岡部央 Akira Okabe INTERVIEW 1 地域色豊かで、女性にうれしいお酒を開発するくらびとお酒をつくる蔵人だからできる地酒の魅力をアピールしたいバイオ工学に興味があって工業高校に進学し、実践的な技術を磨きたくて卒業後は就職しました。田中酒造は高卒採用も積極的で、若くても責任ある仕事を任せてくれます。酒蔵の仕事は男性が多いイメージだと思いますが、ここでは女性も酒造りを担当。体力は男性に適いませんが、商品開発や販売では女性の感性をいかすことができるので楽しく働いています。各方面で評価していただいた「小樽美人シリーズ」は、ひとつのリキュールをつくるのに、試行錯誤して何百回もつくり直したのが、いい思い出でもあります。また、小樽美人がきっかけとなった国際交流基金による KAKEHASHI プロジェクトでは、アメリカのオースティン州にある酒蔵を見学。いい刺激になりました。好きなことを仕事にするのは理想ですが、なかなか難しいものですよね。わたし自身、入社当時は未成年でお酒の味もわからず、酒造りが好きだったとは言えません。でも、今は自分の仕事を好きになることも大切だと思います。それによって思いもしない経験や充実感を得られます。とても奥深い酒造りを一生の仕事にしたいです。 PROFILE 4 1992 年、札幌生まれ。高校卒業して酒造会社に勤務。20 歳になってお酒が飲めるようになったとき、初めて飲んだのは田中酒造の日本酒だったとか。一度やる気スイッチが入ると、ストイックにトコトン探求してしまう性格とか。ホームページ　http://www.tanakashuzo.com 現在の仕事（活動）とやりがい田中酒造株式会社で製造部研究開発室の主任を務めています。長寿健康志向社会を先取りして、健康に良い酒製品や新食品の開発、外国人観光客向けの製品、海外輸出用製品の開発をしています。やりがいは製造・製品加工も含め業務すべてです。また、お客さまへの製造場案内や試飲時などでお酒に興味を持っていただいたときです。女性が活躍する上で、不足していること働きやすい、過ごしやすい職場環境（分煙、更衣室を設ける、力仕事の軽減策、綺麗または機能が充実しているなど）をつくることが大切だと思います。また、働く女性の年齢によって要望は違うと思いますが、「すべての年齢の女性が退職までこの会社で働きたい」と思える会社が理想ではないでしょうか。各年齢のライフスタイルに適した取り組みが必要だと思います。 ❶ ❸ ❷ ❹ ❶リキュール「小樽美人」５種あり。「アロニア酒」は、余市町産アロニアを使用し、ヒアルロン酸、コラーゲン、ビタミンCを配合しているので美容にもよい ❷社内レクリエーションでは和気あいあいとした雰囲気 ❸KAKEHASHIプロジェクトで見学したアメリカ・オースティン州の酒蔵　❹大好きな鷲（東京の猛禽類カフェにて） 18 歳 19 歳 21 歳 21 歳 22 歳 22 歳 KAKEHASHI プロジェクトに参加してアメリカヘ視察研究開発室に転属小樽美人プロジェクトに携わる酒造技能士２級を取得製造部に転属工業高校卒業田中酒造株式会社入社（販売部　亀甲蔵に配属）ライフ年表キャリアでの忘れられないエピソード仕事と家庭の両立で工夫していることプライベート（休日など）の過ごし方働くようになって５年。多くの経験をさせてもらいました。国際交流基金によるKAKEHASHIプロジェクトに参加してアメリカ・日本とたくさんの仲間に出会えたこと、広島県にある酒類総合研究所のワイン講習でたくさんの仲間に出会えたこと、小樽美人シリーズでいろいろな賞をいただいたこと、どれも忘れられないことです。 ①仕事の効果・効率を考えスケジュールをたてるけれども臨機応変さも保つ。 ②無理をしない。（ひとりで抱えこまない、困ったときは周りの人の手も借りる） ③休みの日はとことん楽しむ。 ④やりたかったこと、新しいことに挑戦できる機会に恵まれたなら即実行あるのみ！映画鑑賞、音楽鑑賞、読書、ウォーキング（散歩）。あと、今年からロードバイク（自転車）を始めます。もう自転車の準備は整っています。天気がよい休日はロングライドを楽しみたいです！女性が活躍することについての意義将来の展望・目標後輩女性へのメッセージ男性が多い職場においては女性目線の細かな気配りが重要であるし、社内に活気を生むきっかけになると思います。また、女性が活躍する職場をめざして環境や制度の改善や向上を常に実行することで、日々変化している社会に対応していけるのではないでしょうか。 ①製造、開発に関わらずいろいろなことにチャレンジしたいです。 ②日本酒以外にもワインやビールなどの酒類について学びたい。 ③語学（主に英語）を学び、海外に行き見聞を広めたい。仕事をしていて「つらい」「、あきめようかな」と思っても、すぐに投げ出さず、頑張ってみてください。やり遂げた後に「やって良かった」と思うはず。そして、自分の力になります。その人（あなた）にしかできないような長所をどんどん発揮して、これからの社会で活躍してほしいです。もちろん、わたしも頑張ります！ 5