September 15, 2015(PDF:790KB) 感動創造企業

 Yamaha Motor
Monthly Newsletter
September 15, 2015 (Issue No. 33) 19 年ぶりの鈴鹿 8 耐「優勝」で “Revs your Heart”を体現した YAMAHA FACTORY RACING TEAM 感動創造企業 ⼈人々の⼼心を昂ぶらせ、次を期待させる ヤマハ発動機グループは、常に“ヤマハらしさ”を念念頭に置きながら、あらゆる事業活動に取り組んでいます。
それは独創的なコンセプトと、卓越した性能・機能を実現する技術、洗練された躍動感を表現するデザイン
を追求するモノ創りだけに留留まりません。社会や環境との調和を図りながら、
「そこまでやる・そんなことま
でやる」という気概を持ち、製品やサービスを通じて関わるすべての⼈人々に、気持ち昂る最⾼高の体験を提供
し、さらなる価値と感動体験を期待される企業、”感動創造企業“を⽬目指しています。 Yamaha Motor Monthly Newsletter
1 創業者の姿勢にあった「感動創造」の萌芽 ヤマハ発動機が「お客さまや社会への絶え間ない感動提供こそが企業と
しての本当の成⻑⾧長や利利益につながるという信念念を持ち、顧客本位のマーケ
ティングを実践する」ことなどを⻑⾧長期ビジョンとしてまとめあげ、⽬目指す
べき姿を「感動創造企業」という⾔言葉葉で表現したのは1990年年、3代⽬目社⻑⾧長・
江⼝口秀⼈人の時代です。 70年年代後半から80年年代前半にかけ、ヤマハは国内⼆二輪輪⾞車車市場の覇権を巡
ってライバルメーカーと熾烈烈なシェア競争を繰り広げ、市場も当社も疲弊。
経営再建のため全社を挙げたさまざまな企業体質改善の取り組みが⾏行行なわ
れ、ヤマハは着実に業績を回復復させていきました。しかし国内⼆二輪輪⾞車車市場
は再起できぬまま縮⼩小傾向へと転じ、加えて貿易易摩擦や円⾼高に伴い、海外
現地⽣生産への移⾏行行が進んでいた折りに⽇日本経済のバブルが崩壊。⻑⾧長期不不況
下にあって構造改⾰革とグローバル化を推進しようと、21世紀のヤマハが⽬目
指す姿を世界的な視野から⽰示したのです。しかしこの「感動創造企業」の
基本構想は、これまでとは違った全く新しい⽅方向性を打ち出したものでは
創業者・川上源一は将来のヤマハ発動機が目
指す姿として、“企業活動を通じた国家社会へ
の貢献”を謳う社訓の精神をもとに「お客さま
には絶対に誠実であれ」「他社に負けない製
品をつくろう」と示していた なく、むしろ「世界に通⽤用しないものは商品ではない」「つくる以上は最⾼高のものを」「品質絶対」と常に本物の
モノ創りを追求し、戦後⽇日本の復復興を願って「レジャーは⽇日本⼈人の国⺠民⽣生活にとって必須のもの」と余暇を楽し
む豊かな⽣生活を提案していた創業者・川上源⼀一に近い考え⽅方であり、会社の意志を改めて徹底するものでした。 2013年年には、企業⽬目的「感動創造企業」を全世界的に分かりやすく⾏行行き渡らせるため、ブランドスローガン
“Revs your Heart”を展開していますが、60年年前の創業当時からヤマハ発動機には「世界の⼈人々に新たな感動と
豊かな⽣生活を提供する」という企業としての想いがあったのです。 感性に訴える⾼高品質なモノ創り ヤマハ発動機では、独創的なコンセプトと、卓越した性能・
機能を実現する技術、洗練された躍動感あふれるデザインとい
う、「ヤマハらしさ」を磨き極めることで、⼈人間の感性に訴える
⾼高品質なモノ創りを⽬目指しています。これは、「⽇日本⼈人の250cc
モデル」をキーワードに、オリジナリティあふれるデザインを
追求し、実⽤用⾞車車が中⼼心だった当時の⽇日本のモーターサイクル界
に“スポーツ”という新しい⾵風を吹き込んだ「YD-‐‑‒1」(1957年年)
の頃から何ら変わっていません。例例えば、広がるモビリティの
世界を提案する3輪輪コミューター「TRICITY 125」。ヤマハ独⾃自
の、⾃自然な操縦感を味わうことができるパラレログラムリンクと
電動アシスト自転車は、当社が 1993 年に開発・販売するまで
世界に存在しなかった乗り物。小型モーターとバッテリーを搭
載し、人がペダルを踏む力をモーターが補助し、発進や上り
坂や向かい風の負荷など、自転車の弱点を軽減することで、
自転車の快適性が格段に向上した 優れたクッション性をもたらす⽚片持ちテレスコピックサスペン
ションを採⽤用したLMW機構により、軽快でスポーティなハンドリングと安定感を兼ね備え、新しい楽しさを実現。
マリン製品では、低速時にジョイスティック1本の操作で船体の360°の移動・回転を可能にし、初⼼心者でも気軽
に⼤大型ボートの操船を楽しめる船外機⽤用操船制御システム「ヘルム・マスター」やウォータービークルの直感的
かつ快適な操縦を可能にする「RiDE」技術により、幅広いお客さまに新しい価値を提供しています。 こうしたヤマハならではの独創的で⾼高品質、⾼高機能なモノ創りを可能にしているのは、⾼高度度な製造技術を持ち、
Yamaha Motor Monthly Newsletter
2 効率率率のよい⽣生産体制を追求する⽇日本のマザー⼯工場と、そのノウハウを⾒見見事に受け継いでいる世界各地の⽣生産拠点
です。ヤマハらしさにあれる⾼高付加価値製品に無駄なく対応できる⽣生産能⼒力力と品質のために、グローバルに⼈人づ
くりにも注⼒力力しています。 「次もヤマハ」と期待をつなぐアフターサービス お客さまの、そして社会の期待をさらに超えるための取り組み
は、モノ創りに限ったことではありません。ヤマハとの出会い、ヤ
マハを買う前・買う瞬間・買った後の各場⾯面で、思いを伝え、⼼心躍
る・最⾼高の感動体験をしてもらい、⽣生涯にわたってお客さまとの強
い結びつきをつくることを⼤大切切にしています。そこで「ヤマハでよ
かった・次もヤマハにしたい」と共感してもらうため、地域や商品
性に合わせて構築した「3S (Sales・Service・Spare Parts)」基盤を
背景に、アフターサービス全般をいっそうシームレスに連動させた
「タイム・コミットメント・サービス」をモーターサイクルの店頭
から世界中のお客さまに提供し始めています。 定期点検励行キャンペーンとしてカタールで開催した ATV の
フィールド・サービス・クリニック。「3S」を徹底することで製品
購入後もヤマハブランドへの求心力を高める またモーターサイクル・船外機については、お客さまが世界中どこのヤマハディーラーに出向いても⾼高品質な均⼀一
のサービスが受けられることを⽬目指し、全世界のヤマハ販売店のサービスメカニックの技術向上を図る当社独⾃自のサ
ービスマン教育プログラム「YTA(ヤマハ・テクニカル・アカデミー)
」を展開。さらにモーターサイクル始め、ATV
(四輪輪バギー)
、スノーモビル、ウォータービークルなど、ヤマハ製品を正しく使っていただくための「YRA(ヤマ
ハ・ライディング・アカデミー)
」も世界各地で開催するなど、お客さまへの提供価値を最⼤大・最良良化し満⾜足度度を⾼高
める活動もグローバルに実施しています。こうした活動はまた、現場でお客さまの声を直接聞き、次の感動提供への
ヒントを探る場にもなっているのです。 ⼼心を昂らせる共感の縮図・レース活動 ヤマハ発動機は、後発⼆二輪輪メーカーとして、製品の評価とその
知名度度を⾼高めようと、会社創⽴立立後、わずか10⽇日あまりで、当時⽇日
本最⼤大の⼆二輪輪レースと⾔言われた「富⼠士登⼭山レース」に初出場。発
売したばかりの「YA-‐‑‒1」を送り込み、初優勝を飾りました。 以来ヤマハでは、ロードレースの世界最⾼高峰MotoGPに代表さ
れるレース活動を、ヤマハの技術⼒力力の⾼高さを広く証明するととも
に、培った技術を製品へフィードバックする先⾏行行技術開発の機会
とし、またヤマハブランドへの求⼼心⼒力力を⾼高め、時には⾃自らレース
に参加を促すようなモータースポーツの普及・新興の場として、
熾烈なランキング争いを繰り広げ、MotoGP を盛り上げる
「Movistar Yamaha MotoGP」の 2 ライダー 企業活動の重要なファクターとして取り組んでいます。そしてなによりも60年年間弛まずレースに参戦し続けるこ
とで、モータースポーツ⽂文化に貢献すると同時に、常に勝利利を求めて挑戦し続ける私たち⾃自⾝身の姿を通じ、
「世界
の⼈人々と感動を分かち合う」ことを⽬目指しています。 まさにレース活動は、“エンジンの回転を上げるように⼼心躍る瞬間、そして最⾼高の体験を、YAMAHAと出会うす
べての⼈人へ届けたい”という思いを余すことなく体現できる素晴らしい機会なのです。 Yamaha Motor Monthly Newsletter
3 Message from the Editor
⼈人の⼼心を動かすのは簡単ではありません。それまでの枠を超えて、まさに
「そんなことまで」やり遂げて、やっと期待を超えることができる……。
感動を⽣生むには、あらゆる⽅方⾯面からの取り組みが必要ですね。 ⼈人の⼼心を動かせるのは、結局「モノ」ではなくて「⼈人」であり、どんな仕
事もどこかで誰かの「Revs」につながる、いやつなげるのだ、という気持
ちで、まずは⾃自分がわくわくできることを増やしていきたいと思います。 太⽥田涼⼦子
8⽉月号の訂正 制御技術についての記述中、「エンジン回転数を制御するトルクコントロールシステム(TCS)」について正しくは「トラクシ
ョンコントロールシステム(TCS))でした。お詫び申し上げますとともに訂正いたします。 Global PR Team, Corporate Communication Division, Yamaha Motor Co., Ltd.
2500 Shingai, Iwata, Shizuoka, 〒438-8501 Japan
TEL. 0538-32-1145 FAX. 0538-37-4250
E-mail: [email protected]
*Prior to any use of the article(s) and photographs contained within this newsletter, please contact me.
Yamaha Motor Monthly Newsletter
4