プログラムの(ミージ FORDAPシステムのレベルアップについて * 藤 村 直 美 1.はじめに 筆者らが最初FACOM 230−45Sの上に実現したFORDAPシステムは九大大型計算機センタ 11)東大大型計算機センタヱ)等のほカ、,現在国内1・余ケ所の計算機システムで利用されている. ー 利用者の増大に伴って,FORDAPシステムに対する要望,改善すべき点などが各所から寄せられ た.今回そうした点を考慮してFORDAPシステムの全面改訂を行った.ここでは特にFACOM M−1900SIV/F4 FORDAPシステムに関連する諸点について述べる. 2 FORDAPシステム改善点 (1) 普PROCESSカードの使用 従来のFORDAPシステムでは*PROCESSカードの使用を認めていなかったが,今回の改 訂で使用が可能となった.なお,通常のFORTRANコンパイルリストには*PROCESSカード の出力は抑制されるが,FORDAPリストには*PROCESSカードも他のソースカードと同様に 出力されるので注意されたい. (2)実行所要時間の計測を抑制するオプション 従来のFORDAPシステムでは常に各プログラム単位の実行所要時間を計測していた.しかし ながら,実行所要時間を1回計測するのにFACOM M−1900SIV/F4では約330μ8ec必 要なため,副プログラムが極めて多数回引用されると,時間計測のためのオーバーヘッドが無視 できなくなることがあった.今回この問題に対処するために,実行所要時間の計測を主プログラ ムのみ(=プログラム全体の実行所要時間)に限定する機能をオプションとして追加した.それ には次に示すように被計測プログラムの先頭にFORTRANプログラムの注釈行としてC−TIME を挿入することで実現できる. // EXEC FORDAP //FDP. SYSIN DD * 本来の被計測プログラム //GO. SYSIN DD * /* *九州大学工学部情報工学科ソフトウェア研究室 九州大学大型計算機センター広報 _300_ Vo l. 11 No.4 1978 プログラムのページ この時,主プログラム中のSTOP文で実行が終了しないと,主プログラムの実行所要時間も見 かけ上計測されないことになるので注意されたい. この他に,FORDAPシステム前処理部の処理速度の向上,構文解析部の強化・改善を行った. 3.使用上の制限と注意事項 ここではFORDAPシステム使用上の注意事項を記す. FORDAPシステムを使用するためのジ ・ブ制御文その他も含めて,詳細は文献(3)を参照されたい. (1)FORDAPシステムはFORTRAN HEコンパイラを使用している.従って入力されるソース プログラムはFORTRAN HEコンパーイラにかけて文法違反のないことが確認されているものと する. (2)論理IF文中に文字定数として’(’と、)’を含むと正しく処理されない. ③ 次の英字名は予約名となり使用できない. SYS900,SYS901,SYSgO2,SYSgO3,SYS904, SYS905,SYS906,SYSgO7,SYS908,SYS909 (4}ソースプログラム中で65535∼65000程度の文番号を使用していると文番号が二重定義に なることがある. (5) ファイル参照番号96,97,98,99が使用できない. (6)各プログラム単位毎に計測されるEXECUTION TIMEは,各プログラム単位の入口と出口 でそれまでに使用されたcpu時間を計測してその差を積算したものである.実際のcpu時間の 計測はOSIV/F4で利用可能な分解能1μ8ecのタイマを時間計測ルーチンとしてアセンブラで 作成して使用している.M−1900SW/F4ではサブルーチンコール1回当りcpu時間の計測 に約330μsec必要である.従って副プログラムを多数回引用する時には,このオーパヘッド が無視できなくなる場合がある.そうした時は次に示すような制御文を用いて,問題の副プログ ラムを計測の対象からはずすかP)前述の実行所要時間の計測を抑制するオプションを利用しても 良い.なお計測可能な時間は最大約35分47秒(231−1μ8ec)である. // EXEC FORTXC //FORT. SYSIIN DD * 主プログラム及びSTOP文 { FORDAPにかけないソースプログラムカード を含むプログラム単位を含ん // EXEC FORDAP ではならない. //FDP. SYSIN DD * FORDAPにかけるソースプログラムカード //GO. SYSIN DD * 実行用データカード /* 九州大学大型計算機センター広報 一 301 } Vo1. 11 No.4 1978 プログラムのページ 今回のFORDAPシステムの全面改訂に際し,システムの詳細に渡ってウォークスルーを実 施して頂いた牛島和夫教授に感謝する. 参 考 文 献 1.牛島 FORDAP−FORTRANプログラム動的解析システムーについて,九大大型計算機センタ ー広報,Vol.9, Nα2, PFユ00−120,1976. 2.牛島 FORDAP−FORTRANプログラム動的解析システムーについて,東大大型計算機センタ ーニュース,VoL8, No.7・8, pF 54−67,1976. 3.牛島,藤村 M−1900SIV/F4 FORDAPシステム,九大大型計算機センター広報, Vol. 11,Nα 1, pp.29−33, 1978. お 詫 び 広報VoL llNo.3のプログラムのページ「OSIV/F4におけるPL/1の使用の実際」に誤りが ありましたことを,お詫びするとともに訂正いたします. 〔_ジ 行 213 3 6 誤 正 さらにコンパィラオプションとして, さらにコンパイラオプションとして, NAME PROCESS でNAME //正】XEC PLIXCL酬ん //EXEC PLIXCLI,PARM. PL,1=NAME, 1」KED=NCAL 9 *PROCES S ; *PROCESS NANE(▼PROC1▼ 11 *PROCESS ; * PROCESS NAME(▼PROC2▼); 九州大学大型計算機センター広報 Vo 1. 11 No.4 1978 一 302一 );
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