O-04-2 脳卒中重度片麻痺者の下肢最大伸展筋力と身体機能および歩行

O-04-2
【口述4 生体評価学】
脳卒中重度片麻痺者の下肢最大伸展筋力と身体機能および歩行速度との関連性について
松永 玄 1) ・ 山口 智史 2) ・ 近藤 国嗣 1) ・ 大高 洋平 1,2)
1) 東京湾岸リハビリテーション病院
2) 慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室
Key words / 最大筋力 , エルゴメーター , 運動麻痺
【目的】重度運動麻痺を呈する片麻痺者では、膝伸展の筋力測定が困難な場合がある。一方、両脚ペダリングであれば、麻
痺側下肢筋力の評価が可能である。本研究では、多機能エルゴメーターを用いて、重度片麻痺者の下肢伸展筋力を計測し
身体機能および歩行能力の関連を検討した。
【方法】維持期脳卒中片麻痺者 15 名を対象とし、多機能エルゴメーターを用いて、下肢最大伸展筋力 ( 筋力 ) を計測した。
また Stroke Impairment Assessment Set の運動項目 (SIAS-m) の合計点、至適歩行速度を評価した。
【結果】筋力と歩行速度の相関係数は、麻痺側 r=0.72、非麻痺側 r=0.62 で高い相関を認めた (p<0.05)。一方、SIAS-m と歩
行速度の間には、有意な相関を認めなかった。
【結論】重度片麻痺者において、エルゴメーターで測定した下肢最大伸展筋力と歩行速度の関連が示唆された。
【倫理に関する項目】当院倫理審査会の承認を得て、後方視的研究として実施した。