脳血管障害の作業療法実践マニュアルシート 安静度、バイタル管理基準確認(血圧、心拍、脈拍、呼吸状態) リスク 視診・観察(意識レベル、顔色、表情、言葉数、動き、反応速度、) 管理 評 価 作 業 療 法 の 支 援 内 容 チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス 情報収集(現病歴、既往歴、画像所見、検査データ等) 意識障害の評価(JCS,GCS、刺激に対する反応の有無と正確性、速度等) 総合評価(JSS、NIHSS等) 検査データ情報(炎症、感染症、栄養状態、脱水、貧血、血栓症など) 中止基準・離床基準・訓練に関する基準の確認 機器・ラインの確認 機能評価(運動麻痺、感覚障害、筋緊張、反射、可動域、筋力、耐久性、基本動作等) ADL評価(Barthl Index、 FIM、 modified ranking scale等) 認知機能(高次脳機能)評価 失行、失認、失語症状の有無・程度の確認、HDS-R、MMSE、FAB、MOCA-J等 ※救命センターで行う場合 常にモニターチェックを行い注意深く行うこと ※作業療法実施前後の患者状態は必ず確認を行う また担当看護師にも実施前後の報告を行うようにする ◇意識障害がある場合 セデーションを行っている場合 セデーションをしていない場合 ○許容範囲内での体動 ○意識の表出能力を探る、脳の廃用を防ぐ ○全身の関節可動域訓練 ○各種刺激入力を行う ○ポジショニング ○声掛け、引っ張る、つまむ等の表在感覚 ○反応の観察・評価 ○関節運動、姿勢変化による深部感覚 ○指示に反応するか、どこまで自動運動は可能か、 協力動作はどこまで出来るかを確認し、反応を引き出す ◇上肢機能の改善(早期から積極的な使用を援助する) ○完全麻痺 筋短縮の予防、筋と軟部組織の伸展性を維持する モビライゼーション、治療的電気刺激の利用、ミラー療法の利用 ○中等度麻痺 能動的な麻痺肢の活用に主眼を置いたプログラムを行う 過剰努力のない範囲で遂行可能な課題の提供 機能的電気刺激、PSBの活用 ○軽度麻痺 麻痺肢の積極活用やADLでの麻痺肢の積極的な参加を促す 努力すれば達成可能な難易度の課題の設定 達成感が得られやすい手工芸 課題指向型訓練 OT実施前 情報収集 □カルテ、画像情報の確認 □安静度確認 □中止基準の確認 □患者状態の確認 ◇離床段階 ○離床開始基準に基づき、離床を促す ○離床前後、途中のバイタルサインには留意し、安全確認を行い離床する ○生活を取り戻す手がかりを提供する ○見当識、状況把握の促し、日常物品の使用等 ○可能な日常生活動作(食事や整容)等の生活動作への介入 ◇ADL動作能力向上に向けて ◇高次脳機能障害 ○頭部画像所見で、どの部位の損傷でどのような高次脳機 ○患者の生活リズムに即した時間帯と活動を支援する 能障害が出現するか把握しておく ○朝、整容や更衣動作の練習 ○食事や排泄といった生理的な活動は、患者の生活リズムに可能 ○ベッドサイドリハ開始時より、高次脳機能障害の有無をス な限り一致させて行う クリーニングし、今後予想される障害を抽出する ○検査バッテリーによる評価とADLの観察から得られる情報 ○反復して練習を行う と、2つの側面から評価する ○ギャッジアップ座位可能な段階から食事や整容動作への介入 ○車椅子離床30分可能となったら、多目的トイレの使用を促す ○問題行動の抑制に対する環境調整と、機能障害そのもの ○端坐位保持が可能となったら、更衣動作の練習を取り入れる を改善する方法、生活場面に直結した支援を同時に行う ○立位が可能となったら、入浴動作訓練、床上動作訓練の実施 ○病棟と連携し、対応方法(接し方、生活場面での支援方法 ○麻痺が軽度な例では、ADL動作だけでなく、家庭復帰後に必要と など)の統一を図る 考えられるAPDL動作も積極的に介入を行っていく ○病棟と協力し、「できるADL」だけでなく、「しているADL」の向上を 図る ベッドサイド リハビリ室 評価(スクリーニング) 訓練 評価 訓練 □身体機能 □ポジショニング □身体機能 □問題点の抽出、目標設定を明確にする □麻痺 □感覚 □筋力 □筋緊張 □モビライゼーション □麻痺 □感覚 □筋力 □筋緊張 □患者にとって意味のある作業か □バランス □可動域 □反射 □耐久性 □脳の廃用予防 □バランス □可動域 □反射 □耐久性 □適切な設定・難易度調整がされているか □認知/高次脳機能 □基本動作 □認知/高次脳機能 □課題を集中的に反復しているか □失行・失認・失語の有無 □認知機能 □ADL動作 □MMSE □MOCA-J □FAB □TMT □生活の改善に直結しているか □食事 □整容 □更衣 □トイレ □入浴 □基本動作、ADL □食事 □整容 □BIT □RBMT □その他( ) □家事動作 □生活周辺動作( ) □BI □基本動作、ADL、APDL □BI □FIM □生活場面で麻痺側の使用を促しているか
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