平成26年度 電気事故の概要

3
平成26年度 東北6県及び新潟県の電気事故の概要
関東東北産業保安監督部 東北支部
1 総 括
平成26年度の電気事故総件数は71件で、前年度の81件に比べ10件減少しました。
事故の種類別に前年度と比較すると、感電等死傷事故が6件で5件の減少、主要電気工作物の破損事故が28件
で15件の減少、自家用電気工作物からの波及事故が31件で5件の増加となりました。(図1、図2)
120
113
法106条報告徴収事故
1
1
11
ダムの洪水吐からの放流事故
100
82
80
発
生
件
数
4 1
1
9
85
86
2
3
1
1
9
13
85
3
2
9
80
5
11
1
電気火災事故
81
2
11
1
71
59
60
21
26
89
1
35
32
6
52
38
3
(件)
電気工作物の破損・
操作等による物損事故
2
2
1
1
供給支障事故
42
感電等死傷事故
43
28
主要電気工作物の
破損事故
40
28
波及事故
49
20
41
36
41
39
35
35
26
21
0
17
18
19
20
21
22
23
24
25
31
26
年度
図1 電気事故発生件数の推移(電気事故の種類別)
120
113
電気事業用電気工作物
100
27
82
80
発
生
件 60
数
(件)40
7
85
17
86
85
13
8
89
80
13
81
14
23
自家用電気工作物
71
12
52
7
75
68
73
77
86
76
20
67
59
57
45
0
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
図2 電気事故発生件数の推移(電気工作物別)
12
年度
2 感電等死傷事故
平成26年度の感電等死傷事故は6件発生し、前年度より5件減少しました。被災者別に見ると、すべて作業者によ
るものでした。(図3)
14
13
公衆:作業者以外の者
12
10
発
生
件
数
11
9
9
7
11
作業者:電気関係の作業に
従事している者
2
9
5
8
4
4
6
5
6
5
(件)
10
9
4
3
6
2
11
1
5
5
4
3
6
3
6
2
0
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
年度
図3 感電等死傷事故件数の推移(被災者別)
3 他社への波及事故
平成26年度の波及事故は31件発生し前年度に比べ5件の増加となりました。すべて自家用電気工作物からの波及
事故でした。(図4)
60
50
49
1
発 40
生
件 30
数
11
(件)20
21
36
11
39
1
9
11
7
31
18
7
23
21
3
5
20
35
2
保守不備
35
1
3
12
7
18
4
6
19
20
31
26
2
25
自然現象
2
2
故意・過失
9
24
15
他物接触他
10
11
1
17
41
10
10
0
設備不備
2
41
2
4
1
5
1
4
2
3
2
3
21
22
23
24
25
26
年度
図4 波及事故件数の推移(原因別)
原因別に見ると、「自然現象」が24件で最も多く、「故意・過失」が3件、「保守不備」が2件、「設備不備」が2
件となっています。
(図5)
「自然現象」の24件のうち『雷』が21件と波及事故全体の2/3を占めています。例年と比べても『雷』の割合が多
かったといえます。
「故意・過失」の3件のうち2件が『作業者の過失』で、事故点を十分探査せず事故系統の真空遮断器を再投入
した事例、年次点検中に誤って試験器のコードを短絡させてしまい高圧気中開閉器内蔵の計器用変圧器を破損した
13
事例がありました。
「保守不備」の2件のうち『保守不完全』が1件で、主任技術者が不在の状態が長く続き、電気設備の点検手入
れが不十分であった事例です。
また、「設備不備」の2件は『施工不完全』で、いずれも受電設備の工事において、高圧気中開閉器用地絡継
電器箱内の結線ミスが原因で、高圧気中開閉器内蔵の計器用変圧器を焼損した事例でした。
工作物別に見ると、高圧気中負荷開閉器で23件発生しており全体の3/4を占め、波及事故防止設備の最後の砦で
起きている状況です。
(図6)
保守不備
2件
保守不完全
1件
計器用変圧器 架空電線
1件
1件
避雷器
1件
自然劣化
1件
設備不備
2件
故意・過失
3件
高圧ケーブル
1件
その他
1件
変圧器
1件
施工不完全
2件
火災
1件
氷雪
3件
高圧交流
負荷開閉器
2件
平成26年度
31件
平成26年度
31件
雷
21件
高圧気中開閉器
23件
自然現象
24件
作業者の過失
2件
図5 波及事故発生状況
(原因別)
図6 波及事故発生状況
(工作物別)
4 波及事故の県別・月別発生状況
平成26年度に発生した波及事故について、県別、月別について以下に示します。
(表1)
県別では、新潟県が9件、山形県が6件と多く発生しました。月別では6月、8月に雷による事故が多く発生しました。
4月
5月
6月
青 森
1
岩 手
1
7月
9月
10月 11月 12月
1
1
山 形
2
福 島
0
1
1
計
4
1
4
1
1
1
4
1
1
2
1
2
4
6
2
11
6
3
2
0
0
1
1
2
4
表1 自家用波及事故県別・月別発生状況(平成26年度)
14
3月
1
1
新 潟
2月
2
2
宮 城
1月
2
秋 田
計
8月
9
2
1
31