日本史Bシラバス

日本史Bシラバス
教科名
地歴
科目名
対象学級
日本史B
全クラス
教科書
「新選 日本史B」
「新詳日本史」
東京書籍
1.学習目標
我が国の歴史の展開を、世界史的視野に立って総合的に考察させ、我が国の文化と伝統の特色に
ついての認識を深めさせることによって歴史的思考力を培い、国民としての自覚と国際社会に主体
的に生きる日本人としての資質を養う。
学
期
2.年間学習計画
単
月
元
4
(12)
一
5
学 (14)
第
一
章
古
代
国
家
の
形
成
と
古
代
文
化
学習内容
1.原始社会の生活と文化
1.更新世の日本
2.縄文文化
2.農耕社会の形成と大陸文化の摂取
1.弥生文化と小国家の形成
2.大和王権と古墳文化
指導のねらい
1.気候や地形、動物相・植生の変化などの自然環境に着目し、
人簿との食料獲得方法や道具の変遷、呪術的風習、地域的な差
異等を理解させる。
1.道具や稲作等の大陸文化の影響に着目し、集落立地、食料獲
得方法と食生活の変化、富の蓄積、習俗や墓制の推移などの社
会変化を理解させる。
2.小国の形成から大和王権に至る過程と古墳文化を、東アジア
世界との関係に着目して、多面的・多角的に捉えさせる。
3.律令国家の形成と古代文化の展開
1.推古朝の政治と飛鳥文化
2.律令国家の成立と白鳳文化
3.奈良時代の政治と天平文化
4.平安初期の政治と文化
1.推古朝から律令体制の成立、奈良時代・平安時代初期に至る
政治の動向や統治体制の整備を、遣隋使・遣唐使などがもたら
した文物・制度の影響にも着目して捉えさせる。
2.古代文化はその国際性とともに、古代国家の展開と深く関わ
っていたことを考察させる。
4.貴族政治と国風文化の発達
1.貴族社会と摂関政治
2.国風文化
3.荘園と武士団の成長
4.院政と平氏の台頭
1.東アジア世界との関係の変化、公領の変質や荘園の拡大、武
士の台頭などに着目して、律令制の変質と摂関政治や院政の展
開を理解させる。
2.遣唐使停止や地方の動向に着目し、大陸文化を消化し日本の
風土や生活に適応した新しい貴族文化が進展していったこと
を考察させる。
1.武家社会の形成と文化の新機運
1.鎌倉幕府の成立
2.執権政治の展開
3.元寇と御家人社会の変質
1.実質的な土地支配権が次第に地頭に握られていったこと、鎌
倉幕府が二元的支配から次第に公家政権より優位に立つよう
になったことに着目して、東国の地方政権から全国的な政権に
成長していったことを理解させる。
期
6
(14)
第
二
章
一
学
期
7
(12)
武
家
社
会
の
形
成
と
中
世
文
化
4.鎌倉文化
2.下剋上の社会と庶民文化の萌芽
1.室町幕府の成立
2.倭寇と東アジアの交易
3.下剋上の社会と戦国大名
4.室町文化
2.宋銭流入による貨幣経済の進展、禅宗の伝来と生活文化の変
化、蒙古襲来の影響など東アジア世界との関わりに留意し、政
治、経済、文化の特色を理解させる。
3.武家社会の成立や庶民の経済活動の活発化などの社会変化を
背景にして、文化に新しい気運が生まれたことを理解させる。
1.室町幕府の成立、南北朝の動乱から戦国時代への歴史の流れ
を、東アジア世界との交流や日本の諸地域の動向など、世界史
的視点や地域的視点などから捉えさせる。
2.庶民の台頭、産業経済の発展や下剋上など中世社会の多様な
展開を幅広く捉えさせるとともに、庶民の活動が従来の社会秩
序を変える原動力になり得たことに気づかせる。
3.武家文化と公家文化の融合や庶民文化の萌芽など文化の動向
を、武家政権の支配の進展や東アジア世界との交流、庶民の台
頭など時代背景をおさえて理解させる。
9
(13)
二
学
10
(13)
期
第
三
章
近
世
社
会
の
形
成
と
庶
民
文
化
の
展
開
第
四
章
11
(14)
二
12
(14)
学
期
近
代
国
家
の
形
成
と
国
民
文
化
の
発
展
1.ヨーロッパ文化との接触と国内統一
1.ヨーロッパ人の渡来
2.織豊政権と桃山文化
2.幕藩体制の成立
1.江戸幕府と諸藩
2.身分制度の確立
3.鎖国
3.近世社会の発達と町人文化
1.幕府政治の進展
2.経済と産業の発達
3.学問の興隆と元禄文化
1.織豊政権の統一政策を幕藩体制へのつながりという観点から
取り上げるとともに、大航海時代と言われる世界史的背景にも
着目して理解させる。
2.桃山文化が振興の大名や都市の豪商の精神を反映しているこ
となど、時代的背景と関連させて、その特色について理解させ
る。
1.幕府と藩、農村・農民支配の特色、経済的基盤、封建的身分
制度など幕藩体制の特色を、政治的・社会的な背景や役割と関連
させて理解させる。
2.鎖国政策については貿易統制、禁教という側面とともに、オ
ランダ、中国、朝鮮、アイヌとの交易にも留意し、鎖国が社会や
文化に及ぼした影響と歴史的意義を理解させる。
1.文治政治に転換し安定した幕藩体制下での農業・商工業・そ
の他の産業が、交通の発達や貨幣・金融制度の確立などと相互に
関連して発展していったことを考察させる。
2.町人文化は全国的商業活動の拡大による都市発展。町人の経
済的繁栄を背景に、庶民の生活意識を反映した文化であったこと
を理解させる。
4.近世社会の動揺と庶民文化の発達
1.幕藩体制の動揺と対外問題の発生
2.新しい学問の形成と化政文化
3.幕藩体制の危機
1.商品経済の発展、農民層の分解など、社会構造の変化による
幕藩体制動揺の過程と、社会・経済の発展の中で近代を準備する
新しい要素の形成について理解させる。
2.洋学・国学などの新たな学問・思想の発展や江戸を中心とし
た町人文化の形成などを、時代的背景に留意させながら考察させ
る。
1.開国から明治維新
1.開国
2.幕府の滅亡
3.近代国家の成立
4.富国強兵への道
5.殖産興業と文明開化
6.明治初期の国際情勢
2.立憲政治の形成と国民文化
1.専制政府への批判
2.立憲政治の成立
3.新しい生活と文化
1.開国によって国際社会に組み込まれる中で、尊王攘夷運動や
倒幕運動を経て明治維新に至る過程について、経済や社会と関
わらせて捉えさせ、その意義を考察させる。
2.諸制度の改革や富国強兵・殖産興業政策について、欧米列強
との関わりに着目して政治、外交、経済など様々な面から考察
させる。
3.日本の近代化と東アジア
1.日清戦争と資本主義の成立
2.日露戦争と資本主義の発達
3.近代文化の発達
4.デモクラシーと市民文化
1.第一次世界大戦と日本
2.新たな国際秩序と政党政治の実現
3.大正文化と市民生活
1.国会開設の運動など、国民の間に政治的関心が高まる中で立
憲体制が成立し、近代国家の基盤が形成された過程を考察させ
る。
2.国家的課題であった条約改正の経過とその意義について考察
させる。
3.欧米文化が導入され、伝統文化を否定する動きを伴いつつ、
文明開化が明治の文化形成に寄与したことに着目させる。
1.日清・日露戦争を清国の朝鮮政策やロシアの極東政策、日本
の大陸政策など、世界史的視野から考察させる。
2.我が国が韓国併合や満州への勢力拡張などを通じて植民地支
配を進めたことを考察させるとともに、国民の対外意識の変化
やアジア近隣諸国の受け止め方について考えさせる。
3.資本主義国家としての基礎確立の過程を捉えさせ、社会問題、
労働問題が発生して社会運動が起こったことにも着目させる。
4.伝統文化の上に欧米文化を取り入れ国民的性格ももつ近代文
化が形成されたことを、経済の発展や政治、外交などと関連さ
せて考察させる。
1.第一次世界大戦とその前後の国際社会の動向に留意して、我
が国の対外政策や大戦が国内の経済・社会に及ぼした影響につ
いて考察させる。
2.大衆社会の成立の中での政党政治の発展を、政治や社会運動
の動向に留意して考察させる。
3.労働者の増加や高等教育の拡大による大衆社会の成立に着目
し、形成された大衆文化の特色について考察させる。
5.激動する世界と日本
1.揺れ動く経済と中国侵略の本格化
2.日中戦争と新体制運動
3.太平洋戦争
1
(12)
三
第
五
章
学
1.占領と国内改革
1.占領と日本国憲法の成立
2.冷戦の開始と経済復興
期
現
代
の
世
界
と
日
本
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(10)
2.国際社会への復帰と高度経済成長
1.国際社会への復帰と対米協調
2.経済の高度成長
1.国際経済、全体主義の台頭、中国の民族運動など世界情勢と、
軍部の政治的進出や経済恐慌など国内政治と経済の動揺に着
目して、中国との戦争とその長期化及び国際関係の変化、太平
洋戦争への突入に至る過程を考察させる。
2.戦時体制下の国内経済と国民生活の変化、学問・思想や教育
に対する統制など、全体主義的国家体制の進展と国民生活につ
いて考察させる。
1.対日占領政策及び戦後の民主化を進める諸改革の内容と、新
しい憲法が制定される過程を考察させる。
2.占領政策は、中華人民共和国の成立や朝鮮戦争の勃発に見ら
れる東アジアの情勢の変化により、アメリカの対世界政策の転
換と結び付きながら推移することに着目させる。
1.サンフランシスコ平和条約の調印と日米安全保障条約の締結
に着目し、占領終結と独立、新しい外交関係と安保闘争など、
当時の国際情勢と国内政局について考察させる。
2.高度成長とそれに伴う新しい外交関係、国民生活の変化と経
済発展に伴って表面化した社会問題について考察させる。
3.石油危機と低成長の時代
1.激動する国際情勢と日本
2.安定成長と保守回帰
1.ドル危機・石油危機など世界経済の変化や国政治の動向を踏
まえながら、高度成長の終焉と政局の動向を理解させる。
2.低成長下の日本経済と貿易摩擦、国民意識の変化と政局の動
向を考察させる。
4.新しい国際秩序と日本の課題
1.激変する世界と日本
2.現在の日本と世界
1.冷戦の終結と激動する国際情勢、国際的経済秩序の転換の中
での日本の政治・経済のあり方を考えさせる。
2.国内政治の課題とともに、地球的規模の課題と日本の役割に
ついて考えさせる。
※月の欄中の(
)内の数字は月あたりの時間数
3.評価の観点及び趣旨
① 関心・意欲・態度
歴史的事象について関心と課題意識をもち、意欲的に追及することを通して
国際社会に主体的に生きる国家・社会の一員としての責任を果たそうとする。
② 思考・判断
歴史的事象を世界的視野に立って多角的、多面的に考察するとともに、国際
社会の変化に的確に対応し、公正に判断する。
③ 資料活用の技能・表現
諸資料を吟味して確実なものを選択し活用することを通して歴史的事象を追及する方法を身に
付け、それらの過程や結果を的確に表現する。
④ 知識・理解
我が国及び世界の形成の歴史的過程と生活・文化の地域的特色についての基本的な
事柄を理解し、知識を身に付けている。
4.評価の方法及び評価資料
○ 日々の授業やノ-トのまとめ、宿題などの取り組み状況
○ 中間・期末などの定期考査や単元のまとめとして行われる単元テスト
○ 夏休みや冬休みなどの長期休業中の課題
○ 課題追求学習におけるレポ-トや発表
○ 新聞の活用・図書館での資料(歴史書や写真集など)の活用
これらを学習過程ごとに設定された学習到達目標に照らし合わせて
評価をすすめていきます。