線形代数学・同演習 B 講義資料 4 演習問題 3 へのコメント 前回(10/21

2015 年 10 月 28 日 (水) No.1
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線形代数学・同演習 B 講義資料 4
演習問題 3 へのコメント
• 簡約化がきちんと計算出来ていれば 1 点,一次独立でないことが明記されていれば 1 点.満点
はおよそ半数くらいで,1 点・無得点が残り半々くらいでした.
• 簡約化の計算ミスに対しては得点を与えていません.また,簡約化の途中経過(計算の跡)が
ないものも無得点です.講義では時間の都合上,前期にやった簡約化の計算は省略しています
が,
「計算過程も明記せよ」と問題文に書いてあるときは,すべての計算を明記してください.
ノートに計算して答えだけ書いたのか,他の人の解答を写したのか(そんなことはないと信じ
ていますが),これだけでは判別できません.
• 前回(10/21)の講義で述べたように,4 次正方行列 A = (a1 a2 a3 a4 ) の行列式が 0 になる
かどうか(正則かどうか)を確かめてもよいです.この場合,行列式は 0 となり,一次従属で
あることがわかります.
ベクトルからなる行列が正方行列の場合,簡約化をするか,行列式を求めるか,どちらでも OK
ですが,例えば文字を含む場合(それによって一次独立になったり一次従属になったりするの
で,場合分けが必要)は,行列式を求めにいった方が計算しやすいことがあります.
• 前回同様,ベクトルと数の書き分けが怪しい答案がいくつかあります.中間試験までにはきち
んと書けるように復習しておいてください.試験では(もちろん)減点の対象です.
前回(10/21)の補足
• 多項式からなるベクトル空間は 本質的にユークリッド空間と同じとみなせる,という話をして
おきます.
例えば,実数係数で高々3 次の多項式からなるベクトル空間 R[x]3 を考えると,この要素は
ax3 + bx2 + cx + d(a, b, c, d ∈ R)と表されます.ということは「何か多項式を 1 つ選ぶこと」
は「4 次元ユークリッド空間 R4 の要素 (a, b, c, d) を 1 つ選ぶこと」に対応している,と考え
てもよいわけです.
ax3 + bx2 + cx + d ∈ R[x]3 ⇐⇒ (a, b, c, d) ∈ R4
R4 の基底として標準基底 { e1 , e2 , e3 , e4 } がとれますが,これに対応して R[x]3 からは基底
{
}
1, x, x2 , x3 がとれます.どちらも基底に含まれるベクトルの数は 4 つです.
今日の内容
• 教科書 p.81∼p.86(但し p.82 までは前回説明済なので,その復習).
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