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まんだむ てれおのキャリコン試験対策 http://www3.hp-ez.com/hp/sangyoucounseller/page1
論述問題の論点(産業カウンセラー協会主催キャリコン試験用その他技能検定等を含む)2014年版
これまで論文添削をしてきたが、結構皆さんに共通して言えそうな対策が出来たので、以下
にまとめました。
まあ、キャリコン試験だけではなく、世の中の論述試験問題全てに共通して言えることがほ
とんどなのだが・・・・。
まずは、
論文を書く際の基本事項
●しっかりと問題で聞かれたことに答えよう!
結構くどいくらいにこの話をしているが、理由を聞かれたら基本的に「~だから」という文
章の終わり方になるし、「問題点は何か。」と聞かれたら「~が問題点である。」という答
え方になる。何を聞かれているのかをよく読んで、何を答えるべきなのかを判断して書こう。
●事実を書くときは、客観的且つ論理的な書き方が必要
例えば、以下のグラフは総務省の労働力調査による「非正規の職員・従業員の割合の推移」
のグラフである。
これを見て、
「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は…」に続く一文を作成してみてください。
そしてその文章がこれから書こうとする論文の冒頭の文章になると想定します。だからあま
り長い文章であっても×ですね。
そしてあなたの文章をあとで採点する人は、この上のグラフを見ながらあなたの文章の採点
をするわけではありませんので注意してください。
さてさてどんな文章になったのでしょうか?
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以下の文章の中であなたはどれに一番近い文章でしたか?
大変良くできました。
「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、総務省の労働力調査によれば、年々増加傾向
にある。」
ちゃんと「総務省の労働力調査」という出典を書いている。どの程度この出典を詳しくする
かについては、XX省のXX調査、あるいはXX省の調査でも良い。それからグラフから割合
が増加していることは誰でもわかるけど、年々増加しているわけではなく、平成21年の結
果は割合が若干下がっている。でも全体としては徐々に増加している。こんな時は「増加傾
向にある。」という言葉を使うと良い。
まあ良いでしょう。
「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、年々増加傾向にある。」
上の文章との違いは、出典が書いていないこと。出典はなるべく書いた方が良いですね。他
の資料で増加傾向に無い可能性もあるので。
良くない状況です。
「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、年々増加している。」
今回のグラフの場合、平成21年の結果を除けば、増加していると言えるので、これもまあ
書き方としては悪くは無いのですが、採点者によってはこのような書き方は×になります。
また、今回のグラフよりも増減が激しいグラフの場合は確実に×になります。「~傾向にあ
る。」という言い方を虎の巻として使えるようにしておいた方が良いですね。
良くない状況です。
「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、XX年でXX%である。」
全体を捉えずに一部を捉えて表現するとこうなります。この一部を捉える書き方が、後で論
文の中で必要である場合は別ですが、とりあえず、グラフや表の最初の説明としては全体を
おおまかに捉えた説明や表現をしましょう。
すごくまずいです。
A「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、すごいことになっている。」
B「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、我が国がかかえる大きな問題である。」
C「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、我々キャリア・コンサルタントが向き合わ
なければならない大きな課題である。」
上記A~Cの書き方の欠点は、どれもつっこみが入るからである。「すごいことになってい
る」「えっ?何が?」と聞きたくなる。まあ、こんな答え方をする人は少ないが、B、Cの
ような文の書き方をする人は実は結構いる。その後の説明で、「なるほど、それが言いた
かったのね。」と読者が理解することもあるが、大抵B、Cのような書き方をする人は最後
までちゃんとその理由や説明を書いてくれない。
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まずBの答え方だが、
B「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、我が国がかかえる大きな問題である。」
「割合そのものが何で問題なの?」と聞きたくなってしまう。おそらく「割合が増加してき
ている」→「非正規の職員・従業員が多くなってきている」→「非正規の職員・従業員とし
て働いている人は本当は正規社員になりたいのになれない状況だ」ということが言いたいの
だが、その説明がスキップされているのである。あえてこれを論文として最適な文章に直す
のであれば、以下のようになる。
「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、総務省の労働力調査によれば、年々増加傾向
にある。そしてXXXのXXX調査によれば、非正規の職員・従業員として働いている人の
XX%は正規社員として働くことを望んでいる。さらにXXXのXXX調査によれば、非正規の
職員・従業員の生活の状況は非常に苦しいことがわかる。従って、非正規の職員・従業員の
割合が増加傾向にあることは、我が国がかかえる大きな問題である。」
とえらく長い文章になってしまうが、このくらい論理的に書かないと論文にならない。
Cの答え方も同じだ。
C「男女含めた非正規の職員・従業員の割合は、我々キャリア・コンサルタントが向き合わ
なければならない大きな課題である。」
これについても、「割合そのものが何でキャリア・コンサルタントが向き合うべき課題な
の?」と聞きたくなってしまう。
法律や統計資料の内容について触れている論述問題は多い。そんな問題に直面した時に、自
分の書いている内容についてちゃんと客観性があるか?また書いていることが論理的で、
ちゃんと相手に伝わる文章になっているか?を注意してみよう!!
●「連合弛緩」に注意!!
この「連合弛緩」はカウンセラーやキャリコンをやる人は覚えておいた方が良い。一言で言
うと「論理性の無い考え方」のことである。うつになる人や自殺願望のある人は結構この連
合弛緩に陥っていることがある。
例えばこんな考え方をしたことは無いだろうか?
「資格試験に落ちた」→「俺は能力の無い人間だ」
「あこがれの彼にフラれた」→「私はもう一生人に好かれることがないかもしれない」
この2つの文章が論理的でないことはすぐにわかるだろう。資格試験に落ちた程度でその人
の能力全体が否定されるわけでは無いし、一人の人間にフラれた程度でその人が一生人に好
かれることが無いというわけでは無い。
一体これが論文問題とどうつながるの?と言いたい人もいるだろう。だが、以下のような文
章を書いた覚えがある人は少なくないはずだ。
「もう、このままでは日本の将来はぼろぼろである。」
「このような経済状況が続けば、労働者は死に絶えていく。」
こういった極端な表現は、小説や芸人のコメントとかでは好評だけど、論文としては×だ。
ちゃんと書いていることが論理的であるかどうかをきちんと考えて書いていこう。
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キャリコン試験論文・論述対策
●法律や指針は要点だけを抑えれば良いが、それが出された目的だ
けはしっかりと覚えておこう。
法律や指針が何のために出されるのか?それは目的があるからだ。そしてその法律とか指針
が誰を対象にしているのかを良く見ておこう。
例えば、
「守秘義務違反の場合、キャリア・コンサルタントは医者と同じく秘密漏洩罪になる。」
は○か×か?
答えは×。秘密漏洩罪に該当するのは医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁
護人、公証人そして宗教関連の人である。秘密漏洩罪の対象からキャリコンは外れている。
そして一度過去に私が模擬試験で出題した内容だが、
「「労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するために事業
主が講ずる措置に関する指針」について、不適切なものの組み合わせはどれか。」
の中にあった選択肢で、
「キャリア・コンサルタントは労働者の職業能力開発の機会を勘案し、労働者に対する休暇
の付与に関しても考慮する。」
というのがあったが、これは×だ。何故ならこの指針は事業主を対象としているからであり、
キャリア・コンサルタントをする人を対象としているわけではないからである。
法律や指針を頭に入れるときは、その目的や対象を意識しよう!
●試験のツボとなりうる各データと傾向
例えば、こんな出題をされた場合、
「新規学卒者の早期離職に関して、キャリア・コンサルタントとしてどうするべきか?」
まず、今現在新規学卒者の早期離職がどんな状態であるかがわかっていないとなかなか書き
始められなかったりする。
そんな時、
「労働経済白書によれば、大学卒者の1年目の離職率は10%程度であるが、2年目の離職率
までを含めると20%程度となる。さらに3年目の離職率を含めると30%程度となる。」
というデータを知っていれば書き出しに困らないであろう。また採点者に与える印象として
「つかみはOK」ということになる。
こういった統計情報、データに詳しいことは実際にキャリア・コンサルタントとして仕事を
する上で重要だ。それゆえ、そのような知識の必要性は試験でもしっかり問われてくる。
例えば、営業職のあなたがキャリア・コンサルタントのところへ行き、今後の転職について
相談にのってもらう場合…
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コンサルタントA「あなたの職種の営業職は、募集が少ないなあ…」
コンサルタントB「あなたの職種の営業職は、なかなか見つかりづらいですよ。」
コンサルタントC「あなたの職種の営業職は、XXの調査ではXX%程度しかないです。」
コンサルタントD「あなたの職種の営業職は、女性にモテませんね。」
皆さん、それぞれ営業職での転職に否定的だが、どの人を選ぶかと言ったらやはり正確な情
報を伝えてくれるコンサルタントCさんですよね。コンサルタントAさん、Bさん、Dさんは
その人の感覚や経験からの発言ですが、コンサルタントCさんの発言は客観性がありますね。
(そもそもコンサルタントDさんの発言は論外ですが…)
このようにデータを持っておく、知っておくというのは試験においてもかなり重要です。そ
して皆さんも常識的な範囲であれば知らず知らずのうちにデータを持っているわけです。
例えば、「東海道新幹線にて新しい幕の内弁当発売!」という宣伝があったとして(例とし
て出しただけで、ウソだからね。)…その幕の内弁当がいくらで販売されているかちょっと
想像しづらくても、これまでの経験と勘で500円~2000円程度であろうということは予測
が付きますよね。
統計やデータに強くなる!そして数値に対する感覚を養う。これが論述試験突破の鍵になる
こともあるので、今後はデータを見るときはよ~く注意しよう!
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