非正規労働についた理由

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非正規労働についた理由
11 月8日に総務省から「労働力調査(詳細集計)
」
で正規の職員・従業員は 1,089 万人(同 30 万人増)
、
働力調査には毎月公表される基本集計と四半期ご
なっている。
の 2016 年7~9月期平均の結果が公表された。労
とに公表される詳細集計の区分がある。詳細集計
は調査内容や調査対象の範囲・世帯数が基本集計と
は若干異なっている。
詳細集計では正規、非正規といった雇用形態別雇
用者の統計とあわせて、非正規の職員・従業員につ
いた理由の統計についても公表されており、非正規
労働者の増減の背景についてみることができる。
2016 年7~9月期平均で、男性の正規の職員・従
業員は 2,270 万人(前年同期と同水準)
、非正規の職
員・従業員は 654 万人(対前年同期 21 万人増)、女性
非正規の職員・従業員は 1,372 万人(同 33 万人増)と
非正規の職員・従業員が現職の雇用形態についた
主な理由をみると、男性では「自分の都合のよい時
間に働きたいから」が 24.8 %注(148 万人)と最も高
く、次いで「正規の職員・従業員の仕事がないから」
23.2 %(138 万 人 )な ど と な っ て い る。 女 性 で は
「自分の都合のよい時間に働きたいから」が 28.9 %
(378 万人)と最も高く、次いで「家計の補助・学費等
を得たいから」24.5 %(320 万人)などとなっている。
非正規の職員・従業員が現職の雇用形態についた
主な理由の内訳の合計に占める割合の推移をみる
と、男性では「正規の職員・従業員の仕事
非正規の職員・従業員についた主な理由
(2016 年 7 ~ 9 月)
がないから」は低下傾向で推移しており、
自分の都合のよい時間に
働きたいから
正規の職員・従業員の
仕事がないから
家計の補助・学費等を
得たいから
専門的な技能等を
いかせるから
家事・育児・介護等と
両立しやすいから
通勤時間が短い
から
今回、統計のとれる 2013 年1~3月期
以降初めて「自分の都合のよい時間に働
きたいから」を下回った。女性では「自
分の都合のよい時間に働きたいから」や
その他
「家事・育児・介護等と両立しやすいか
ら」が上昇傾向で推移しており、
「正規の
男性
職員・従業員の仕事がないから」は低下
傾向で推移している。
女性
注 現職の雇用形態についた主な理由別内訳
の合計に占める割合。以下同じ。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
非正規の職員・従業員が
現職の雇用形態についた主な理由
(男性)
%
35
非正規の職員・従業員が
現職の雇用形態についた主な理由(女性)
35
30
自分の都合のよい時
間に働きたいから
20
15
5
0
注 主な項目を掲載。
自分の都合のよい時間
に働きたいから
25
20
10
(調査部 統計解析担当)
%
正規の職員・従業員の
仕事がないから
30
25
100%
家事・育児・介護等と
両立しやすいから
家計の補
助・学費等
を得たいか
ら
15
家計の補助・学費等を
得たいから
専門的な
技能等を
いかせる
から
10
5
正規の職員・従業員
の仕事がないから
0
注 主な項目を掲載。
Business Labor Trend 2017.1