武蔵野市農業振興基本計画〔平成 28 年度~平成 37 年度〕の概要

武蔵野市農業振興基本計画〔平成 28 年度~平成 37 年度〕の概要
安全・安心武蔵野農業~市民の豊かな生活を彩る~を目指して
第1章 計画策定の考え方と位置付け
1 この計画の策定目的と背景
都市の農業 → 新鮮で安全な農作物の供給、農業・農地の多面的機能への期待
国の施策
→ 平成 11 年、食料・農業・農村基本法の制定~平成 27 年、都市農業振興基本法の制定
都の施策
→ 平成6年、東京農業振興プランの策定、東京都農業振興基本方針の策定
都市農業特区構想の提案(生産緑地、税制規制緩和策など)
2 この計画の趣旨と期間
市の農業振興基本計画は、農業経営基盤強化促進法(昭和 55 年法律第 65 号)に基づく農業基本構想として平成
11 年に策定後、同 17 年に見直し、平成 18 年から 27 年度までの計画を策定しました。平成 22 年度に一部を改定し、
現在に至っています。今回策定した計画の期間は平成 28 年度から 37 年度までの 10 年間で、32 年には武蔵野市第
六期長期計画策定に合わせ、見直しを予定しています。また、都市農業振興基本法に基づく都市農業振興基本計画
が策定された際には、必要に応じ一部修正する予定です。
3 この計画の位置付け
武蔵野市農業振興基本計画は、上位計画である武蔵野市第五期長期計画(平成 24 年度~33 年度)の中の「Ⅲ文
化・市民生活」分野の計画として策定するものであり、中位計画の「武蔵野市産業振興計画」の下位に位置するも
のです。また市の関連計画である都市計画マスタープランや環境基本計画などと整合性を図っていきます。
第2章 武蔵野市の農業の現状と課題
1 市の農業の現状
農家戸数 農業従事者
平成 18 年度 84 戸
227 人
平成 26 年度 74 戸
199 人
農地面積
34.48ha
31.11ha
生産緑地面積
30.32ha
28.03ha
直売農家数
45 か所
44 か所
市民農園数
6か所
9か所
2 市の農業の課題
①農地の保全 ②担い手の育成 ③安全・安心の取り組み ④農業に対する市民理解の促進 ⑤地産地消の推進
⑥販売方法の多様化 ⑦安定した農業経営の確保 ⑧国、都、関係機関・団体との連携
第3章 農業振興計画の実現に向けた施策の展開
1 市の農業の将来像及び基本的な方向
安全・安心武蔵野農業~市民の豊かな生活を彩る~
3つの視点
・市民生活を支える都市農地の保全をはかる
・市民生活を豊かにし、市民とふれあう農業を築く
・やりがいのある農業経営を進める
2 平成 37 年度の基本目標
農家戸数 農業従事者 農地面積
農業所得
認定農業者数
平成 26 年度 74 戸
199 人
31.11ha
26 戸
平成 37 年度 67 戸
180 人
28ha
年間 300~500 万円 農家戸数の半数
3 重点施策
(1) 農地の保全
農家戸数、農地面積の存続確保。生産緑地の追加・再指定の推進
(2) 人と環境にやさしい農業の推進
環境保全型農業助成事業の拡充。トレーサビリティ制度の浸透化
(3) 市民とふれあう農業の推進
学校給食の使用割合の増加(26.3%→35%)
。市民農園・体験農園の開設及び支援
(4) 経営感覚に優れた農業者への支援
認定農業者の育成及び家族経営協定の締結推進
第4章 農業振興基本計画施策の体系
目指す農業像
安全・安心武蔵野農業「市民の豊かな生活を彩る」
3つの視点
・市 民 生 活 を 支 え る 都 市 農 地 の 保 全 を は か る
・市 民 生 活 を 豊 か に し 、 市 民 と ふ れ あ う 農 業 を 築 く
・や り が い の あ る 農 業 経 営 を 進 め る
施策の具体的方向
(1)農地の保全
(2)都市農地の多様な機能の発揮
施策の基本的な考え方
○生産緑地の保全と追加指定の推進
○宅地化農地の保全○武蔵野市登録農地制度の活用
○防災機能の発揮○農業景観の保全○都市環境の維
持・確保○生物多様性の保全○体験農園、市民農園、
農業公園、学校農園等の推進
(3)人と環境にやさしい農業の推進 ○新鮮で安全な農作物の生産・提供○環境保全型農
業、農あるまちづくりの推進
(4)食と農の教育
○農を通しての食育の推進○農業体験機会の充実
(5)農業の伝統・文化の保存と継承 ○農業を通じた伝統・文化の継承○品評会の実施
○顔の見える農産物の生産○高付加価値化の推進○
(6)地産地消の推進
直売体制の改善○学校給食への食材提供○他産業と
の連携の推進
(7)経営感覚に優れた農業者の育成 ○認定農業者・就農者の育成・支援○女性農業者の
参画の推進○他地域の農業者との交流○職としての
魅力を高める
(8)農業後継者と多様な担い手の確 ○後継者の育成・支援○援農ボランティア等の育
成・活用
保と育成
○施設、設備、機械化及び農作業の省力化の推進○
(9)安定した農業経営の確立
(10)情報発信の充実
消費者との交流会実施○生産性の向上○農業経営確
立の支援○国、都、農業関係団体との連携
○直売及び観光情報の提供○市報・情報誌等を活用
したPR○都市農業・農地に係る法制度等の啓発