32 FDP/D ダイマー比に着目した 2 社の試薬検討 ◎日下邊 竜平 1)、中田 正人 1)、飯田 眞佐栄 1) 上尾中央医科グループ 上尾中央臨床検査研究所 1) 【はじめに】FDP/D ダイマー比は凝固線溶状態を推測する 1 例認められた。2.回帰式 y=1.9712x+2.749 r=0.987 乖離症例 上で有用とされている。しかし、FDP 試薬や D ダイマー試 なし。②回帰式 y=1.1241x-1.6725 r=0.871 乖離症例が 1 例認 薬は用いられているモノクローナル抗体の各種 FDP 分画へ められた。 ③回帰式 y=1.1927x+0.7914 r=0.977 乖離症例な の反応性が異なり、乖離検体が生じることが知られている。 し。④回帰式 y=0.9771x-0.5259 r=0.453 乖離症例が 1 例認め 今回、FDP と D ダイマーについて 2 社の試薬を比較する機 られた。⑤各検討事項の乖離症例は同一検体であり、解析 会を得たので、FDP/D ダイマー比に着目し検討を行った。 の結果 Y 分画、D 分画に濃いバンドを認めた。 【検討試薬】 【考察】ウエスタンブロットの結果より、乖離症例は 1 次 リアスオート P-FDP リアスオート D ダイマーネオ ナノピア P-FDP ナノピア D ダイマー シスメックス社 積水メディカル社 線溶亢進状態であったと思われる。また、FDP の試薬間差 は低分子分画への反応性の差によるものと思われ、それに より FDP/D ダイマー比においてもメーカー間差が生じたと 考えられる。 【検討内容】試薬の測定感度以上の 50 検体について以下の 【まとめ】FDP や D ダイマー試薬は試薬間差、乖離検体の 検討を行った。測定機器は CS-2000i(シスメックス社)を使 存在が知られていたが、FDP/D ダイマー比で評価した場合 用した。①各社それぞれの FDP と D ダイマーの相関(1.リ も同様に乖離検体を認め、相関性も乏しかった。試薬検討 アスオートシリーズ 2.ナノピアシリーズ)②FDP の試薬間差 の際には各分画への反応性を把握し、FDP/D ダイマー比に ③D ダイマーの試薬間差④2 社の FDP/D ダイマー比の相関 ⑤乖離検体についてウエスタンブロットによる解析。 も考慮する事が重要であると思われる。 【結果】①1.回帰式 y=1.6574x+2.3244 r=0.785 乖離症例が 連絡先 048-997-7721(114)
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