第1号議案 平成 27 年度事業計画並びに収支予算の決定について 平成 27 年度事業計画(案) Ⅰ.事業方針 水田農業を取り巻く情勢については、米の需給緩和が大幅に進んだことにより、 26 年産米価が大幅に下落するなど厳しい状況にあります。このため国は、27 年産米 の生産数量目標を減少させるとともに自主的取組参考値すなわち深掘り分を設定し、 更なる調整が提示されました。一方、JAグループは、27 年産飼料用米の生産を 60 万トンまで大幅に拡大する方針を打ち出すなど、需給環境の改善を図る考えです。 このような中、当協会は優良種子を供給することを通して、本県生産者が持続的 に良質な主要農作物を生産・供給し、農業経営の安定と向上が図られることを目的 として、平成 27 年度事業に取り組んで参ります。 優良種子の生産と安定供給対策事業では、従来の事業を継続して実施しますが、 特に混種事故防止対策については、引き続き重要課題として取り組みます。また、 県育成の水稲新品種「とちぎの星」、二条大麦の新品種「アスカゴールデン」など今 後期待される品種についても、県の生産振興計画に基づき、計画的に生産を進めます。 消費者・実需者から選ばれる主要農作物の生産と品質改善対策事業では、栽培技 術指導資料の作成・配付や講習会等への助成事業、受検対策など従来の事業を継続 して実施します。 広報活動については、機関誌の発行やホームページの活用により情報提供を行い ます。 Ⅱ.実施事業 1.優良種子の生産と安定供給対策事業 主要農作物生産の基礎となる優良種子の生産と安定供給を図るため、種子生 産の指導や品質管理、混種事故防止対策、種子の安定供給、種子生産体制の強化、 種子の残量処理などを実施します。 ⑴ 種子の生産 事前予約された需要数量を基本に、流通動向、新品種の振興計画、備蓄数量 などを勘案して県・関係機関と協議の上、「種子生産計画」を策定し、種子の生 産にあたります。27 年産種子生産計画は別表のとおりです。 ―1― ○別表 平成27年産主要農作物種子生産計画 種 類 水稲 品 種 名 計画面積 生産計画数量 26年産計画数量 コシヒカリ 28,600 1,167,000 1,352,400 あさひの夢 9,190 414,000 414,000 なすひかり 1,600 64,000 116,000 とちぎの星 1,600 71,000 79,200 25 1,000 0 400 16,000 16,000 41,415 1,733,000 1,977,600 トヨハタモチ 360 7,200 8,000 ゆめのはたもち 120 2,400 4,400 小計 480 9,600 12,400 41,895 1,742,600 1,990,000 3,450 86,250 77,500 とちぎ酒14 モチミノリ 小計 陸稲 (単位:a、kg) 水陸稲計 六条大麦 シュンライ 二条大麦 サチホゴールデン 18,300 594,750 617,500 アスカゴールデン 2,700 87,750 74,750 ニューサチホゴールデン 300 9,750 0 とちのいぶき 500 18,000 18,000 21,800 710,250 710,250 さとのそら 1,000 33,150 48,000 イワイノダイチ 2,500 78,750 45,000 タマイズミ 1,200 39,600 39,600 ゆめかおり 1,000 27,000 27,000 小計 5,700 178,500 159,600 30,950 975,000 947,350 里のほほえみ 4,025 84,540 84,840 合 計 76,870 2,802,140 3,022,190 小計 小麦 麦類計 大豆 ―2― ⑵ 生産指導と品質管理 種子生産ほ場での生育状況および生産見込数量などを的確に把握するため、 現地審査等に参加します。 また、種子検査見本品の作製と配布、調製程度確認会、品質向上研修会や種 子生産研修会の開催、DNA調査、種子病害防除への助成などを行い優良種子確 保に努めます。なお、種子検査見本品については、種子場JAの指導的検査員を 中心に関係機関の協力を得て作製します。 現地審査等への参加 ・種子法に基づき種子生産者が県に請求する圃場審査 ・県が行う栽培講習会への参加 ・県・JAが行う下見指導会への参加 ・受検(種子法に基づき県が行う生産物審査)への立会 (農産物検査法に基づきJA農産物検査員が行う農産物検査)への立会 ⑶ 混種事故防止対策 混種事故防止対策については、各種子場 JA や部会に対して県及び関係団体の 協力を得ながら研修会等を行うとともに、各生産者に対し GAP や異品種混入防 止チェックシートを配付する等各種施策に取り組みます。 また、種子生産者の1品種作付け推進や収穫等機械の共同利用の促進、原種 消毒の徹底及び原種専用ネット袋の作成・配布によるコンタミ防止の徹底に取 り組みます。 ⑷ 優良種子の安定供給 需給見通しに応じて県・関係機関と協議した種子計画(備蓄種子消毒計画含む) に基づき、優良な種子を円滑に供給します。その際、需給調整のため備蓄(低 温保管)した種子については、品質調査や発芽試験をクリアした種子を積極的 に活用します。 ⑸ 種子生産体制の強化 種子の安定供給を支えるため、JA 種子センターの効率的管理・運営支援や 種子生産者の再生産を確保する種子買入価格の設定に取り組みます。 また、種子場農協交付金の交付や優良種子生産部会の表彰などを行います。 ⑹ 残量及び事故処理と費用負担 公益社団法人として単年度収支相償の原則から、残量及び事故処理について は、当該年度処理に必要な費用を負担して頂くことになりました。つきましては、 残量処理費用について 25 年産備蓄に残量が発生したことや、品種転換による使 途の見通しのない品種の処理のため、10 円 /kg の費用を負担して頂きます。 なお、種子購入生産者への過剰な負担を考慮し、複数年で計画的に残量処理を 進めることとし、費用負担に見合った処理を実施します。 ―3― また、事故処理費用については、前年度同様負担はありません。しかし、万が一、 突発的な事故が発生した時に備え、負担方法について具体的に検討します。 2.消費者・実需者から選ばれる主要農作物の生産と品質改善対策事業 「栃木県稲麦大豆安定生産推進会議」が策定した生産振興方針と栽培技術指針 に基づき、以下の事業を実施します。 ⑴ 作付け及び品質改善対策 需要のニーズを起点に策定された生産振興方針に基づき、作付け品種を計画 的に進めるため種子確保の推進を図ります。また、品質改善対策は、水稲の縞 葉枯れ病対策及び大豆のベと病対策について関係機関・団体と連携して推進し ます。 ⑵ 栽培技術指導 栽培技術の高位平準化や品質向上、病害虫の防除を図るため、県・関係機関 の指導を得て、適切な技術指導資料を作成・配布します。 また、安全・安心な高品質・良食味の農産物を生産するため、地域の生産者 を対象に地方農業振興協議会が実施する各種講習会に助成します。 ⑶ 受検対策 栃木米品質の高位平準化と円滑な受検の実施を目的に受検対策会議で県下統 一を図ります。 3.広報活動 関係機関等の指導者が生産者を指導する際に活用して頂くため、協会機関誌 「とちぎの米麦改良だより」を発刊・配布します。 また、当協会ホームページにて生産者や関心のある一般消費者向けに生産技 術等各種情報を提供します。 ―4― ―5― ○ ○ ○ ○稲 7月 ○ ○ ○麦 ○麦 8月 ○大豆 ○稲 9月 ○稲 10月 ○ ○ ○大豆 11月 ○稲 ○大豆 12月 幹事・事務局員会議 理事会 総会 協会ホームページ 「とちぎ米麦改良」の発行 助成金・交付金 ○ ○ ○ ○ 2月 ○ ○ ○稲 ○大豆 1月 ○ ○ ○ ○大豆 ○ 3月 重点事項 通年掲載 適時 ○ ○麦 ○麦 6月 技術指導資料作成配布 ○ 5月 発生の都度 ○ ○麦 ○ 4月 事 業 活 動 の 展 開 事故処理 備蓄種子残量処理 発芽調査 混種事故防止対策 生産物審査・検査・下見会 ほ場審査 受検対策会議 調製程度確認会 採種ほ設置計画会議 種子生産研修会 種子生産体制強化研修会 種子取扱会議 実 施 事 業 4.平成27年度 主な事業活動予定
© Copyright 2024 ExpyDoc