IETCmonthly report

IETC monthly report
International Environmental Technology Centre
2015 年 8 月
世界のどこで水銀が発生しているのでしょうか?
「水銀に関する水俣条約」は製品や産業における水銀使用量の削減を目的としており、特定の製品
や製造プロセスにおける水銀使用を規制しています。この条約実施により、今後は廃棄物として取
り扱われる水銀の量が増加するとみられています。
UNEP のレポート「Mercury Acting Now!」によると、2050 年には世界全地域での「余剰水銀」
(金属水銀としての廃棄物)」の発生量が 28,000 トンから 46,000 トン程度に達すると推測されて
います。環境上適正な方法で「余剰水銀」に対応しなければ、そのすべてが環境中に排出され、
人々の健康や環境に悪影響を及ぼすことが懸念されます。
米国
中南米とカリブ諸国
ヨーロッパ
東ヨーロッパと中央アジア
アジア太平洋
7500
5500
46,000
(最大)
7500
2300
5500
28,000
(最小)
2000
8000
10000
10500
13000
2050 年の余剰水銀
出典: 「Mercury Acting Now!」 2013 年 UNEP
水銀のない世界をめざし、水銀そのものの使用は減少してきましたが、実は水銀を含んでいる製
品が我々の家庭や職場にあふれています。一般に、水銀を使用した方が製品コストを抑えられるの
で、水銀使用製品は低価格で流通しています。水銀に対する意識を高め、水銀フリー製品を使用す
るために、蛍光灯ではなく発光ダイオ―ド(LED)ランプを、また従来の体温計や気圧計ではなく
デジタル計測機器を、そして歯科用アマルガムではなく樹脂性充填剤を選ぶなどの方法があります。
製品への水銀使用量を最低限に抑えるために必要な行動をとり、水銀に関する水俣条約の規則に従
うことが重要です。
今後は水俣条約の実施により、廃棄物として取り扱われる水銀量の増加が予想されます。人々の
健康と環境を守るために、水銀廃棄物を環境上適正に管理する適切な対策を講じなくてはなりませ
ん。UNEP IETC は様々な水銀廃棄物管理プロジェクトに取り組み、開発途上国が水銀廃棄物を環境
上適正に管理できるよう支援を行っています。
IETC
monthly report
August 2015
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廃棄物管理に関する枠組み法
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出展:UNEP
IETC/西川
2015 年 8 月 25 日から 27 日にかけて、大阪の UNEP IETC において
「廃棄物に関する枠組み法策定ガイドライン」ワークショップが開
催されました。UNEP 環境法・条約局(DELC)副局長 長井正治氏は、
全体論的アプローチのガイドラインと IETC とのパートナーシップを
強調しました。参加したブータン、ガーナ、ジャマイカ、日本、モ
ーリシャス、ニュージーランド、ネパール、ウガンダ、ウルグアイ
政府の法律担当者は、それぞれの経験を共有するとともに、OECD の
廃棄物法のレビューも行いました。様々な演習や模擬討論も実施さ
出展:UNEP IETC/西川
れ、ワークショップで講師を務めたオークランド工科大学上級研究員
のジェフ・シードン氏は「従来的廃棄物規制の発展:ニュージーランドの場合」、 環境省の須賀義徳氏は
「環境と廃棄物に関する日本の枠組み法」、大阪市からは泉憲氏が「廃棄物管理政策をめぐる大阪市の経験」
について講義を行いました。
IETC フォローアップ活動:
廃棄物管理に関する枠組み法の第 2 回ワークショップは 2015 年 12 月 16 日か
ら 18 日にかけて大阪で開催される予定です。
インターンシッププログラム参加者紹介
UNEP IETC はこの夏、3 名のインターンを受け入れています。インターンの皆さんは、UNEP のミッション達成
に向けて 3 か月間、週に 5 日フルタイムで職員と連携して業務を行います。
イ ン ド ネ シ ア 出 身 の ア ユ ( Ayu ) さ ん
ス ペ イ ン 出 身 の マ ル タ ( Marta ) さ ん
は、京都で経済学を学ぶ修士学生です。
は、法学部の学生です。廃棄物に関する
小規模人力金採掘による水銀問題を担当
法律を担当します。「世界の発展とあら
します。「UNEP で働けることは人生を変
ゆる不平等に対応するために全力で貢献
えるほどの経験です」
することが目標です」
ス ペ イ ン 出 身 の ヴ ィ オ レ ッ タ
(Violeta)さんは、大学で経済学と数
学を学んでいます。ネパールの災害廃棄
物を担当します。「この経験が良い影響
を与えてくれることを願っています」
国際環境技術センター(IETC)は国連環境計画(UNEP) 技術
・産業・経済局 (DTIE)の一部門です。
連絡先:
〒538-0036 大阪府大阪市鶴見区緑地公園 2 番 110
[email protected]
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