【分 科 会 報 告】 外国語 教育

「第55回茨城県教育研究連盟研究集会」
【分
討議
科
会
報
告】
外国語
教育
1 コミュニケーション能力の基礎(素地)を養う学習指導の工夫
の柱
小学校においては,より多くの英語に触れる機会を持ち,その際,課題解決的な手法を用いることが望ましい。英
語を使うという意図的な場の設定が必要である。もちろん,コミュニケーションに必要な態度の問題,方略的な能力
の活用,より現実に即した実物などを用いた興味・関心を惹く授業構成が重要となる。
討
中学校では,小学校で得た知識を基に,復習・発展・応用のある英語活用場面を設定し,興味・関心を高めさせる
工夫をすると共に,口頭だけでなく,意図的に書く活動を取り入れるなどして,四技能をバランスよく高める工夫が
議
重要である。
今年度の発表においては,小学校では,積極的に外国語を使うことのできる場の雰囲気作りとその設定を行うこと
の
で,コミュニケーションの楽しさを味わわせることができ,素地を養うことができるとする研究を,磯山藍先生(園
部小)「積極的にコミュニケーションを図ろうとする児童の育成」,(麻生小)「積極的にコミュニケーションを図ろう
内
とする児童を育成するための授業の在り方~身近なコミュニケーションの場面設定や工夫を通して~」野村光弘先生
(葛城小)
「表現する喜びを体感する ICT 自立学習支援システムを活用した外国語教育の研究」の各先生方の発表の中
容
で感じることができた。中学校においては,音声指導から文字への関連づけの工夫を,井上典子先生,増田朋子先生
(新治中)「総合的コミュニケーション能力の向上を目指した指導の工夫・改善~聞く・話す・読むから書く活動へ,
自己発信力を高めていくために~」や齋藤朝美先生(勝田一中)
「小学校外国語活動を生かした入門期の指導のあり方
~インプットシートの活用を通して~」の研究発表から得ることができた。イメージを具体的に文字化する手法を,
吾妻俊昭先生(鹿野中)
「初歩的な英語を用いて自分の考えなどを書く力を伸ばす英語学習指導~グラフィックオーガ
ナイザーを活用して~」が,学習形態やグルーピングで反復練習の効果や学び合いの効果を高めていこうとする,八
嶋由詔先生(阿見中)
「語彙の定着を図り,自己表現力を高めるためのライティング指導の在り方~学び合いを取り入
れたライティング活動」,栗原将樹先生(十王中)「コミュニケーション能力を養うために,豊かな表現力の育成を図
る学習指導の工夫」,福島由佳(石岡中)「コミュニケーション能力の基礎を養う学習指導の在り方~ペア・グループ
活動の特性を生かして~」,そして久保亜希子先生(長山中)「4技能を総合的に育成する指導の在り方~生徒一人一
人が主体的に学ぶことのできる学習形態の工夫を通して~」の発表から創意工夫ある指導法を学ぶことができた。ま
た,長期的な大きな目標に向かって,段階的に取り組ませようとする授業計画として,関裕子先生,藤井有希子先生
(水戸四中)
「一人一人が伝える喜びを実感し,意欲的にコミュニケーション活動に取り組む学習指導の在り方」の研
究発表がたいへん参考になった。
最後に,英語を楽しく聞き,話し,読み,書くことができるような学び合いや,よりリアルな英語使用環境の設定,
そして教師の創意工夫と個を大切にする配慮によって,児童・生徒自らが主体的に学ぶことができるものと思われる。
茂在哲司先生
助
・生徒たちのできているところ,できていないところを明確化させフィードバックさせることが意
欲向上につながる。
言
・英語部会などの会を開くことでの教員研修および共通理解と共通実践を図る。
者
・picture
か
天下井一雄先生
ら
card等を用いて,文字指導につなげていくこと。
・小中連携と中学校での学力向上を今後の課題とする。
・動機付けと定着を。
猪井新一先生
・小学校において,人とのふれあいがまず第一。教師は英語のモデルではなく,ラーナーのモデル。
・コミュニケーションはまずクラスルームに在る。次に同質,異質グループに目を向かせる。
・長期目標と短期目標を明確化し,単語の精選と反復使用を。