蓬莱タイムス 平成25年9月 日号

蓬莱タイムス 平成25年9月○○日号
【学園祭直前!
各クラブ連日の徹夜作業】
毎年恒例の学園祭が、今年は9月14日(土)~10月14日(月・体育の日)までの一ヶ月間開催
される。各クラブとも一年間の活動成果の集大成とあって、最後の準備作業に余念がない。
今年、特に注目されているのは、何と言っても裸人倶楽部と古典からくり研がコラボした屋外展示「全
長16mの聖マッスル像」だろう。今や学園随一の勢力を誇る裸人倶楽部の教祖・聖マッスル氏をリア
ルに模った木造はさながら仁王像のよう。もちろんタダの木造ではなく「からくりの粋を結集した」
(古
典からくり研部員・談)可動する木造である。
学園祭の期間中に実際に稼働させ、裸人倶楽部の信徒たちと学園じゅうを練り歩く計画とのことであ
るが、「あんな木偶の棒をロボとは認めない(ロボット工学研)」「我が狂的科学研究会の科学力は宇宙
イチィ!」
「ボクがいちばんうまくガンダムを動かせるんだ」
「わっしょーい」などと、まだひと波乱あ
りそうな予感である。
【害虫駆除の救世主か?
ロボット工学研究会が害虫駆除ロボットを開発】
学園のある宇津帆島は元々が熱帯性気候に属するため、一年中を通して蚊・蠅・虻・ブヨ・ゴキブリ・
ムカデ・ヤスデ・ゲジゲジ・その他「まだ分類できていない新種の虫も多数」(生物学研)発生し、生
徒たちを悩ませている。
そこに目を付けたロボット工学研が、全長15cmほどの害虫駆除小型ロボットを開発中であると発
表した。従来の薬剤等で駆除する方法ではなく、ロボットによる物理的な攻撃で虫を駆除するという画
期的なもの。さらには開発にあたってアニメ研究会と手を組み、ロボットの外観をかわいらしいものに
したのが最大の特徴であり、
「虫の駆除なんかどうでもいい。萌えー」
(某生徒)という声も多数聞かれ、
ロボット工学研の学札相場は連日のストップ高を記録している。なお、本製品の一部は学園祭最中にロ
ボット工学研のテントで先行発売されるとかで、既に一部の生徒がテント前に行列を作り始めている。
【虫の駆除に反対。エコテロリストが犯行予告か】
ロボット工学研の害虫駆除小型ロボットに関する発表があった直後、当メディアを含む各種報道機関
等に対し、「ユーグレナ」を名乗る団体(代表ヘイミッシュ・マッカートニー?)から犯行予告ともと
れる文書が送られてきた。
文書によると、ユーグレナとはミドリムシの学名であり、虫を含む動物と植物は共存できるものであ
り、虫を駆除することは虫の権利を脅かし人類の傲慢さを象徴する行為であると主張している。ロボッ
トの開発を続けるならば大いなる災厄が訪れるだろうと予告して文書は終わっているが、当のロボット
工学研は黙殺を決め込んでいるようである。
なお、代表のヘイミッシュ・マッカートニーは「一時期、緑茶党・始原の友に所属していた記録があ
る」(関係者・談)とのことであるが、緑茶党及び始原の友はともに「既に当団体から除名処分にして
いる。現在は何の関係もない」とのコメントを発表している。