三重の中山間地にある水稲で水田全体が不稔となった現象は クモヘリ

平成 26 年度
三重農研成果情報
<普及成果>
三重の中山間地にある水稲で水田全体が不稔となった現象は
クモヘリカメムシの加害が原因でした
利用対象:水稲生産者等
背景・目的


県内の中山間地の水田で不稔籾の発生が多かった。特に不稔の発生が多い水田では収穫が
皆無になる事例も認められました。当該水田は周囲より出穂期が大幅に遅く、農薬を使用
していません。
これらのほ場ではクモヘリカメムシが多発していたことから、不稔の原因がクモヘリカメ
ムシかどうか明らかにしました。
2013 年に全体が不稔となった水田
クモヘリカメムシが多発!
クモヘリカメムシによる
吸汁跡を確認!
(写真は赤く染色した口針鞘)
調査すると…
水稲不稔の原因が、クモヘリカメムシによるものか再現試験を実施
35
30
25
20
15
10
5
0
放虫頭数
放虫時期
登熟初期に
加害される
と不稔率が
高い
現地試験
防虫ネットで
加害を阻止す
ると不稔率が
低減
35
クモヘリカメムシが多
い方が不稔率が高い
30
不稔籾率(%)
不稔籾率(%)
ポット試験
25
20
15
10
5
4頭
12頭
出穂期
4頭
12頭
乳熟期
4頭
12頭
糊熟期
0
―
無被覆
被覆
無放虫
結果
水田全体の不稔の原因は、クモヘリカメムシによる登熟初期の籾への加害です
※ただし、今回全体が不稔になった水田は周囲より出穂期が遅く、農薬を使用していません
お問い合わせ先
農産物安全安心研究課 大仲 桂太、西野 実 電話 0598-42-6360
中央農業改良普及センター
西方 陽介
電話 0598-42-6715
参考になる資料
三重農研HP:http://www.mate.pref.mie.lg.jp/marc/KenSeika/index.htm