試験問題と解説 年 金 基 礎

第32回
信用事業業務検定試験
試験問題と解説
年 金 基 礎
年金実務
信用事業
基礎
JA住宅
ローン実務
渉外基礎
農業融資
実務
JAバンク
ローン基礎
系統信用事業の人材育成機関
融資実務
JAバンク
信用事業
管理者
年金基礎
為替・決済
実務
貯金実務
「試験問題編」
平 成 25 年 2 月 2 日 実 施
《第 32 回》
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− 10 −
− 11 −
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「試験問題解説編」
平 成 25 年 2 月 2 日 実 施
《第 32 回》
目 次
国民年金
問1
国民年金がスタートした時期… …………………………………… 16
問2
農協や漁協の職員の年金の経緯… ………………………………… 16
問3
カラ期間の必要期間… ……………………………………………… 17
問4
年金の受給資格期間… ……………………………………………… 17
問5
受給資格期間にならない期間… …………………………………… 17
問6
被保険者種別(1)…………………………………………………… 18
問7
被保険者種別(2)…………………………………………………… 18
問8
被保険者種別(3)…………………………………………………… 18
問9
被保険者種別(4)…………………………………………………… 18
問10
第3号被保険者の特例届出… ……………………………………… 19
問11
未納期間がある人の任意加入… …………………………………… 19
問12
平成24年4月からの国民年金保険料… …………………………… 19
問13
付加保険料を納付することができない人… ……………………… 19
問14
国民年金の保険料の全額免除期間… ……………………………… 20
問15
保険料の追納… ……………………………………………………… 20
問16
保険料の後納制度… ………………………………………………… 21
問17
学生の納付特例制度… ……………………………………………… 21
問18
振替加算… …………………………………………………………… 21
問19
老齢基礎年金の支給対象… ………………………………………… 22
厚生年金・共済年金
問20
特別支給の老齢厚生年金等… ……………………………………… 22
問21
総報酬制… …………………………………………………………… 22
問22
504月(42年)加入時の加入月数… ……………………………… 22
問23
配偶者加給… ………………………………………………………… 23
問24
老齢基礎年金や差額加算の支給先… ……………………………… 23
問25
65歳時の年金請求… ………………………………………………… 23
繰上げ支給・在職老齢年金等
問26
全部繰上げと一部繰上げ… ………………………………………… 24
問27
60歳での全部繰上げ… ……………………………………………… 24
問28
65歳未満の在職老齢年金… ………………………………………… 24
問29
在職老齢年金の算出(1)…………………………………………… 25
問30
在職老齢年金の算出(2)…………………………………………… 25
問31
70歳以後の在職… …………………………………………………… 25
問32
厚生年金基金… ……………………………………………………… 26
問33
基本手当の受給… …………………………………………………… 26
障害年金・遺族年金
問34
病気の場合の障害認定日… ………………………………………… 26
問35
症状が固定しているときの障害認定日… ………………………… 27
問36
事後重症による障害年金… ………………………………………… 27
問37
障害等級が3級障害の人の障害年金… …………………………… 27
問38
障害等級が2級障害の人の障害年金… …………………………… 27
問39
自営業の夫が死亡したとき… ……………………………………… 28
問40
遺族基礎年金… ……………………………………………………… 28
問41
厚生年金加入中に死亡した時の遺族給付… ……………………… 28
問42
子のいない妻の遺族給付… ………………………………………… 28
問43
厚生年金に35年加入した人の遺族厚生年金… …………………… 29
問44
経過的寡婦加算… …………………………………………………… 29
問45
遺族厚生年金と老齢厚生年金… …………………………………… 29
受給手続き
問46
特例老齢農林年金(特例年金)……………………………………… 30
問47
ねんきん定期便… …………………………………………………… 30
問48
年金手帳… …………………………………………………………… 30
問49
年金の種類… ………………………………………………………… 31
問50
年金請求書への添付書類… ………………………………………… 31
正 解 と 解 説
年金基礎
昭和61年4月に年金の大改正が行わ
各問の⑴~⑶の中から正しいものを1つ選んでください。
れました。主な改正点は,①基礎年金制
国 民 年 金
度の導入(厚生年金や共済年金も同時に
国民年金制度に加入することになりまし
国民年金がスタートした時期
た),②婦人の年金権の確立(任意加入
問 1 公的年金には国民年金,厚生年金,
ました),③20歳前の障害基礎年金の新
から強制加入の第3号被保険者に変わり
共済年金があります。このうち,国民年金
設などがあります。
がスタートしたのはいつですか。
⑴ 「昭和17年6月」です。
農協や漁協の職員の年金の経緯
⑵ 「昭和36年4月」です。
⑶ 「昭和61年4月」です。
問 2 農協や漁協の職員が加入していた
正解率 48%
年金の経緯について,正しい記述は次のう
正解 ⑵
ちどれですか。
⑴ 昭和19年10月に厚生年金から分離・独
解 説
立して農林年金がスタートしました。昭和
昭和17年6月に労働者年金保険(厚
61年4月に厚生年金に統合されました。
生年金の前身)がスタートし,民間会社
⑵ 昭和34年1月に厚生年金から分離・独立
で働く現業男子と坑内員が加入すること
して農林年金がスタートしました。平成14
年4月に厚生年金に統合されました。
になりました。
⑶ 昭和34年4月に厚生年金から分離・独立
昭和19年10月に労働者年金保険から
して農林年金がスタートしました。平成19
厚生年金保険に改称するとともに,適用
年4月に厚生年金に統合されました。
範囲を女子と事務職男子に拡大しまし
正解率 70%
た。
正解 ⑵
国民年金は昭和36年4月に発足し,
厚生年金や共済年金に加入できない自営
解 説
業者や専業農家の人などが加入できるこ
回答のとおりです。平成24年4月か
とになりました。
ら「特例年金」を除く,年金の窓口は年
− 16 −
金事務所になりました。従来,年金請求
時に必要であった「農林共済組合員期間
証明書(厚年等裁定用)請求書」の添付
は不要になりました。
かけた人。
⑵ 国民年金を「21年」と厚生年金を「3年」
かけた人。
⑶ 厚生年金を「10年」と共済年金を「10年」
かけた人。
正解率 72%
正解 ⑴
カ ラ 期 間 の 必 要 期 間
問 3 今年60歳になる主婦の清子さん
は,厚生年金の加入期間が5年,国民年金
の保険料納付済期間が10年・免除期間が5
年あります。年金を受給するためには「カ
ラ期間」が必要です。カラ期間は何年あれ
解 説
昭和27年4月2日から昭和28年4月1
日の間に生まれた人たちは,厚生年金だ
けの加入(または共済年金だけの加入)
ばよいですか。
が21年以上あれば,年金の受給資格を満
⑴ 「5年」です。
たします。厚生年金の加入期間が21年未
⑵ 「10年」です。
満の場合は共済年金の期間を合計して21
⑶ 「15年」です。
年でも資格を満たします。また,厚生年
金と共済年金の加入期間を合計して21年
正解率 79%
未満の人は,国民年金の期間を足して25
正解 ⑴
年以上あれば年金が支給されます。
解 説
公的年金の受給資格は,原則25年の
加入が必要です。国民年金の加入期間
と他の年金制度の加入期間を合計して
25年あれば受給要件を満たします。25
年未満の場合は「カラ期間」を入れて,
25年以上あれば年金がもらえます。た
だし,カラ期間は受給資格を判断すると
きの期間計算に入れますが,年金になら
受給資格期間にならない期間
問 5 次の記述のうち,年金の「受給資
格期間」にならない期間はどれですか。
⑴ 任意加入できたのに任意加入しなかった
期間。
⑵ 学生の保険料納付特例期間。
⑶ 半額免除期間に2分の1の保険料を納付
しなかった期間。
ない期間です。
正解率 52%
正解 ⑶
年 金 の 受 給 資 格 期 間
解 説
問 4 今年60歳になる人(昭和28年2月
保険料免除期間(全額免除期間を除く)
生まれ)で,年金の受給資格を満たしてい
に保険料を納付しなかった期間は,単に
る人はどの人ですか。「カラ期間」はありま
せん。
⑴ 厚生年金を「21年」と国民年金を「3年」
− 17 −
保険料滞納期間になります。
⑴ 夫は「第1号被保険者」で,妻も「第1
被 保 険 者 種 別 (1)
号被保険者」になります。
⑵ 夫は「第1号被保険者」で,妻は「第3
問 6 58歳の和夫さんは,民間会社に在
号被保険者」のままです。
職(厚生年金加入)しています。和夫さん
⑶ 夫は「第1号被保険者」で,妻は「第2
の国民年金の被保険者種別は,次のどれに
号被保険者」になります。
該当しますか。
正解率 83%
⑴ 「第1号被保険者」に該当します。
正解 ⑴
⑵ 「第2号被保険者」に該当します。
⑶ 「第3号被保険者」に該当します。
解 説
正解率 89%
夫婦ともに,60歳になるまで第1号
正解 ⑵
被保険者として国民年金の保険料を納付
することになります。
解 説
厚生年金の加入者は65歳になるまで
は第2号被保険者です。
被 保 険 者 種 別 (4)
問 9 65歳になった太郎さんは厚生年金
被 保 険 者 種 別 (2)
に35年加入しています。太郎さんが,65歳
問 7 前問の和夫さんの妻(洋子さん)
は55歳で専業主婦です。洋子さんの国民年
金の被保険者種別は,次のどれに該当しま
すか。
⑴ 「第1号被保険者」に該当します。
⑵ 「第2号被保険者」に該当します。
⑶ 「第3号被保険者」に該当します。
正解率 95%
以後も在職(厚生年金加入)すると,夫婦
の国民年金の被保険者種別は次のどれに該
当しますか。専業主婦の妻は58歳です。
⑴ 夫は国民年金に加入できないので,妻は
第1被保険者になります。
⑵ 夫は任意加入者で,妻は第3号被保険者
です。
⑶ 夫は第2号被保険者で,妻は第3号被保
険者です。
正解 ⑶
正解率 26%
正解 ⑴
解 説
国民年金の第2号被保険者の被扶養配
解 説
偶者は60歳になるまでは第3号被保険
65歳以上の老齢厚生年金に加入して
者です。
いる人で,老齢年金または退職年金の受
給権のある人は国民年金の被保険者とは
被 保 険 者 種 別 (3)
ならないので,妻は60歳になるまで第
1号被保険者になります。
問 8 前々問,前問の和夫さんが58歳で
退職すると,夫婦の国民年金の被保険者種
別は,次のどれに該当しますか。
− 18 −
第 3 号被保険者の特例届出
遺 族 厚 生 年 金 を 受 給 し て い る 人 は,
問 10 国民年金の第3号被保険者の「特
礎年金は両方受給できるので,年金相談
例届出」について,誤っているのは次のう
では保険料の未納期間がある人には積極
65歳から遺族厚生年金と自分の老齢基
ちどれですか。
⑴ 特例届出をすると未届けの第3号被保険
者期間は,さかのぼって保険料納付済期間
とされます。
的に任意加入を勧めてください。その際
に付加保険料も合わせて納付きることも
アドバイスしてください。
⑵ 70歳の老齢基礎年金の受給者が,特例
届出をすると65歳までさかのぼって,老齢
基礎年金は増額改定されます。
⑶ 70歳の老齢基礎年金の受給者が,特例
届出をすると翌月から増額改定されます。
平成24年4月からの国民年金保険料
問 12 平成24年4月からの国民年金保険
料について,正しい記述は次のうちどれで
すか。
正解率 39%
⑴ 月額「14,980円」です。
正解 ⑵
⑵ 月額「15,020円」です。
⑶ 月額「15,540円」です。
解 説
正解率 68%
特例届出をすると保険料納付済期間に
なりますが,老齢基礎年金の増額は届出
をした翌月支給分からです。また,特例
正解 ⑴
解 説
届出がなされても未届け期間に初診日が
国民年金保険料は,各年度ごとに定め
あるケガや病気が原因で障害の状態が1
られた保険料額に保険料改定率を乗じた
級または2級に該当しても,障害基礎年
額が,その年度の実際の保険料額になり
金は支給されません。
ます。
平成24年度保険料額 15,540円×改
未納期間がある人の任意加入
定率0.964=実際の保険料≒14,980円
問 11 国民年金の保険料の未納期間があ
成24年 度 よ り60円 引 き 上 げ ら れ て,
ま た, 平 成25年 度 の 保 険 料 は, 平
る人は,60歳から国民年金に任意加入して
保険料を納付することができます。次のう
ち任意加入できる人はどの人ですか。
15,040円になります。
付加保険料を納付することができない人
⑴ 60歳から老齢基礎年金を受給する人。
⑵ 厚生年金に加入している人。
⑶ 遺族厚生年金を受給している人。
問 13 国民年金には通常の保険料とは別
に付加保険料を納付することができますが,
正解率 36%
この付加保険料を納付することができない
正解 ⑶
人はどの人ですか。いずれも,国民年金基
金に加入していない人です。
解 説
⑴ 「第1号被保険者」
− 19 −
⑵ 「第3号被保険者」
に引き上げられました。したがって,全
⑶ 「任意加入者」
額免除期間の老齢基礎年金の額は,平成
21年3月以前は「3か月」の全額免除期
正解率 65%
間が保険料納付済期間の1か月分に相当
正解 ⑵
し,平成21年4月以降は「2か月」の全
額免除期間が保険料納付済期間の1か月
解 説
分と同額が支給されることになります。
第1号被保険者と任意加入者は付加保
険料も合わせて納付することができま
す。第3号被保険者は付加保険料を納付
保
することはできません。また付加保険料
険
料
の
追
納
と国民年金基金はともに年金の増額を目
問 15 保険料の免除を受けた期間や学生
的とする制度ですから,国民年金基金の
の納付特例期間,若年者の保険料猶予期間
がある人は,あとから保険料の一部または
加入者は付加保険料を納付することはで
全部を納めることができます。これを保険
きません。なお,農業者年金に加入して
料の追納といいます。追納について,誤っ
いる人は,付加保険料を納付することが
ているものは次のうちどれですか。
義務づけられています。
⑴ 免除期間は10年前まで,学生の納付特
例期間や若年者の猶予期間は5年前までの
期間に限り保険料の追納ができます。
国民年金の保険料の全額免除期間
⑵ 追納保険料は,3年を経過すると当時の
問 14 国民年金には保険料の免除制度が
⑶ 半額免除期間の追納額は全額免除期間の
保険料に一定の率を乗じた額になります。
あります。全額免除期間がある老齢基礎年
2分の1の追納額になります。
金の額について,誤っている計算は次のう
正解率 54%
ちどれですか。
正解 ⑴
⑴ 平成21年3月までの3か月の全額免除期
間から算定される年金額は,保険料納付済
解 説
期間の1か月分と同額になります。
⑵ 平成21年4月以後の2か月の全額免除期
保険料の免除を受けた期間や学生の納
間から算定される年金額は,保険料納付済
付特例期間,若年者の保険料猶予期間は
期間の1か月分と同額になります。
10年前までの期間は追納できます。10
⑶ 全額免除期間は保険料を納付していませ
んから,老齢基礎年金の額には反映しませ
年より前の期間は時効で追納できませ
ん。カラ期間になります。
ん。
例えば,10年前の平成14年度分の全
正解率 44%
額免除期間の保険料追納月額は「14,940
正解 ⑶
円」です。平成14年度分の半額免除期
間の追納月額は「7,470円」になります。
解 説
平成21年4月から,免除期間の国庫負
担割合が「3分の1」から「2分の1」
− 20 −
⑵ 特例期間の保険料は追納できますが,追
保 険 料 の 後 納 制 度
納しなかった期間は老齢基礎年金の額に反
問 16 未納期間がある人は,平成24年10
月から3年間,10年前までの期間について,
後納できる制度がスタートしました。この
後納制度について,誤っているものは次の
映しません。カラ期間になります。
⑶ 特例期間中に障害になったり,死亡した
場合には,障害基礎年金または遺族基礎年
金が支給されます。
正解率 64%
うちどれですか。
正解 ⑴
⑴ 老齢基礎年金の受給者は後納できませ
ん。
⑵ 老齢基礎年金の繰上げ支給を受けている
人は後納できません。
⑶ 特別支給の老齢厚生年金の受給者は後納
できません。
解 説
回答のとおりです。なお,障害基礎年
金を受給している学生には,法定免除が
優先適用されます。また,所得が少ない
正解率 52%
などの申請免除をうけた学生の場合には,
正解 ⑶
学生の納付特例制度が優先適用されます。
解 説
保険料の未納期間がある人は,直近の
未納期間の2年前までは保険料の後払い
振
替
加
算
ができます。未納期間が長く年金が低額
問 18 妻が65歳になると,老齢基礎年金
になる人や,未納期間があるため年金が
に振替加算が加算される場合があります。
もらえない人を救済するため,直近10
年前までの未納期間がある人は保険料の
後払い(後納といいます)ができること
になりました。ただし,この後納制度が
利用できるのは平成24年10月から平成
この振替加算について,正しいものは次の
うちどれですか。
⑴ 夫の生年月日に応じて支給額が決まります。
⑵ 妻の生年月日に応じて支給額が決まります。
⑶ 振替加算額は一律で,加給年金の2分の
1と同額です。
27年9月までの3年間です。
正解率 81%
正解 ⑵
学 生 の 納 付 特 例 制 度
解 説
問 17 学生本人が一定以下の所得の場合
妻の生年月日に応じて,支給額が決ま
には,国民年金の保険料納付を要しない「学
ります。なお,昭和41年4月2日(昭
生の納付特例制度」があります。この納付
特例制度について,誤っているものは次の
うちどれですか。
⑴ 特例期間の保険料は追納できますが,追
和61年4月1日に20歳)以後生まれの
妻には振替加算は支給されません。昭和
61年4月からサラリーマンの妻は強制
納しなかった期間は保険料を納付した人に
加入(第3号被保険者)になったので,
支給される老齢基礎年金の「3分の1」に
老齢基礎年金額が低額になる,あるいは
相当する額になります。
無年金者になる可能性がないからです。
− 21 −
厚生年金の女子は男子と比べて5年遅
老齢基礎年金の支給対象
れで65歳支給になります。共済年金の男
問 19 富士子さんは18歳から会社に勤め
子と女子の支給開始年齢は厚生年金の男
て,結婚するまで厚生年金に6年間加入し
子と同じです。厚生年金の女子と共済年
ていました。厚生年金に加入した期間のう
金の女子の支給開始年齢は異なります。
ち,老齢基礎年金の支給対象になる期間を
お答えください。
総
⑴ 18歳から20歳になるまで加入した「2
年間」
。
⑵ 20歳から24歳になるまで加入した「4
報
酬
制
問 21 賞与も報酬比例部分の年金額に反
年間」
。
映することになりました。このしくみを総
⑶ 18歳から24歳になるまで加入した「6
報酬制といいます。この総報酬制が導入さ
年間」
。
れたのはいつですか。
正解率 74%
⑴ 平成15年4月からです。
正解 ⑵
⑵ 平成16年4月からです。
⑶ 平成17年4月からです。
解 説
正解率 54%
厚生年金の加入期間から,老齢基礎年
正解 ⑴
金を算出する場合「20歳以上60歳未満」
が対象になります。
解 説
厚生年金の加入期間が平成15年4月前
厚生年金・共済年金
後にある場合には,平成15年3月以前と
4月以後の年金額を算出し,合算します。
特別支給の老齢厚生年金等
504月(42年)加入時の加入月数
問 20 65歳前に支給される厚生年金や共済
年金を「特別支給の老齢厚生年金」とか「特
問 22 今年60歳になる鈴木さんの厚生年
別支給の退職共済年金」といいます。支給開
金の加入は504月(42年)になります。鈴木
始年齢が生年月日に応じて,段階的に60歳から
さんの定額部分や報酬比例部分の年金額を
65歳支給に引き上げられています。この支給年
齢に関して,誤っているのは次のうちどれですか。
⑴ 厚生年金の男子と女子の支給開始年齢は
同じです。
⑵ 厚生年金の女子と共済年金の女子との支
給開始年齢は異なります。
⑶ 共済年金の男子と女子の支給開始年齢は
同じです。
算出するとき「加入月数」を何月としますか。
⑴ 報酬比例部分も定額部分も「480月(40
年)
」とします。
⑵ 報酬比例部分も定額部分も「504月(42
年)
」とします。
⑶ 報酬比例部分は「504月(42年)
」
,定額
部分は「480月(40年)
」とします。
正解率 70%
正解率 89%
正解 ⑴
正解 ⑶
解 説
解 説
− 22 −
定額部分の年金額を算出するときの月
差額加算は「国家公務員共済組合」から支
数は480月を限度とします。報酬比例部
給されます。
⑵ 老齢基礎年金は「国家公務員共済組合」
分の月数は実加入月数を用います。
から,差額加算は「日本年金機構」から支
給されます。
配
偶
者
加
給
⑶ 老齢基礎年金も差額加算も「国家公務員
共済組合」から支給されます。
問 23 厚生年金の加入が20年ある妻が60
正解率 66%
歳になったとき,夫に支給されている配偶
正解 ⑴
者加給はどうなりますか。
⑴ 夫も妻も配偶者加給は支給停止になり
解 説
ます。
⑵ 夫に支給されている配偶者加給は停止に
差額加算は報酬比例部分に合算されて
なり,妻に配偶者加給が支給されます。
「退職共済年金」になり,共済組合から支
⑶ 夫に支給されている配偶者加給は妻が
給されます。老齢基礎年金は国民年金で
65歳になるまで支給されます。その後は妻
に振替加算が支給されます。
すから,日本年金機構から支給されます。
65 歳 時 の 年 金 請 求
正解率 50%
正解 ⑴
問 25 特別支給の退職共済年金を受給し
ている人が65歳になったときの年金請求に
解 説
夫に支給されている配偶者加給は,妻
の年金により支給停止になる場合があ
ります。①妻の厚生年金の加入が20年
ついて,誤っているものは次のどれですか。
⑴ 共済年金だけに加入した人は,共済組合
から届く「黄色の年金請求書(様式第130
号)
」を共済組合に提出します。
以上あるとき(35歳以降の中高齢の期
⑵ 共済年金と国民年金に加入した人は,日
間短縮特例に該当する人を含む),②妻
本年金機構から届く60歳時の老齢厚生年
の共済年金の加入が20年以上あるとき,
③妻が障害年金(障害基礎年金も含む)
をもらったとき。
金の年金請求書と同じ様式の「年金請求書」
を年金事務所に提出します。
⑶ 共済年金と厚生年金に加入した人は,日
本年金機構から届く「水色の年金請求書(様
式第101号)
」を日本年金機構に提出します。
老齢基礎年金や差額加算の支給先
正解率 36%
問 24 宮本さんは農林水産省に勤めてい
ました。64歳から支給されている「定額部
分の年金」は65歳になると「老齢基礎年金」
と「差額加算」になります。この老齢基礎
年金や差額加算の支給先について,正しい
正解 ⑶
解 説
共済年金と厚生年金に加入した人は,
65歳前に日本年金機構から届く,ハガ
ものは次のうちどれですか。
キ形式の「年金請求書(国民年金・厚生
⑴ 老齢基礎年金は「日本年金機構」から,
年金保険老齢給付)」を日本年金機構に
− 23 −
提出します。
60 歳 で の 全 部 繰 上 げ
繰上げ支給・在職老齢年金等
問 27 65歳から老齢基礎年金を受給でき
る人が,60歳で全部繰上げをすると,老齢
基礎年金額はいくらになりますか。
全部繰上げと一部繰上げ
⑴ 65歳支給額の「50%」に相当する額が
問 26 老齢基礎年金の繰上げ支給には「全
⑵ 65歳支給額の「58%」に相当する額が
支給されます。
部繰上げ」と,
「一部繰上げ」の2つの繰上
げ方式があります。この繰上げについて,
誤っているものは次のうちどれですか。
支給されます。
⑶ 65歳支給額の「70%」に相当する額が
支給されます。
⑴ 「全部繰上げ」とは,65歳から支給され
正解率 88%
正解 ⑶
る老齢基礎年金の全部の額を繰上げること
をいいます。
⑵ 「一部繰上げ」とは,65歳から支給され
解 説
る老齢基礎年金の一部の額を繰上げること
繰上げると,1か月あたり「0.5%」
をいいます。繰上げる年金額割合は本人が
の減額になります。60歳から繰上げを
決めます。
すると30%(60月×0.5%)の減額で,
⑶ 「一部繰上げ」とは,65歳から支給され
支給率は70%になります。
る老齢基礎年金の一部の額を繰上げること
をいいます。これは定額部分の繰上げ支給
に伴って行われます。
65 歳 未 満 の 在 職 老 齢 年 金
正解率 87%
問 28 65歳未満の在職老齢年金のしくみ
正解 ⑵
について,誤っているのは次のうちどれで
すか。
解 説
⑴ 基本年金月額とは,報酬比例部分と定額
全部繰上げとは,65歳から支給され
部分の合算額です。定額部分が支給されな
る老齢基礎年金の全部の額を65歳前に
い年代の人は,報酬比例部分が基本年金月
受給することをいいます。全部繰上げを
額です。
⑵ 総報酬月額相当額とは,標準報酬月額と
すると定額部分は支給停止になります。
その月以前1年間に支給された標準賞与月
一部繰上げとは,定額部分の繰上げに
額(標準賞与額÷12月)を合算した額です。
伴い,老齢基礎年金の一部の額を早く受
⑶ 総報酬月額相当額と基本年金月額の合計
給する義務が生じることによるもので
額が基準額を超えると,在職老齢年金は全
す。なお,
繰上げの対象にならなかった,
額支給停止になります。
残りの老齢基礎年金は65歳から支給さ
正解率 58%
れます。したがって,定額部分を支給さ
正解 ⑶
れない年代の人は一部繰上げはできませ
ん。
解 説
総報酬月額相当額と基本年金月額の合
− 24 −
計額が基準額を超えると,超えた額の2
分の1が在職老齢年金の支給停止額で
す。なお,標準賞与額は千円以下の端数
は切り捨て,上限額は150万円とします。
⑵ 支給停止額は2万円で,支給額は「4万
円」です。
⑶ 支給停止はありません,支給額は「6万
円」です。
正解率 45%
正解 ⑵
在 職 老 齢 年 金 の 算 出(1)
問 29 春夫さんの標準報酬月額は20万円
で,年間の賞与は72万円(標準賞与額72万
円÷12)ですから総報酬月額相当額は「26
万円」です。基本年金月額が「10万円」の
春夫さんに60歳から支給される「在職老齢
年金」は,いくらになりますか。
⑴ 支給停止額は8万円で,支給額は「2万
円」です。
⑵ 支給停止額は4万円で,支給額は「6万
円」です。
⑶ 支給停止はありません,支給額は「10万
円」です。
解 説
・65歳以上の在職老齢年金では,報酬比
例部分だけを基本年金月額といいます。
・65歳以上の在職老齢年金の計算に用
いる基準額は「46万円」です。
・支給停止額 (総報酬月額相当額44万
円+基本年金月額6万円-基準額46
万円)×1/2=2万円/月
・支給額 年金月額6万円-停止額2万
円=4万円/月
なお,老齢厚生年金の「差額加算(経
過的加算)
」
,
「老齢基礎年金」は全額支給
正解率 57%
されます。在職老齢年金が全額支給停止
正解 ⑵
になったときは,配偶者加給は支給されま
せん。在職老齢年金が一部でも支給され
解 説
・65歳前の在職老齢年金の計算に用い
る場合,配偶者加給は全額支給されます。
る基準額は「28万円」です。
・支給停止額 (総報酬月額相当額26
万円+基本年金月額10万円-基準額
28万円)×1/2=4万円/月
70 歳 以 後 の 在 職
問 31 前問の佐藤さんが70歳以後も在職
・支給額 年金月額10万円-支給停
止額4万円=6万円/月
したとき,次の記述のうち誤っているのは
どれですか。
⑴ 厚生年金の保険料を納付する必要はあり
ません。
在 職 老 齢 年 金 の 算 出(2)
⑵ 厚生年金に加入できないので,在職老齢
問 30 社 長 の 佐 藤 さ ん の 総 報 酬 月 額 相
⑶ 引き続き,在職老齢年金の制度が適用に
当額は44万円です。報酬比例部分の月額が
「6万円」の佐藤さんに65歳から支給される
「在職老齢年金」は,いくらになりますか。
⑴ 支給停止額は4万円で,支給額は「2万
円」です。
− 25 −
年金の制度は適用されません。
なります。
正解 ⑵
解 説
正解率 63%
厚生年金の強制加入は70歳になるま
⑴ 「特別支給の老齢厚生年金」は全額支給
でです。しかし,厚生年金に加入してい
停止されますが,
「遺族厚生年金」は全額
支給されます。
なくても在職老齢年金の制度は適用され
⑵ 「特別支給の老齢厚生年金」も「遺族厚
るので,給料が高い人は報酬比例部分の
生年金」も全額支給停止されます。
年金が一部または全額停止になる場合が
⑶ 「特別支給の老齢厚生年金」も「遺族厚
あります。
生年金」も全額支給されます。
正解率 74%
厚
生
年
金
基
正解 ⑴
金
解 説
問 32 厚生年金基金について,誤ってい
るものは次のうちどれですか。
基本手当を受給すると特別支給の老齢
⑴ 厚生年金基金の代行部分は,日本年金機
構から支給される報酬比例部分の一部です。
⑵ 厚生年金基金年金は,物価の変動が反映
厚生年金は全額停止になりますが,遺族
厚生年金が停止になることはありませ
ん。基本手当よりも特別支給の老齢厚生
され増額または減額改定されます。
⑶ 日本年金機構から届いた年金証書には,
年金の支給が多い人は,求職の申し込み
厚生年金基金の支給額の記載はありません。
をしないことです。ただし,該当する人
は少なく厚生年金に44年以上加入した
正解率 48%
人が該当することがあります。年金相談
正解 ⑵
のアドバイスには注意してください。
解 説
障害年金・遺族年金
厚生年金基金は物価や賃金の変動は反
映しません。物価や賃金の変動は日本年
金機構が支給する報酬比例部分が負担し
病気の場合の障害認定日
ます。なお,平均標準報酬月額や平均標
準報酬額を算出するときは再評価をしま
問 34 障害年金を支給するかどうかを認
せん。当時の標準報酬や標準賞与額で平
定する日を「障害認定日」といいます。病
気の場合の障害認定日は初診日から起算し
均値を算出します。日本年金機構から届く
て,いつになりますか。
年金証書やねんきん定期便には,厚生年
金基金の「加入月数」が表示されています。
⑴ 6か月を経過した日です。
⑵ 1年6か月を経過した日です。
⑶ 3年を経過した日です。
基 本 手 当 の 受 給
正解率 75%
正解 ⑵
問 33 愛子さんは遺族厚生年金を受給し
ています。愛子さんは60歳で退職をして雇
用保険の「基本手当」を受給します。基本
手当を受給すると愛子さんの年金はどうな
解 説
回答のとおりです。
りますか。正しいのは次のうちどれですか。
− 26 −
症状が固定しているときの障害認定日
障害等級が3級障害の人の障害年金
問 35 症状が固定して治療の効果が期待
問 37 斉藤さんは厚生年金加入中に初診
できない次の症状の場合の障害認定日につ
日がある傷病で,障害等級は「3級障害」
いて,誤っているのは次のうちどれですか。
と認定されました。斉藤さんに支給される
⑴ 人工透析療法を初めて受けたときは,そ
障害年金について,正しいのは次のうちど
の日から起算して6か月を経過した日です。
⑵ 心臓ペースメーカーまたは人工弁を装着
したときは,その日です。
れですか。
⑴ 「障害基礎年金」が支給されます。
⑵ 「障害厚生年金」が支給されます。
⑶ 人工骨頭または人工関節をそう入置換し
たときは,その日です。
⑶ 「障害厚生年金」と「障害基礎年金」が
支給されます。
正解率 69%
正解 ⑵
正解率 66%
正解 ⑴
解 説
3級に該当した場合は,厚生年金の独
解 説
人工透析療法を受けたときは,受けた
自給付の障害厚生年金が支給されます。
日から起算して3か月を経過した日が障
障害基礎年金は支給されません。障害基
害認定日です。
礎年金には3級障害がないからです。
事後重症による障害年金
障害等級が2級障害の人の障害年金
問 36 障害認定日には障害の状態が障害
問 38 藤原さんは厚生年金加入中に初診
認定基準に該当しなかったが,その後に症
日がある傷病で,障害等級は「2級障害」
状が悪化して,認定基準に該当したときの
と認定されました。藤原さんに支給される
障害年金を「事後重症による障害年金」と
障害年金について,正しいものは次のうち
いいます。事後重症による障害年金の請求
どれですか。
について,誤っているのは次のうちどれで
⑴ 「障害基礎年金」が支給されます。
すか。
⑵ 「障害厚生年金」が支給されます。
⑴ 65歳に達した以後は請求できません。
⑶ 「障害厚生年金」と「障害基礎年金」が
⑵ 老齢基礎年金の繰上げ受給している人は
請求できません。
⑶ 請求したときは,病状の悪化した日にさ
支給されます。
正解率 79%
正解 ⑶
かのぼって支給されます。
解 説
正解率 52%
2級に該当した場合は,障害厚生年金
正解 ⑶
と障害基礎年金が支給されます。厚生年
金の加入中に初診日がある場合は,障害
解 説
請求した日に受給権が発生し,請求し
厚生年金と併せて障害基礎年金が支給さ
た翌月から障害年金が支給されます。
れます。障害基礎年金が支給される理由
− 27 −
は,厚生年金の加入者は同時に国民年金
は年額で「786,500円(基本額786,500円)
」
にも加入しているからです。
です。
正解率 58%
正解 ⑶
自営業の夫が死亡したとき
解 説
問 39 自営業の夫(国民年金の第1号被
保険者)が死亡したとき,誤っている記述
は次のうちどれですか。
⑴ 遺族基礎年金は,18歳未満の子がいる
場合,妻(妻がいない場合は子)に支給さ
れます。
⑵ 寡婦年金は,保険料納付済期間(免除期
遺族基礎年金は子の数で支給額が決ま
ります。末子が18歳になる年度末を経
過したとき,また障害1級,2級の身障
者の子が20歳を超えると遺族基礎年金
は支給されません。
間を含む)が25年以上ある夫が死亡した場
合,10年以上婚姻関係があった妻に60歳
厚生年金加入中に死亡した時の遺族給付
から65歳に達するまで支給されます。
⑶ 死亡一時金は,亡夫が5年以上の保険料
納付済期間がある場合,その遺族に支給さ
れます。
問 41 夫は厚生年金加入中に癌により55
歳で死亡しました。夫には学生時代の国民
年金納付済期間が3年ありました。家族は45
正解率 47%
歳の妻と15歳の子です。妻に支給される遺
正解 ⑶
族給付は次のうちどれですか。
⑴ 遺族厚生年金と寡婦年金です。
解 説
⑵ 遺族厚生年金と死亡一時金です。
死亡一時金は亡夫が3年以上の保険料
⑶ 遺族基礎年金と遺族厚生年金です。
納付済期間ある場合に,その遺族に支給
正解率 47%
されます。
遺
族
正解 ⑶
基
礎
年
金
問 40 遺族基礎年金について,誤ってい
る記述は次のうちどれですか。
⑴ 遺族が妻と子2人の場合は,遺族基礎
年 金 額 は 年 額 で「1,239,100円( 基 本 額
786,500円 と 子 の 加 算 額226,300円 × 2
解 説
寡婦年金は支給されません。亡夫が国
民年金の第1号被保険者として保険料納
付済期間や免除期間が25年未満だから
です。また遺族基礎年金が支給されるの
で,死亡一時金は支給されません。
人)
」です。
⑵ 遺族が妻と子1人の場合は,遺族基礎
子のいない妻の遺族給付
年 金 額 は 年 額 で「1,012,800円( 基 本 額
786,500円 と 子 の 加 算 額226,300円 × 1
人)
」です。
⑶ 遺族が妻だけの場合は,遺族基礎年金額
問 42 子のいない妻の遺族給付について,
誤っているものは次のうちどれですか。
⑴ 厚生年金の夫が死亡したとき,子のいな
− 28 −
い30歳未満の妻に支給される遺族厚生年
金は3年間の有期給付です。
⑵ 遺族基礎年金は支給されません。
⑶ 厚生年金加入中に夫が死亡したとき,子
のいない40歳未満の妻には中高齢寡婦加
算は支給されません。
経 過 的 寡 婦 加 算
問 44 遺族厚生年金を受給している妻が
65歳になると,中高齢寡婦加算は経過的寡
婦加算に変わります。この経過的寡婦加算
について,誤っているものは次のうちどれ
正解率 61%
ですか。
正解 ⑴
⑴ 経過的寡婦加算は中高齢寡婦加算の2分
の1に相当する額です。
⑵ 昭和31年4月2日以後に生まれた妻には
解 説
子のいない若齢の妻は,就労機会もあ
ることから5年間の有期給付になりまし
た。
経過的寡婦加算は支給されません。
⑶ 妻が障害基礎年金を受給すると,経過的
寡婦加算は支給停止になります。
正解率 43%
正解 ⑴
厚生年金に 35 年加入した人の遺族厚生年金
解 説
問 43 厚生年金に35年加入した夫が死亡
経過的寡婦加算は妻の生年月日に応じ
しました。遺族は61歳の妻と23歳の子です。
て, 年 額 で589,900円 か ら19,700円 と
支給される遺族厚生年金の額について,正
しいものは次のうちどれですか。
⑴ 定額部分と報酬比例部分の合計年金額
決められています。若い妻ほど低額にな
り,昭和31年4月2日以後に生まれた
の「2分の1」に相当する額に,寡婦加
妻には経過的寡婦加算は支給されませ
算「150,800円」が加算されます。
ん。支給されない理由は,65歳から妻
⑵ 定額部分の年金の「4分の3」に相当
する額に,中高齢寡婦加算が加算されま
す。
自身の老齢基礎年金が支給されるからで
す。
⑶ 報酬比例部分の年金の「4分の3」に
相当する額に,中高齢寡婦加算が加算さ
れます。
遺族厚生年金と老齢厚生年金
問 45 65歳の秋子さんは,遺族厚生年金
正解率 60%
の150万円と老齢厚生年金の60万円の受給
正解 ⑶
権があります。秋子さんに支給される「遺
族厚生年金」と「老齢厚生年金」の支給は,
解 説
⑴は,旧法の遺族年金(昭和61年3
月以前に厚生年金の夫が死亡したとき)
どうなりますか。なお,老齢基礎年金は,
別途支給されます。
⑴ 老齢厚生年金の60万円は全額支給停止
になり,遺族厚生年金の150万円が支給
の算出式です。
されます。
⑵ 老齢厚生年金の60万円は全額支給され,
遺族厚生年金は90万円が支給されます。
⑶ 老齢厚生年金の60万円と遺族厚生年金
− 29 −
の150万円は全額支給されます。
ね ん き ん 定 期 便
正解率 69%
問 47 「ねんきん定期便」について,正し
正解 ⑵
いものはどれですか。
⑴ 「ねんきん定期便」は,国民年金と厚生
解 説
年金の加入者と受給者の全員に,毎年送付
遺族厚生年金と老齢厚生年金とを比較
して,
遺族厚生年金額の方が多い場合は,
されます。
⑵ 「ねんきん定期便」には,厚生年金基金
老齢厚生年金を優先支給し,差額が遺族
厚生年金として支給されます。
の加入履歴についても記載されています。
⑶ 「ねんきん定期便」には,共済年金の支
給見込み額についても記載されています。
受給手続き
正解率 69%
正解 ⑵
特例老齢農林年金(特例年金)
解 説
問 46 農協職員の青木さんは60歳以降も
⑴ 「ねんきん定期便」は,国民年金と
引き続き在職します。青木さんに支給され
厚生年金の加入者(被保険者)約7,000
る「特例老齢農林年金(特例年金)
」はどの
ようになりますか。
万人に送付されます。
⑶ 共済年金の支給見込み額については
⑴ 全額支給されます。
記載されていません。
⑵ 全額停止になります。
⑶ 在職老齢年金のしくみが適用され,総報
酬月額相当額によっては一部,または全額
年
停止になる場合もあります。
解 説
特例老齢農林年金(特例年金)は,も
ともと農林共済時代の「職域年金」の名
帳
後に交付される年金手帳は,どの年金に加
入していても,表紙は同じ色です。この表
紙の色は何色ですか。
⑴ 青色です。
⑵ 赤色です。
⑶ 黄土色です。
残です。職域年金は,在職中は全額停止
正解率 90%
になりました。なお,旧共済時代とは異
正解 ⑴
なり民間会社に在職(厚生年金加入)し
た場合でも,特例年金は全額停止になり
ます。
手
問 48 基礎年金番号が始まったときより
正解率 9%
正解 ⑵
金
解 説
平成8年までは赤色(オレンジ色)で
したが,平成9年1月から青色(水色)
になりました。
− 30 −
年
金
の
種
類
問 49 丸井さんに年金証書が届きました。
証書の「年金の種類」の欄に記載されてい
る年金コードは「1350」でした。これはど
の年金を表したものですか。
⑴ 「老後」の年金を表したものです。
⑵ 「遺族」の年金を表したものです。
⑶ 「障害」の年金を表したものです。
正解率 37%
正解 ⑶
解 説
老後の年金は「1150」
,遺族の年金は
「1450」です。
年金請求書への添付書類
問 50 厚生年金に41年加入した吉田さん
には,収入のない妻がいます。吉田さんが
「特別支給の老齢厚生年金」の受給手続きを
するとき,年金請求書に添付する書類に「戸
籍謄本」
や
「住民票」があります。このほかに,
年金請求書に添付する書類はどれですか。
① 夫の「所得証明書」です。
② 夫の「源泉徴収書」です。
③ 妻の「非課税証明書」です。
正解率 52%
正解 ⑶
解 説
①戸籍謄本,②世帯全員の住民票謄本,
③配偶者の所得に関する証明書(収入が
ない場合は非課税証明書,収入がある場
合は所得証明書)を添付する必要があり
ます。
− 31 −
正解番号一覧表
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
正解番号
問題番号
1
2
11
3
21
1
31
2
41
3
2
2
12
1
22
3
32
2
42
1
3
1
13
2
23
1
33
1
43
3
4
1
14
3
24
1
34
2
44
1
5
3
15
1
25
3
35
1
45
2
6
2
16
3
26
2
36
3
46
2
7
3
17
1
27
3
37
2
47
2
8
1
18
2
28
3
38
3
48
1
9
1
19
2
29
2
39
3
49
3
10
2
20
1
30
2
40
3
50
3