かつて恐れられた病魔 「結核」の復活(7)

B.J.A Column
かつて恐れられた病魔 「結核」の復活 ⑦
― 貴方なら…? ―
もし、あなたが結核に感染しており、咳や微熱の症状で病院で検査したとしても、結核は血
液検査には現れず、医者は頭を抱えることになるでしょう。
結核の検査のためには皮膚や痰の検査が必要であり、結核にかかりそうにない人の場合、発
覚に時間がかかることが多いのです。
それは、医師も結核と疑わないからなのです。そして、いろいろ検査をして数か月経ってか
らやっと思い当たるのです。
路上生活者なら疑わしい材料も多く結核と診断されるのも早いかも知れません。
あなたの結核が、通常の結核であれば、安価な薬を6ヵ月間飲めば治ります。
しかし、多剤耐性結核であったなら、2年間の化学療法が必要で時間と医療費がかさむ上に、
命が救われるとは限りません。治る可能性は半々なのです。多剤耐性結核は増加傾向にあり、
治療法もいまだ研究中です。新たな抗生物質やワクチンの開発は難航しています。
残念ながら、製薬会社も研究に積極的ではありません。
抗生物質の開発は 研究分野として非常に関心が薄いのです。
現在の抗生物質の多くは微生物学者が偶然に発見したものであり、これからはそううまく行
かないでしょう。分かり易く言えば、結核よりも肥満の治療薬の方が製薬会社にとっては魅
力的なのです。治療が無理なら、感染を止めるしかありません。
1世紀に及ぶ研究の中で発見された予防ワクチンは 1921 年に処方された「BCG」のみです。
効果はわずか 5% で普及はしませんでした。
人体の免疫機能は非常に優れており、結核の感染防御率は 9 割にも達します。
それより効果のある薬を作ることなど無理な話なのです。
今、我々に必要なのは ワクチンや新薬の開発と治療期間の短縮とともに、生活のあらゆる
シーンにおける感染制御なのです。これほど犠牲者の出ている結核に対して、いまだに
1890 年以来の検査方法に頼っているのが実情で、検査薬も 1960 年代後半からずっと同じ
ものを使っており、効くワクチンも存在しない。
結核研究の専門家が恐れているのは、世界規模での多剤耐性結核の集団発生です。エボラ流
行時に、現代社会がいかに感染症のパンデミック ( 爆発的感染拡大 ) を引き起こしやすくなっ
ているかは、多くのマスコミが報道していた通りです。
感染制御…つまり感染が拡大しないように環境をコントロールすることがいかに大切である
かが理解いただけますね。
感染制御に空間除菌の Bi-jia ( ビージア ) をお役立てください。
B.J.A Column