2015.8.6 皆様こんにちは。 8 月に入り気温の高い毎日が続いてい ます。 水分や休息をとり、体調の変化にご注意ください。 さて今回は、『 心疾患と SAS 』についてお話します。 http://www.well-sleep.jp/lifesd/des2.html より 睡眠時無呼吸症候群が心血管疾患に影響を及ぼす理由は、繰り返す低酸素状態、 交感神経の活性化による悪影響、肥満に伴う冠危険因子( 高血圧・高脂血症・ 糖尿病など )の増加などが考えられています。 狭心症や心筋梗塞のことを冠動脈疾患といいますが、冠動脈疾患になりやすい因子のことを冠危険因子 といいます。睡眠時無呼吸症候群の方は、肥満であることも多く、糖尿病、高血圧、高脂血症など冠危 険因子を多く持っています。そのため睡眠時無呼吸症候群があると冠動脈疾患になりやすいと報告され ています。睡眠時無呼吸症候群を治療することにより冠危険因子を減らすこともできますので冠動脈疾 患の発症予防につながると考えられます。 睡眠時無呼吸症候群は心不全の原因になることも ありますが、心不全の約 6~7 割に合併し、さらに その予後を悪くします。心不全に合併する睡眠時無 呼吸は、閉塞性よりも中枢性のものが多く(睡眠時 無呼吸症候群の分類を参照) 、心不全の状態と無呼 ドライバーの皆様 ご存知ですか!? 吸の重症度とが関連するといわれています。 不整脈との関連は意外と深く、睡眠時無呼吸症候群 の治療が不整脈自体の治療につながることも多く 経験します。心房細動という不整脈は脳梗塞の原因 として非常に重要ですが、この不整脈は睡眠時無呼 吸症候群に高率に合併するだけではなく、治療に対 する抵抗性、再発に大きく関わってきます。頻脈性、 徐脈性不整脈ともに原因となり、その治療に多大に 影響を与えますので、睡眠時無呼吸症候群の有無が 非常に大切になります。 昨年 5 月から施行されている自動車運転死傷行 為処罰法でも、運転に支障を及ぼすおそれのあ る一定の病気(政令で規定)による事故も処罰 対象としています。 もちろん、一定の病気の中には「重度の眠気の 症状がある睡眠障害」があります。 運送業や職業ドライバーは SAS 検査→治療を行 い、安全走行を遂行することが、常識の時代と なっています。 来月の CPAP 外来は第 2 木曜日の 9 月 10 日(Dr藤原)、第 4 木曜日の 9 月 24 日(Dr藤原)に行います。 お間違えのないように受診してください。 ☆ 過去の CPAP 外来通信が呉共済病院ホームページでご覧になれます ☆ http://www.kure-kyosai.jp/ へどうぞ。 発行/ 臨床研究科
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