練習問題

総合演習Ⅱ
(有機化学
弱点補強)
2011年版
4年次総合演習Ⅱ用に、弱点補強資料として作成したものです。
本ファイルは模擬試験などで正解率の特に悪かった問題です(解答・解説は別ファイル)。
まずは、この問題を解いてみて、その後で解答・解説を使いましょう。
(2014年
再度公開版)
酸・塩基の問題
問1.ルイス塩基の定義として適切なのはどれか。
-
1.水酸化物イオン( OH)を放出する物質
+
2.プロトン(H )を与える物質
3.プロトンを受け取る物質
4.電子対を受け取って共有結合をつくりうる物質
5.電子対を与えて共有結合をつくりうる物質
問2. 酸の強さを比較したもののうち、正しいのはどれか。
1.HF > HCl
2.C2H5OH > H2O
3.CH3CH2SH > CH3CH2OH
4.C6H5CH2OH > C6H5OH
5.H2CO3 > CH3COOH
問3.塩基性の最も強い化合物はどれか。
1
NH2
2
3
N
H
N
CH3CH2NH2
問4. 最も塩基性の強い化合物はどれか。
1.NaH
2.CH3Li
3.NaNH2
4.CH3ONa
5.NaOH
問5.アルキンの末端水素をアルキル化するのに用いる試薬はどれか。
1.NaNH2
2.H2SO4
3.NH3
4.Na2CO3
5.NaBH4
5
4
H3C
O
C
NH2
芳香族求電子置換・芳香族性グループ
問1.ニトロ化したとき、主にメタ位置置換体を与える化合物はどれか。
1
3
2
OCH3
Cl
5
4
H
N
NO 2
C
OH
CH 3
O
問2.芳香族求電子置換反応において、メタ配向性を示す化合物はどれか。
1.トルエン
2.アニソール
3.ブロモベンゼン
4.アセトアニリド
5.アセトフェノン
問3.Friedel-Crafts アシル化反応を最も受けやすい化合物はどれか。
1
3
2
Br
Cl
O
C
5
4
OCH2CH 3
NO 2
CH 3
問4.図に示す反応に関して適切でないのはどれか。
(CH3)2CHCl
AlCl3
1.Friedel-Crafts 反応とよばれる。
2.AlCl3はルイス塩基として用いられる。
3.求電子試薬は (CH3)2CH
+
である。
4.生成物はクメン(イソプロピルベンゼン)である。
5.(CH3)2CHCl を CH3CH=CH2 と HCl に換えても生成物は変わらない。
問5.芳香族性を持つ複素環化合物はどれか。
1
2
3
4
5
N
CH 3
O
N
N
H
N
O
問6.π電子欠如芳香族複素環はどれか。
1.フラン
2.ピリミジン
3.チオフェン
4.チアゾール
5.ピロール
求核置換グループ
問1.図に示す反応の生成物はどれか。
O
H3C
CH3CH2ONa
CH3CH2OH
H 3C
1
2
3
5
4
CH3
CH33
CH3
CH3
CH3
H
C
C
CH2OH
H
C
C
CH
OCH
CH
CH22OCH22CH33 H3C C CH2OCH2CH3 H3C C CH2CH2CH3
H3C C CH2OH H 3
3
CH2CH3
OH
OCH2CH3
OCH2CH3
OH
問2.図に示す反応の生成物はどれか。
1
CH3
H
3
5
4
Cl
Cl
CH 3
CH3
Cl
OH
H
HCl
O
2
CH3
OH
H
Cl
CH3
OH
Cl
H
OH
HH
CH3
OH
H
OH
脱離反応グループ
問1.図の反応を行うために必要な試薬はどれか。
CH3
H3C
H 3C
CH3
Br
CH3
H3C
1.NaOCH2CH3
2.KOC(CH3) 3
3.NaHCO3
4.H2SO4
5.HNO3
問.cis-1-クロロ-2-メチルシクロヘキサンをメタノール中、CH3ONa で処理したところ、脱離反応が進行した。主生成物が生成する過
程について正しいのはどれか。
H
Hc
(イ)
Ha
Hb
CH3
H
Hd
He
Cl
Cl
Hf
CH3
1.配座(ア)から水素 Ha が脱離する。
2.配座(ア)から水素 Hb が脱離する。
3.配座(ア)から水素 Hc が脱離する。
4.配座(イ)から水素 Hd が脱離する。
5.配座(イ)から水素 He が脱離する。
問3. 図のアルコールを酸触媒で脱水反応したときの主生成物はどれか。
1
OH
H3C
CH3
CH
CH3 3
2
CH3
CH
CH3 3
H 2C
CH33
CH33
CH3
HH33CC
4
3
CH3
CH3
CH
CH3 3
H3C
5
CH3
CH
CH3 3
H3C
CH3
CH
CH3 3
アルデヒド・ケトン求核付加グループ
問1.ベンズアルデヒドに適切な適条件下で反応を行ったときの生成物について、正しいのはどれか。
1.水と反応させると、ヘミアセタールを生成する。
2.メチルアミンと反応させるとオキシムを生成する。
3.エタノールと反応させると、エステルを生成する。
4.HCN と反応させると、シアノヒドリンを生成する。
5.NH2OH と反応させると、イミンを生成する。
問2.ペンタン-3-オン CH3CH2-CO-CH2CH3と反応して、エナミンを生成するのはどれか。
1.トリエチルアミン
2.ベンジルアミン
3.イソプロピルアミン
4.ピリジン
5.ピペリジン
Grignard グループ
問1.アルコールの合成について、正しいのはどれか。
1 Grignard 試薬とアルデヒドの反応では必ず第二級アルコールが生成する。
2 ハロゲン化アルキルと水酸化物イオンの反応は全て SN2 反応で進む。
3 Grignard 試薬とケトンの反応は第一級アルコールが生成する。
4 ジボランはエステルよりもカルボン酸をより早く還元する。
5 エステルの LiAlH4 還元では第二級アルコールが生成する。
問2.図の反応の生成物はどれか。
3
CH 3
C CH 3
OH
求電子付加グループ
問1 図に示す反応の生成物はどのような化合物か。
Br 2
1 光学活性体
2 ラセミ体
3 メソ体
4 ラセミ体とメソ体の混合物
5 不斉炭素原子をもたない化合物
問2 図に示すブタ-1,3-ジエンについて、正しいのはどれか。
1
H2C
2
CH
3
CH
4
CH2
1 C1-C2 結合は、エテンの炭素-炭素二重結合とほぼ同じ長さである。
2 C2-C3 結合は、エタンの炭素-炭素単結合とほぼ同じ長さである。
3 CH2=CH-CH2-CH=CH2 よりも熱力学的に不安定である。
4 40 ℃で臭素を反応させると、主に BrCH2-CHBr-CH=CH2 を生成する。
5 CH2=CH-CO2CH3 とは反応しない。
問3 1-メチルヘキセンへの付加反応で、シス体の生成物を与える試薬はどれか。(正解率27.3%)
1 Br2
2 HBr
3 H2/Pd-C
4 OsO4/NaHSO3
5 BH3/H2O2-NaOH
薬ゼミ問36.シクロヘキサンに関する記述のうち、正しいものはどれか。
1.室温では平面構造で存在している。
2.室温では舟形配座で存在している。
3.いす形配座のC-C-C 結合角は120 度である。
4.いす形配座のC-H 結合はすべてねじれ配座である。
5.舟形配座はねじれ形配座をとる。
薬ゼミ問44.ジエチルエーテルの性質および反応に関する記述のうち正しいものはどれか。
1.ジエチルエーテルの酸素原子の結合角は、水のそれよりもやや小さい。
2.ジエチルエーテルは同量の水と混和する。
3.ジエチルエーテルの沸点は同じ分子量のアルコールよりも高い。
4.ジエチルエーテルは、水酸化ナトリウム存在下でC-O 結合が開裂する。
5.ジエチルエーテルは、ヨウ化水素酸存在下でC-O 結合が開裂する。
薬ゼミ問45.アルコールの性質および反応に関する記述のうち、正しいものはどれか。
1.金属ナトリウムとは反応しない。
2.エタノールはKMnO4 によりアセトアルデヒドに変換される。
3.エタノールは水素化ナトリウムにより脱プロトン化される。
4.第三級アルコールの脱水反応は、E2 機構により進行する。
5.エタノールはエタンチオールよりも酸性度が高い。
薬ゼミ問56.エーテルが合成できる方法はどれか。
1.第一級アルコールを硫酸触媒と加熱(130℃)する。
2.第三級ハロゲン化アルキルとエトキシドイオンを反応させる。
3.アルケンにオキシ水銀化-脱水銀化反応を起こす。
4.アルケンにカルボン酸を反応させる。
5.ハロゲン化アリールにエトキシドイオンを反応させる。
酸化・還元グループ
CBT-0 問12.図に示す反応を行うのに必要な試薬はどれか。
1 KMnO4
2 1) NaNO2, H2SO4, 0-5℃, 2) H3O+, 加熱
3 1) Fe/HCl, 2) 希NaOH
4 Br2
5 Ac2O, AlCl3
CBT2-1 問44 LiAlH4 と NaBH4 の反応性を比較した時、NaBH4 に当てはまるのはどれか。
1 アルコール類の中で反応できる。
2 アミドを還元する。
3 ケトンに対する反応性がより強い。
4 カルボン酸を還元する。
5 ニトロ基を還元する。
官能基の合成グループ
CBT-0 問36.図の中で、 フェノールを合成する場合ひとつ手前の化合物として最もふさわしいのはどれか。(正解率27.7%)
2
SO 3H
CBT1 問16 図の化合物の中で、水酸基を有する化合物(A)を合成するために最もふさわしい前駆体はどれか。
1 PhCH2CH2CH2NH2
2 PhCH2CH2CH2COOH
3 PhCH2COOH
4 PhCH2COCH3
5 PhCH2CH2=CH2
問47 図の中で、(A)のカルボン酸を合成するために最もふさわしい前駆体はどれか。
4
H 3C
CHCH2CH2Br
H 3C
CBT1 問19 Ac2O とピリジン中で反応する官能基はどれか。
1 RCHO
2 RCOR'
3 R3 N
4 RCONH2
5 RCH(OH)CH3
人名反応グループ
CBT-0 問13.Diels-Alder 反応について、正しいのはどれか。
1 ジエンとジエノフィルが光により反応し、環構造を形成する。
2 4 個と2 個のπ結合からσ結合ができるので [4+2]σ付加環化反応という。
3 立体特異的にシン型で進行する。
4 ジエノフィルは電子供与基が置換していると反応が進みやすい。
5 反応に関係する6 個の原子がすべて炭素のときにのみ反応が進行する。
薬ゼミ問57.Diels-Alder 反応に関する記述のうち、正しいものはどれか。
1.イオン反応の一種である。
2.[2+2]付加環化反応とも呼ばれる。
3.電子供与基が結合したアルケンを用いると、反応は起こりやすくなる。
4.遷移状態において、ジエンはs-cis 配座をとる。
5.環状のケトンが生成する。
CBT1
アルキルハロゲン化合物から2炭素多いカルボン酸を得る方法はどれか。
1 Michael 付加
2 Grignard 反応
3 Mannich 反応
4 アルドール反応
5 マロン酸エステル合成
CBT2-1 図のアルドール反応で生成する化合物は何種類か。