ロサルタンカリウム錠 25mg「AA」 ロサルタンカリウム錠 50mg「AA」 ロサルタンカリウム錠 100mg「AA」 生物学的同等性試験に関する資料 <概要> ロサルタンカリウム錠 25mg「AA」、50mg「AA」及び 100mg「AA」を試験製剤とし、ニューロタン 錠 25mg、50mg 及び 100mg を標準製剤として、 「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン(薬 食審査発第 1124004 号:平成 18 年 11 月 24 日)」に従い検討した結果、両製剤の生物学的同等性が確 認された。 <試験方法> 健康成人男性 24 名を無作為に 1 群 12 名の 2 群に割り付け、試験製剤と標準製剤それぞれ 1 錠を絶食 単回経口投与し、7 日間の休薬期間を設けた 2 群 2 期クロスオーバー法における両製剤の血漿中未変 化体濃度を測定した。 <試験結果及び考察> ロサルタンカリウム錠 25mg「AA」 試験製剤及び標準製剤の薬物血中濃度-時間曲線下面積(AUC 0-12 )は 202.081±63.920ng・hr/mL 及び 197.609±69.419ng・hr/mL、最高血中濃度(Cmax)は 83.092±50.041ng/mL及び 85.392± 51.661ng/mL、最高血中濃度到達時間(Tmax)は 1.9±1.452hr及び 1.4±0.876hr、血中濃度半減 期(T 1/2 )は 2.033±0.407hr及び 2.074±0.330hr、消失速度定数(kel)は 0.3550±0.0799hr-1及び 0.3423±0.0543 hr-1であった。 また、AUC 0-12 における対数変換値の平均値の差の 90%信頼区間はlog(0.9637)~log(1.1037)で log(0.80)~log(1.25)の範囲にあった。一方、Cmaxにおける対数変換値の平均値の差の 90%信頼区間 はlog(0.7495)~log(1.2249)で 90%信頼区間の判定基準範囲外であったが、生物学的同等性ガイドラ インの溶出試験で規定する全ての条件の溶出挙動が類似しており、総被験者数が 20 名以上で、かつ 対数変換値の平均値の差がlog(0.9582)でlog(0.90)~log(1.11)の範囲内であった。 これらのことから、両製剤は生物学的に同等であると判定された。 薬物動態パラメータ AUC 0-12 ロサルタンカリウ 平均値 ム錠 25mg「AA」 標準偏差 ニューロタン錠 25mg 平均値 標準偏差 (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) T 1/2 (hr) kel (1/hr) 202.081 63.920 197.609 69.419 83.092 50.041 85.392 51.661 1.9 1.452 1.4 0.876 2.033 0.407 2.074 0.330 0.3550 0.0799 0.3423 0.0543 血漿中未変化体濃度(ng/mL) 0 0.25 0.5 1 1.5 2 ロサルタンカリウ 0 平均値 6.16 34.54 49.05 36.43 33.49 ム錠 25mg「AA」 標準偏差 0 9.971 57.315 46.196 23.604 18.014 ニ ュ ー ロ タ ン 錠 平均値 0 5.73 47.44 40.73 46.00 35.39 25mg 0 11.501 67.345 35.138 36.217 16.208 標準偏差 N.D.(定量限界) :<1.00ng/mL 記述統計量の算出において、N.D.は 0 と扱った。 1 3 31.43 22.855 29.32 15.300 4 22.67 13.500 20.66 14.256 6 14.77 9.602 13.16 8.642 9 12(hr) 4.76 2.05 3.318 1.659 4.23 1.73 2.859 1.543 ロサルタンカリウム錠 50mg「AA」 試験製剤及び標準製剤の薬物血中濃度-時間曲線下面積(AUC 0-12 )は 502.682±193.060ng・hr/mL 及び 501.256±199.710ng・hr/mL、最高血中濃度(Cmax)は 257.332±149.154ng/mL及び 252.586 ±150.030ng/mL、最高血中濃度到達時間(Tmax)は 1.4±0.875hr及び 1.7±1.221hr、血中濃度半 減期(T 1/2 )は 1.790±0.222hr及び 1.808±0.195hr、消失速度定数(kel)は 0.3930±0.0500hr-1及 び 0.3873±0.0398 hr-1であった。 また、AUC 0-12 における対数変換値の平均値の差の 90%信頼区間はlog(0.9499)~log(1.0521)で log(0.80)~log(1.25)の範囲にあった。一方、Cmaxにおける対数変換値の平均値の差の 90%信頼区間 はlog(0.8286)~log(1.2835)で 90%信頼区間の判定基準範囲外であったが、生物学的同等性ガイドラ インの溶出試験で規定する全ての条件の溶出挙動が類似しており、総被験者数が 20 名以上で、かつ 対数変換値の平均値の差がlog(1.0313)でlog(0.90)~log(1.11)の範囲内であった。 これらのことから、両製剤は生物学的に同等であると判定された。 なお、2 名が治験中止(感冒 1 件、CK 高値 1 件)となったため、解析から除外した。 薬物動態パラメータ AUC 0-12 ロサルタンカリウ 平均値 ム錠 50mg「AA」 標準偏差 ニューロタン錠 50mg (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) T 1/2 (hr) kel (1/hr) 502.682 193.060 501.256 199.710 257.332 149.154 252.586 150.030 1.4 0.875 1.7 1.221 1.790 0.222 1.808 0.195 0.3930 0.0500 0.3873 0.0398 平均値 標準偏差 血漿中未変化体濃度(ng/mL) 0 0.25 ロサルタンカリウ 平均値 0 34.31 ム錠 50mg「AA」 標準偏差 0 95.999 ニ ュ ー ロ タ ン 錠 平均値 0 16.84 50mg 標準偏差 0 53.108 N.D.(定量限界) :<1.00ng/mL 0.5 1 1.5 2 103.33 152.59 151.89 133.97 149.855 104.519117.660103.010 87.88 161.03 135.38 113.99 124.226 169.096116.510 74.762 記述統計量の算出において、N.D.は 0 と扱った。 2 3 68.01 40.318 76.79 51.579 4 41.46 22.163 48.27 37.760 6 9 20.00 6.07 11.827 3.261 22.14 7.04 16.438 4.998 12(hr) 2.82 1.693 3.15 1.745 ロサルタンカリウム錠 100mg「AA」 試験製剤及び標準製剤の薬物血中濃度-時間曲線下面積(AUC 0-12 )は 1013.901±260.187ng・hr/mL 及び 1086.304±318.360ng・hr/mL、最高血中濃度(Cmax)は 568.458±178.358ng/mL及び 593.333 ±224.325ng/mL、最高血中濃度到達時間(Tmax)は 1.4±0.860hr及び 1.7±1.049hr、血中濃度半 減期(T 1/2 )は 1.671±0.192hr及び 1.657±0.157hr、消失速度定数(kel)は 0.4201±0.0484hr-1及 び 0.4215±0.0359 hr-1であった。 また、AUC 0-12 及びCmaxにおける対数変換値の平均値の差の 90%信頼区間はそれぞれlog(0.8806) ~log(1.0127)及びlog(0.8140)~log(1.2107)であり、log(0.80)~log(1.25)の範囲にあったことから、 両製剤は生物学的に同等であると判定された。 薬物動態パラメータ AUC 0-12 ロサルタンカリウ 平均値 ム錠 100mg「AA」 標準偏差 ニューロタン錠 100mg 平均値 標準偏差 (ng・hr/mL) Cmax (ng/mL) Tmax (hr) T 1/2 (hr) kel (1/hr) 1013.901 260.187 1086.304 318.360 568.458 178.358 593.333 224.325 1.4 0.860 1.7 1.049 1.671 0.192 1.657 0.157 0.4201 0.0484 0.4215 0.0359 血漿中未変化体濃度(ng/mL) ロサルタンカリウ 平均値 ム錠 100mg「AA」 標準偏差 ニューロタン錠 100mg 平均値 標準偏差 N.D.(定量限界) :<1.00ng/mL 0 0.25 0 42.41 0 0 2 3 4 6 9 300.71 151.54 87.08 29.20 8.82 4.59 159.456 274.165 301.629 224.161 198.021 101.627 73.007 14.032 3.660 2.079 25.93 0.5 1 1.5 202.67 320.31 306.19 191.94 402.72 366.37 240.19 141.08 118.08 0 73.969 275.678 338.948 235.988 154.691 106.679 128.066 記述統計量の算出において、N.D.は 0 と扱った。 3 12(hr) 33.80 11.08 4.81 18.506 4.207 1.457 <結論> ロサルタンカリウム錠 25mg「AA」、50mg「AA」及び 100mg「AA」とニューロタン錠 25mg、50mg 及び 100mgは、それぞれにおいてAUC 0-12 及びCmaxにおける 90%信頼区間は共に生物学的同等性の 判定基準を満たしており、両製剤は生物学的に同等であることが確認された。 4
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