かつて恐れられた病魔 「結核」の復活(3)

B.J.A Column
かつて恐れられた病魔 「結核」の復活 ③
― 結核 感染、発病のプロセス―
結核は集団感染します。学校や病院、会社など公共の場所で広がります。
結核菌はよどんだ空気中に浮遊し、何時間も空中を漂います。
結核菌は 8 ~ 10 個あれば感染には十分なのに、感染者の咳には何千個もの菌が存在し、そ
の空間にいる全員に感染の恐れがありますが、感染しても発病するとは限りません。
通常 人間の体内に侵入しようとする菌は、免疫機能に阻止されます。
例えば、ある健康な人が吸い込んだ菌は、のどを通り 肺の中に定着しやすい場所を見つけ
ます。しかし、すぐに 免疫部隊の最前線「マクロファージ」がそれを発見し、体内の侵入
者を捕食し一掃してくれます。これを「免疫細胞」と言います。しかし、結核菌の厚い防護
壁を破壊できずにマクロファージは次の手段である「結核菌を取り囲む病巣” 結節” を形成
します。( 結核という名の由来です )
結節により結核菌は生きたまま抑え込まれ 感染を休止し” 潜伏感染” と呼ばれる状態にな
ります。潜伏感染から一生発病しない例も多く見られますが、この時限爆弾はいつ爆発する
かわかりません。
結核菌は 一回の増殖にまる1日かかる活動の遅い細菌で、場合によっては何十年も増殖せ
ず体内に潜むこともあるのです。
そして、30 年後に再び細胞分裂を始める場合もあるのです。
最も多い 肺への感染の場合、発見は容易ですが、結核菌はどこにでも感染します。
免疫機能が弱っていると結核菌は殲滅できず、生き残った菌は血管を通り体内を移動します。
貪欲な結核菌は 生きるために体内の組織や骨を食べまくり破壊していくのです。
結核菌に限らず、全ての生き物は 生きるため、子孫を残すために必死です。
そのため、結核菌も次の標的を見つけるまで感染者を殺さずに繁殖します。
感染者が死ねば自分も死ぬからです。 ④へ続く
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