BGIA:協働ロボット耐性データ

国際機械安全関連情報
No.10-10/2010.03/Ni-Ka
BGIA:協働ロボット耐性データ
BGIA(ドイツ職業保険組合労働安全中央研究所)により、安全な人とロボットの協働『協働ロボット』に関
する報道が 2009 年 7 月に HP 上で公開された。
産業用協働ロボットは、人と協働する複合機である。人が軽量鉄フッ
クを溶接する一方で、ロボットが重量加工物を持ち上げ位置付ける協
働作業工程で、人を支援し、負担を軽減させる。これらの作業中、人と
ロボット・アーム、工具などのロボットエレメント間には空間上の接近が
生じるが、労働社会で急激な数で公私ともに人のそばで使用されてい
る可動式サービスロボットなどロボットと人の直接接触が起こり得る。
ロボット作業領域内の人をロボットによる俊敏な機械動作に対して安
全に保護するため、従来、ロボット使用時には、分離式安全装置が必
要とされてきたが、産業用ロボット関連規格の改訂・再編において、協
働ロボットの新たな使用領域が生じてきている。
Daimler 社計器盤取り付け
その背景として、協働ロボット使用時に、ロボットと人の衝突の危険が確実に排除されないため、一定の
作業領域、あるいは、協働領域には、分離式安全装置を使用せず、衝突リスクを絶えず算出し、ロボット
制御上常に最小限に減少させる他の技術保護方策が使用される。それにも関らず、残留リスクは生じる。
使用者は、作業場に協働ロボットが使用されている場合、欧州機械指令・産業用ロボット国際規格など
に基づき、協働作業上のロボットと人の衝突による傷害リスク評価も含めたリスク評価を行わなければなら
ない。しかしながら、産業用ロボット関連規格には、これらの傷害リスク評価に対する十分な安全技術上の
要求が記述されていない。
BGIA は、BG 機械設計・製造システム・鉄鋼設計委員会との協働により、プロジェクトとして、作業場での
技術・医学・バイオメカニクス・人間工学・労働組織上の要求を上げ、規格要求を補足・厳密に規定し、BG
(ドイツ職業保険組合)・BGIA ガイドとしてまとめている。
上腕アームと衝突ロボット部分の衝突
過程図解
規定通りに実施された協働作業工程には、ロボットと人の衝突リス
クが含まれるため、僅か、あるいは、受け入れ可能な傷害重度・傷害
リスクしか発生させないように衝突負荷の制限が過題である。受け入
れ可能な傷害重度として、血傷を伴う皮膚・皮下組織の深い貫通に
至らない傷害、骨折、筋肉・骨格システム傷害は、除かれる。(左図
解参照)
限界値により、傷害の重度は、分類可能である。限界値は、体モデルとして、傷害分類『衝突力』『はさ
む力・押し潰す力』『圧力・表面圧力』に確定される。BGIA は、外部負荷に基き、文献・データバンクから傷
害データを調査してきたが、体モデルに従った最大許可傷害重度に対し、限界値が方向付・報告され、
様々な制御方法により実験室で調査されてきた。
プロジェクト結果は、協働ロボットとの作業場での設置として、BG・BGIA 勧告にまとめられており、実践操
作上のリスク評価での安全技術上の要求の使用に対して非常に役立っている。また、ロボット製造者と使
用者による専門家チームが内容仕上げに携わっている。
BG・BGIA ガイドにより、作業場で、協働ロボットを状況下の衝突により発生した機械の人への影響が受
け入れ可能な基準を超えないよう設置することが出来るため、該当者に要求される労働安全を保証する
ことが出来る。
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