平成27年度電気事故の概要

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平成27年度　東北6県及び新潟県の電気事故の概要
関東東北産業保安監督部　東北支部
1　総　括
平成27年度に管内で発生した電気事故は44件で、前年度の71件に比べ27件（38％）減少しました。
事故の種類別に前年度と比較すると、感電等死傷事故が４件で２件の減少、主要電気工作物の破損事故が21件で
７件の減少、自家用電気工作物からの波及事故が19件で12件の減少となりました。（図１、図２）
120
113
11
100
85
80
2
3
9
発
生
件
数
86
85
13
3
2
9
1
1
（件）
ダムの洪水吐からの放流事故
89
1
80
5
2
11
1
81
11
電気火災事故
1
71
59
60
21
35
法106条報告徴収事故
1
1
32
6
52
38
3
42
43
40
28
28
36
41
39
35
35
21
0
18
19
20
21
供給支障事故
感電等死傷事故
44
主要電気工作物の
破損事故
4
21
49
20
電気工作物の破損・
操作等による物損事故
2
2
1
1
22
23
24
26
25
波及事故
31
19
26
27
年度
図1　電気事故発生件数の推移（電気事故の種類別）
120
113
100
85
80
発
生
件 60
数
（件）40
17
86
85
13
8
電気事業用電気工作物
27
80
89
13
81
14
23
12
52
7
68
73
77
44
86
76
67
57
45
20
自家用電気工作物
71
6
59
38
0
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
図2　電気事故発生件数の推移（電気工作物別）
12
年度
2　感電等死傷事故
平成27年度の感電等死傷事故は４件で、前年度より２件減少しました。
被災者別に見ると、作業者によるものが２件、公衆によるものが２件でした。（図３）
14
13
公衆：作業者以外の者
12
発
生
件
数
10
11
9
7
1
9
4
5
6
4
2
11
作業者：電気関係の作業に
従事している者
2
5
8
（件）
11
5
5
3
6
4
6
10
4
9
6
3
3
6
2
2
2
0
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
年度
図3　感電等死傷事故件数の推移（被災者別）
●感電事故事例：平成27年8月発生
被災者（代表取締役）は、自治体から送付されてきたPCB 含有機器に関する調査票に回答す
るため、機器銘板を調査しようと思いキュービクルに向かった。被災者は、電気主任技術者に
相談せずキュービクルの扉を開放し、銘板調査を開始したが、銘板の文字が小さく肉眼では読
み取れないため、デジカメで撮影しようとして前にせり出したとき、デジカメの先端が高電圧機器
（6,600V）に触れ感電負傷した。
感電事故防止のために
・キュービクルの鍵は簡単に持ち出せないように、保管場所、
管理責任者、持ち出す際のルールを定め、従業員に周知し
ましょう。
・キュービクルの扉を開放する場合は、事前に電気主任技術
者（保安協会）に相談し指示を仰ぎましょう。
・電気安全についての保安教育を行い、従業員の事故防止
に対する意識を高めましょう。
13
3　他社への波及事故
平成27年度の波及事故は19件で、前年度に比べ12件の減少となりました。すべて自家用電気工作物からの波及事
故でした。
（図４、表１）
60
49
50
発 40
生
件 30
数
（件）20
39
36
1
41
10
11
11
3
5
23
7
18
4
6
19
20
1
3
31
26
12
20
11
保守不備
35
2
7
21
31
18
35
9
10
0
設備不備
2
2
25
15
自然現象
2
2
故意・過失
19
9
4
24
10
他物接触他
10
2
4
1
5
1
4
2
3
2
3
4
1
21
22
23
24
25
26
27
年度
図4　波及事故件数の推移（原因別）
原因別に見ると、
『自然現象』が10件で最も多く、
『故意・過失』が４件、
『保守不備』が４件、
その他１件となっています。
『自然現象』の10件のうち「雷」が８件と例年同様多くを占めています。また、
「塩、
ちり、
ガス」が２件発生しています。
『故意・過失』の４件のうち１件が「作業者の過失」で、事故点を十分探査せず保護継電器の不良と判断して
PASのトリップコイル配線を外してPASを再投入した事例でした。また、２件が「公衆の故意・過失」で、事業所内
又は隣地での土木工事中に重機によりPAS 等を引き倒したものです。
『保守不備』の４件のうち「保守不完全」が２件で、
主任技術者が未選任で電気設備の点検手入れが不十分であっ
た事例が１件、電力会社との保護協調がとれず波及事故となった事例が１件です。
原因大分類
保守不備
自然現象
故意・過失
合　計
その他
火　災
公衆の故意・過失
作業者の過失
雪
雨
塩・ちり・ガス
雷
氷
風
自然劣化
保守不完全
施工不完全
製作不完全
原因小分類
設備不備
事故発生電気工作物
高圧気中負荷開閉器
（PAS)
5
高圧ガス開閉器（PGS)
変圧器
1
1
1
2
1
1
1
1
ケーブルヘッド
1
2
8
1
2
1
2
1
表１　自家用波及事故発生電気工作物別・原因別発生状況（平成27年度）
14
2
1
2
10
2
1
高圧ケーブル
計
2
1
1
避雷器
計器用変圧器
2
1
19

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