＝プレスリリース＝平成27年２月12日岩手県内企業景況調査結果 ―平成27年１月調査― 標記について、概要を取りまとめましたので公表いたします。なお、詳細は機関誌「岩手経済研究」27年３月号に掲載予定です。盛岡市中ノ橋通一丁目２番16号岩手銀行中ノ橋支店３階一般財団法人岩手経済研究所理事長高橋真裕 (担当地域経済調査部岩渕啓一) TEL 019-622-1212 < 調査結果の要約 > －景況感は停滞した状況が続く－１．最近の業況県内企業の最近の業況は、「良い」と回答した割合が12.4％、「悪い」が33.5％となり、業況判断ＢＳＩはマイナス21.1と前回調査を2.7ポイント上回った。マイナス幅がやや縮小したが、全体として景況感は停滞した状況が続き、10期（２年６カ月）連続のマイナスとなっている（図表１、２）。マイナス幅が縮小した要因として、復興で公共工事が増加基調で推移しているほか、燃料価格の低下により非製造業などの業況が改善したことがあげられる。一方、消費増税の影響から個人消費の回復が弱いことや円安による原材料価格の高騰などから収益環境が悪化しており、全産業では依然厳しい業況感をもつ企業が多くなっている。２．先行き見通し今後３カ月間の先行きのＢＳＩはマイナス30.3と現状を9.2ポイント下回り、マイナス幅が拡大する見通しである。消費増税や新興国経済の低迷による輸出の伸び悩みのほか、人手不足に伴う人件費の上昇などが影響しているとみられる（図表１、２）。図表１業況判断ＢＳＩ図表２ (「良い」-「悪い」・％ポイント）期最　近平成26年10月調査業種全産業製造業平成27年1月調査 50 今後3カ月間 40 △21.1 △30.3 △13.9 △17.5 △30.2 品 △25.0 △25.0 △31.3 木材・木製品 △37.5 △25.0 △37.5 窯業・土石 12.5 14.3 0.0 金属製品 33.3 0.0 16.6 一般機械 50.0 33.3 △33.3 電気機械 △50.0 △25.0 △37.5 △20.0 △33.4 △53.3 △ 29.1 △22.9 △30.3 食そ料の他非製造業建設業 20.0 25.0 8.4 卸売業 △ 25.0 △27.8 △41.6 業 △46.7 △43.7 △40.6 業 △28.6 0.0 △12.5 サービス業 △ 51.9 △45.4 △45.5 小運売輸はBSIの推移％ポイント先　行　き △ 23.8 業況判断ＢＳＩの推移（全産業）見通し良い 30 20 20.0 18.0 16.3 12.3 20.1 14.4 15.6 15.1 12.4 10 8.1 0 -10 -20 △13.5 △6.3 △5.9 △16.9 △19.4 -30 -40 -50 △27.3 △ 34.9 △21.1 △ 29.1 △ 26.3 △ 26.0 △24.8 △23.8 △30.3 △ 35.7 △ 33.5 △ 39.6 △ 39.2 △ 38.9 7 10 △ 38.4 悪い月 1 4 7 平25 10 1 4 平26 1 4 平27 ３．県内企業の新規採用動向平成27年度県内企業の新規採用状況(中途採用含む)は「採用者を決定した」または「今後採用予定がある」(以下、｢採用」)とした企業が55.7％と最も多く、｢採用予定がない｣34.1％、｢未定」が10.2％となった（図表３）。前年１月の同調査との比較では「採用」とした企業の割合は６・４ポイント下回っており、県内企業の採用は景気の先行き不透明感などから全体として慎重な傾向にあるとみられる。図表３新規採用状況（中途採用含む）決定した 0% 20% 40% 予定あり 60% 予定なし 80% 未定 100% 62.1% ２６年１月（全産業） 34.2% 27.9% 26.3% 11.6% 55.7% ２７年１月（全産業） 34.6% 21.1% 34.1% 10.2% 53.3% （製造業） 32.3% 21.0% 37.1% 9.6% 56.9% （非製造業） 35.8% 21.1% 32.5% 10.6% ＜調査要領＞１．調査内容平成27年１月調査時点での業況感と先行き（３カ月間）の見通し、ならびに26年10～12 月期の前年同期と比較した売上高等の実績および27年１～３月期の前年同期と比較した岩手県内企業経営者の見通し等。２．調査時期平成27年１月中旬３．調査対象企業岩手県内企業 350社４．回答企業製造業６３社建設業２４社卸売業３６社小売業３２社運輸業８社サービス業合計（回収率）２２社１８５社 (52.9％) （注）BSI（Business Survey Index：景況判断指数)は、企業の業況実績や企業経営者の業況見通し等を指標化したもので、「プラス（増加、上昇、過剰等）」と回答した企業割合から、「マイナス（減少、下降、不足等）」と回答した企業割合を差し引いた値である。