2015-6号 - 四国学院大学

「犠牲を無駄にしない」
(2015 年 5 月 28 日のチャペル・トークから)
山下慶親(理事長)
「あれほどのことを体験したのは、無駄だったのですか。無駄であったはずはないでしょうに……」。
パウロの言葉は、2千年の隔たりを超えて、日本の現状に対する鋭い批判となっています。「あれ
ほどのことを体験したのは……」。この言葉はアジア太平洋戦争を連想させるのではないでしょうか。
確かに、日本の歴史上、「あれほどのこと」はありませんでした。230万人の兵士と80万人の市
民が犠牲になったからです。しかし犠牲は国内だけではありませんでした。なぜならば日本はアジア
諸国を侵略した加害者であったからです。
1985年5月8日、ドイツの戦後40年の日、ヴァイツゼッカー大統領は連邦議会で演説し、
「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となります」と語りました。彼は過去を直視し、
犠牲者たちに思いを馳せました。同じ年の8月15日、日本の戦後40年の日、中曽根康弘首
相はA級戦犯を祀る靖国神社に公式参拝し、戦争の遂行者たちに思いを馳せました。先の戦
争に対する向き合い方の違いが明瞭です。悲しいことは、この違いが現在も続いていることです。
四国学院の創立は戦争と無関係ではありません。善通寺は第11師団の町として軍国主義
の中心地でした。ホワイトハウスは騎兵連隊本部でしたし、二号館は兵舎として日清戦争直後
に建てられています。戦争と共に歴史を刻んできたのです。大学の西隣には連合軍捕虜の収容
所がありました。日本軍は真珠湾攻撃後グアムを占領します。この島からアメリカの兵士、看護婦、
一般市民420名が真冬の日本に移送され、善通寺に到着します。当時、国内の収容所は善
通寺だけでした。その後、収容所は全国130カ所に拡大され、捕虜たちは炭坑や鉱山、工業地
帯や造船所に送り込まれます。善通寺では大麻山での開墾や、多度津、坂出、高松港での荷
揚げに従事させられています。
終戦から70年が過ぎました。戦争の犠牲を無駄にしてはいけません。なぜならば、もし戦争が
繰り返されたら、若い人たち、子どもたち、女性たち、国内・国外の多くの人たちが犠牲になるから
です。
終戦の年に創設された国連には、預言者イザヤの言葉が刻まれています。
チャペルヘの招き
2015 年 6 月 22 日
№452(2015-6 号)
疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。
(マタイによる福音書11:28)
「彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする
国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない。」
国々が戦争の武器を打ち直して農業の道具に作り変えるようになる、戦争をやめて戦争を学
ばないようになる幻が示されています。現代風に言い換えると、基地を撤去して子供たちの遊び場
や老人たちの憩いの場を造り、戦車や戦闘機の建造をやめて保育所や介護施設、学校や図書
館を建てるという幻です。現在の日本はこの幻を必要としていないでしょうか。
イザヤの幻は四国学院において少しだけ実現していると言えるかもしれません。かつての軍事施
設が教育施設に造り変えられているからです。四国各地の青年を徴兵して戦争を教えていた場
所が、平和や人権、多様性や共生を学び、「もはや戦うことを学ばない」場所になっているからで
す。学院創立には、神の不思議な導きがあったと言わなければなりません。
宗教委員長
宗教センタースタッフ
金珍熙
嶋田美紀
四国学院大学
宗教センター
www.sg-u.ac.jp
メールアドレス [email protected]
時間 10:45~11:05a.m.
場所 清泉礼拝堂
★☆チャペルアワー担当者からのメッセージ☆★
社会福祉学部週間
6月22日(月)
担 当 朝位憲義(琴平教会牧師)
題 目 あなたの隣人はどこにいるのか!
聖 書 創世記4:1-9
讃美歌
298
6月29日(月)
担 当 野崎晃広(社会福祉学部教授)
題 目 自分の苦しさを語れる社会
聖 書 詩編40:2-4
讃美歌 21-81
奏
新宮久子(非常勤講師)
奏
楽
6月23日(火)
担 当 福田哲
(日本キリスト教団多度津教会牧師)
題 目 わたしがあなたを選んだ
聖 書 ヨハネによる福音書15:15-17
讃美歌 298
奏 楽 新宮久子(非常勤講師)
6月24日(水)
担 当 大田七千夫
(日本キリスト教団三瓶教会主任担任教師)
題 目 信じること
聖 書 マタイによる福音書9:18-26
讃美歌
298
奏
野町太郎
楽
6月25日(木)
担 当 金関貴之
(学生支援センター事務課課長)
題 目 トレードオフ
聖 書 伝道者の書7:18
讃美歌
298
奏
野町太郎
楽
楽
新宮久子(非常勤講師)
6月30日(火)
担 当 山口孔丹子(社会福祉学部准教授)
題 目 イエス・キリストの優しさ
聖 書 ルカの福音書10:25-37
讃美歌
21-81
奏
野町太郎
楽
7月1日(水)
担 当 李静淑(社会福祉学部教授)
題 目 財閥の呪縛
聖 書 マタイによる福音書19:23-24
讃美歌
21-81
奏
野町太郎
楽
7月2日(木)
担 当 森内智子(社会福祉学部准教授)
題 目 一つ一つの意味
聖 書 詩編1:1-3
讃美歌
21-81
奏
野町太郎
楽
★キリスト教会のカレンダーでは、子どもの日・花の日を迎えました。6月に美しく咲いている
紫陽花は、花言葉では、家族の結びつきを表す意味の花です。神さまの言葉も、バラバラな
人の心を一つに導く、力があります。皆さんで、一緒に神の言葉を聴きましょう!
朝位憲義(琴平教会牧師)
★自分を主とするあり方から主客転倒が起こったときに信仰はわかります。神の選びの御言
葉を聞きましょう。
福田哲(日本キリスト教団多度津教会牧師)
★聖書の言葉には神様からの愛のメッセージが込められています。神様の愛を一緒に味わい
ましょう。
大田七千夫(日本キリスト教団三瓶教会主任担任教師)
★どんどんと進化を続ける道具。その進化の中で、私たちは何を得て、何を失っていくので
しょうか?
金関貴之(学生支援センター事務課課長)
★聖書には数多く「陶工と粘土」にたとえて神様と私たちのことが語られています。
渡邉祐(非常勤講師/日本キリスト教会観音寺教会牧師)
★生活を送る中で、迷い、悩み、葛藤を抱えながら生きていている人は、現代社会の中では
多いと思います。現代社会は、苦しさを語りやすい社会なのか、語りにくい社会なのかにつ
いて考えてみたいと思います。
野崎晃広(社会福祉学部教授)
★私がつらかったとき、イエス・キリストの優しさに触れ、立ち上がることができました。
山口孔丹子(社会福祉学部准教授)
★財閥依存体質から抜け出せない韓国の実情について考えてみたいです。
李静淑(社会福祉学部教授)
6月26日(金)
担 当 渡邉祐
(非常勤講師/日本キリスト教会観音寺教会牧師)
題 目 神の作品として
聖 書 エレミヤ書18:4-6
7月3日(金)
担 当 富島喜揮(社会福祉学部教授)
題 目 本当に理解者なのですか
聖 書 詩編8:4-5
★みなさんは今、毎日が楽しいですか、それとも、しんどいですか・・・。これまではどうでした
か・・・。
森内智子(社会福祉学部准教授)
讃美歌
298
奏
野町太郎
讃美歌
奏 楽
★「君は君らしく」と言いながら、周囲に受け入れられるよう“変容”を求める貴方はどこに
立っているのですか。
富島喜揮(社会福祉学部教授)
楽
21-81
野町太郎