは何でしょうか?
それは、何かをするための時間かもしれないし、もしかしたら思考そのものかもしれません。
どうか、今日の聖書の言葉のように「一つをつかみ、もう一つを手放さない」よう注意してください。身体
性と同様に失ったものは蘇らせることは困難ですから。
宗教委員長
宗教センタースタッフ
金珍熙
嶋田美紀