終末期医療における 多職種連携 愛知たいようの杜 地域包括支援センター 服部 志津子 2015/9/18 1 高齢者終末期ケア ・治癒を目的にすることは出来ない ↓ より安楽にすること 本人や家族の希望に沿うことが求められる 多元的な価値観が必要となり多職種間で関わる 意義を生かすため、ケア目的を共有し目的に沿っ て役割を果たす。医療的なアセスメントや医療提供、 家族に意向確認説明も必要。 終末期ケアは、多職種連携が試されるケアであると も言われている。 2015/9/18 2 人生の終末期を過ごす場 ・治療を目的とする場、療養の場、生活の場と 分かれるが、高齢者の場合は明確に区別する ことは難しい。 ・生活の場であり状態によっては療養の場ともなり うる自宅や施設における多職種連携が必要。 ・最近では施設で最期を迎える人が増加している。 ・どこで最期を迎えるかではなく、誰と最期を 迎えるか 2015/9/18 3 終末期ケアにおけるケアマネジメント ①本人や家族の明確な意思表示や意思決定過程 の共有 ②生活や人間関係をとらえるアセスメント ③終末期ケアを支える医療的支援 ④高齢者の希望の実現をサポート ⑤多職種連携チーム及び緩和ケアチームの 組織化 ⑥介護者が自信を持ってケアできるようサポート ⑦高齢者、介護者の関係をサポート ⑧死別後まで一貫して支えるインフォーマルな サポート 2015/9/18 4 終末期医療→人生の終末期段階に おける支援 ・緩和ケア→ まだまだ癌が主になっている。 ・高齢者の意思決定能力の低下、虚弱も対象に なっているがまだまだ疾患が中心 ↓ ・早期から介入が必要 2015/9/18 5 高齢者を支える 多様な専門職による連携 ・介護保険サービスにおける専門職 ↓ 介護福祉士 ケアマネジャー ホームヘルパー ・福祉サービスの専門職 ↓ 社会福祉士(ソーシャルワーカー) 精神保健福祉士 医療ソーシャルワーカー 2015/9/18 6 医療サービスの専門職 ・ 医師 ・ 保健師、看護師 ・ 薬剤師 ・ 理学療法士 ・ 作業療法士 ・ 言語聴覚士 栄養指導の専門職 ・ 栄養士、管理栄養士 2015/9/18 7 地域の人々 ・ ・ ・ 2015/9/18 民生委員 老人クラブ 町内会や婦人会など 8 地域包括ケアの推進 ・ 他職種の専門性の理解 自分自身の専門性について再認識する。 ・ 専門職の専門性を理解し尊重し合う 総合理解を深める ・ 多職種多機関の連携、協働の実践につい て考える。 2015/9/18 9 連携の3段階 ・①連絡・・・ 「点」へのサービス 個別の組織 随時の情報交換 コミュニケーション ②連携・・・「線」で結ばれる 異なる組織 業務提携 コーディネーション ③統合・・・「面」というシステム 恒常的なつながり 一つの組織 インテグレーション 異なる分野が、一つの目的に向かって一緒に仕事をすること 2015/9/18 10 チームケアの為のワークの工夫 1、人の発言を聞く 声に注目、相づち、メモ、組み合わせて考える 2、分かりやすく話す 明瞭な言葉づかい表情や身振り 3、積極的に参画する 情報の提供、理由と根拠を示す、感情や知識を 読む 4、目標達成に努力する 進行の流れを読む、無駄な論争を避ける 司会を助ける、相手の専門性を知る 2015/9/18 11 人生の最終期 ・終末が近くなった場合 医師、看護師、介護士が重要な専門性が求め られる。 3職種が揃っていれば、何とかなる −−−でもそれでいいの?−−− 専門職が主体になりやすい状況 看取りは家族であり専門職はそれを支援する 立場である。 2015/9/18 12 その人が最期までその人である為に ・近づいた最期をケアするのではない 関わった時から 現状の説明、何をしたいか?選びたいか? どうありたいか?その為に 生活全般を見て支援する 「 誰が」「何を」「いつ行うか」「どの方法で」と早いうちか ら関わりその方の意思を共有し目標を共有し最期の時 まで支援できるように。 専門職の出番は状況によって変わるが、点の関わりが線 になって繋がり面になって支援したいと思う。 2015/9/18 13 ケース ・ケアハウスから自宅へ帰り在宅死したSさん ・グループホームへ入所して暮らし最期は、ご家族の介護 を通してたくさんの家族愛を受けながら逝ったAさん ・80歳代の癌末期の方を80代の介護者が一人で看取り 安らかに逝ったKさん ・子ども孫に最期の時を観せ最期の教育の場にしたYさん それぞれ一人づつ人生の物語がある。 関わりを通して専門職は、教えられることがたくさんある 学んでいるのは、私たち。次につなげましょう。 2015/9/18 14
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