2015.11.12 皆様こんにちは。山が紅葉しカラフルにみえはじめた 11 月、 気温差による体調管理にお気を付け下さい。さて今回は、 『 睡眠と入浴の関係 』についてお話します。 (http://seseragi-mentalclinic.com/sleepbath/より) 人の体温は、一日の中で変動しています。体温は、日中に活動している時は高くなり、夜間の休息してい る時には低くなります。具体的には、起床してから徐々に体温は上がり始め、午後 4 時ごろをピークに下 がり始めます。 体温が下がるのは、末梢の血管が拡張するためです。手足の末梢血管が拡張すると、そこから熱が逃げて いくため、体温は徐々に低くなっていきます。そして、体温がある程度下がると私たちは眠くなります。 また、体温の低下速度が早い場合、眠気が強くなると考えられています。 入浴すると、温かいお湯の中に身体を入れるため、身体は温まっていきます。身体が温まれば末梢の血管 は拡張します。すると、お風呂から上がった後には身体から熱がどんどん逃げていくことになり、体温の 低下速度が速まります。 数分の入浴では、身体の表面は温まったとし ても深部体温の上昇は得られません。これで は身体が温まったことになりませんので、睡 眠への効果はあまり期待できません。できれ ば 15 分程度は入浴していた方が、身体全体 が温まり、睡眠に良い効果を与えます。 ある程度の温度で身体を温めると、寝付く際に徐波(デル タ波)が発生しやすくなります。徐波は深い眠りの時に発 入浴して、ある程度の体温低下が得られた 生している脳波形のことであり、身体を温めると深い眠り ところで眠るようにしましょう。具体的に を得やすいということです。 は最低でも入浴から1時間後、出来れば 2 時間は開けた方がよいでしょう。 ただし徐波睡眠は、ある程度熱い温度でないと増加しません。 具体的には 40℃以上が徐波睡眠を増加させる湯温だと言わ 一日の中で夜は、いろいろやらないといけ れており、36~38℃程度の低温だと、徐波睡眠の増加は得ら ないこともあり、時間もあっという間に過 れません。 ぎてしまいます。こんな時のいい方法は、 寝る前の足湯がおすすめです。43℃くらい 熱過ぎると交感神経が興奮してしまい、脳が覚醒してしまい のお湯に、寝る前の 5~10 分ほど足を温める ます。入浴後もしばらくは交感神経の興奮が続くため、脳が ことで体全体が温まり、また、温まった足から 冴えてかえって眠れなくなってしまうのです。 体温を下げようと熱を放射します。 来月の CPAP 外来は第 2 木曜日の 12 月 10 日(Dr藤原)、第 4 木曜日の 12 月 24 日(Dr藤原)に行います。 お間違えのないように受診してください。 ☆ 過去の CPAP 外来通信が呉共済病院ホームページでご覧になれます ☆ http://www.kure-kyosai.jp/ へどうぞ。 発行/ 臨床研究科
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