転用種子の 供給品種 - 公益社団法人 栃木県米麦改良協会

麦生産者(麦種子購入農家)の皆さんへ
平成 26 年産の麦類種子は降雨等により作柄が極めて不良になっため、27 年
産用麦類種子の一部に下記のとおり転用種子及び安定供給対策として実施して
いる備蓄種子を供給させて頂きます。今後とも種子の安定供給、品質の確保に取
り組みますのでご理解とご協力をお願い申し上げます。
転 用 種 子
緊急措置として、種子として極めて遜色のない地域の一般麦を確保し、発芽率を
確認して種子センターで調製等をした種子です。
転用種子の
供給品種
二条大麦
サチホゴールデン
六条大麦
シュンライ
備 蓄 種 子
麦種子の安定供給対策として例年実施している備蓄種子を供給します。
備蓄種子は、昨年生産された種子を低温倉庫で保管し、供給にあたり発芽試験
を実施し、発芽率を確認した種子を供給します。
紙袋に右のシールが貼付されています。
備蓄種子の
供給品種
サチホゴールデン
二条大麦 アスカゴールデン
とちのいぶき
六条大麦 シュンライ
低温備蓄種子(発芽試験済)
(公社)栃木県米麦改良協会
J A 全 農 と ち ぎ
さとのそら
イワイノダイチ
小 麦
タマイズミ
ゆめかおり
○種子の空袋、生産物審査票は収穫期まで保管しておいてください。
JA 全農とちぎ・(公社)栃木県米麦改良協会
平成26年10月
実 需 者 が 求 め る 高 品 質 な 麦 作り
単収は3麦ともに漸減傾向にあります。これは土づくりが不充分で地力が低下しているためです。また、
排水対策が不充分のために作柄が降水量に大きく左右され、単収の年次変動が非常に大きくなっています。
このような状況にあっては、当然のごとく蛋白含量をはじめとする品質が、年次や地域で不安定になり、実
需者にとっては使いにくい麦になってしまいます。
課題解決のための重点方策
❶ 排水対策
湿害回避のために、排水性の良好な圃場を選定することと併せて、圃場の排水性を改善する
ことが必要です。そのためには広域排水対策と営農排水対策を実施しましょう。
(※表)
❷ 土づくり
土壌診断に基づく土づくり肥料の施用(特に石灰、黒ぼく土にはようりんが必須)、良質堆
きゅう肥の施用、作土深の確保等を総合的に行い、地力の向上・維持に努めましょう。
なお、畑や砂利田では、石灰は流れやすいので 10a あたり 100kg は投入しましょう。
❸ 施肥管理
実需の求める品質となるよう、用途別麦種に応じた適正な施肥管理を実施しましょう。
【目標蛋白質含有率】ビール用二条大麦、食用大麦:10.0 ~ 11.0%
パン用小麦:13.0%以上
醤油用小麦:12.0%以上
(※表)湿害回避に効果的な排水対策
広域排水対策
大雨後の排水対策有無の比較
●集落単位の集団化
●本暗渠の整備
●ポンプ設備や排水路の整備
●用水路のパイプライン化
営農排水対策
●圃場周囲の排水溝設置
●排水口の掘り下げ、排水路への接続
●排水溝や排水口の点検
●心土破砕・天地返し
(例:プラソイラ)
●弾丸暗渠・心土破砕(例:振動式サブソイラ)
●畝立て同時播種栽培
左圃場:排水対策無し、右圃場:排水対策有り(明渠+心土破砕)
排水性が劣悪な圃場で効果を発揮する畝立て同時播種
畝立て同時播種栽培した圃場
畝立て同時播種作業(簡易溝切り板)