現代民法総論

科目名
現代民法総論
Introduction to Civil Law
Title
科目区分 7群 経営と法
担当教員
教授
担当教員との連絡方法
谷口 聡(タニグチ サトシ)
E-Mail
配当年次
1~4
単位区分
選択
単位数
開講時期
前期
目的
取引や契約に関係する法律の基礎法である民法について講義する。本講義では、民法典における第1編「民法総
則」について学習する。取引に関する法律の基礎となる法律分野たる民法の中でも、さらに、その原理・原則を
規定する「民法総則」について習得してもらいたい。
達成目標
民法総則の基礎的な知識を身に着けることを目標とする。また、民法は私法の基礎的な法律であることから、そ
の講義・学習を通じて、法律全般にわたる法的思考能力の習得と、自主学習能力の向上を図ることをも同時に目
指したい。
スケジュール
第 1回 ガイダンス(現代市民法学の諸相)
第 2回 民法典の位置づけ、民法典の構造、民法の基本原理
第 3回 信義誠実の原則、権利濫用の禁止、権利能力と意思能力
第 4回 行為能力、制限行為能力者制度
第 5回 不在者の財産管理、失踪宣告、法人
第 6回 物(権利の客体)
第 7回 法律行為(総説、強行法規、公序良俗)
第 8回 意思表示(心裡留保、虚偽表示、錯誤、詐欺、強迫)
第 9回 代理(総説)
第10回 代理(無権代理)
第11回 代理(表見代理)
第12回 取消と無効、期限と条件、期間
第13回 時効(総説)
第14回 時効(取得時効と消滅時効)
第15回 期末定期試験
教科書・参考文献
教科書
参考書
①『ポケット六法』(有斐閣 最新版)
②『新現代社会と法シリーズⅠ 民法総則』(嵯峨野書院)
講義において適宜、推薦する。
授業外での学習
講義を受講するにあたっては、予習、復習ともに大切であるが、本講義については復習を重視してもらいたい。
講義で配布するレジュメ、講義内容を整理して、ノートを作成したり、データとして作成して保存してもらいた
い。
評価方法
定期試験80%、受講状況を中心とする平常点20%
履修上の注意
民法総則は、取引法の基礎的な法律である民法における、さらに基礎部分であるので、法律科目履修予定者は早
期の履修をお勧めしたい。
経営7-1
科目名
物権法
Law of Realty
Title
科目区分 7群 経営と法
担当教員
担当教員との連絡方法
非常勤講師 萩原 基裕(ハギワラ モトヒロ)
E-Mail
配当年次
1~4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
後期
目的
本講義では民法典第2編物権全般を対象として講義を進めていきます。民法典に規定のある各種物権のほか、民
法典に規定のないいわゆる非典型担保物権や、その他物権法に関わる特別法なども扱います。われわれが「物」
に対して有することのできる権利が物権ですが、その物権について法律上どのようなルールが存在するのか、社
会において物権がどのような役割を果たしているのかを学んでいきます。
達成目標
物権法の基本構造・論点を理解し、それを踏まえたうえで物権法における現代的な問題を指摘することができ、
解決方向性を見いだせる。
スケジュール
第 1回 イントロダクション、物権法の基本構造
第 2回 物権法の基本原則(物権法定主義、一般的効力)
第 3回 物権変動論
第 4回 不動産物権変動論①
第 5回 不動産物権変動論②
第 6回 動産物権変動論
第 7回 占有権
第 8回 所有権
第 9回 用益物権概説、地上権、永小作権
第10回 地役権、入会権
第11回 担保物権概説
第12回 法定担保物権(留置権、先取特権)
第13回 約定担保物権(質権、抵当権)
第14回 非典型担保物権①
第15回 非典型担保物権②
教科書・参考文献
教科書
淡路剛久ほか『民法Ⅱ物権〔第3版補訂〕』(有斐閣、2010)、¥1,900
参考書
講義中に適宜紹介します。
授業外での学習
講義計画に応じて事前学習を行うこと。また、講義後は学習内容の定着を図ること。
評価方法
期末テスト100%で評価します。
履修上の注意
①受講の際には必ず最新の六法を持参すること。
②現代民法総論など他の民法科目を履修していることが望ましいですが、必須ではありません。
経営7-2
科目名
債権法総論
Law of Obligations Ⅰ
Title
科目区分 7群 経営と法
担当教員
教授
担当教員との連絡方法
谷口 聡(タニグチ サトシ)
E-Mail
配当年次
3・4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
前期
目的
本講義は、民法の一分野に関するものである。債権法総論とは、民法典の第3編「債権」の第1章「総則」の領域
に属する法律の理論的および実践的な問題を扱うものである。社会一般的には、「債権」とは、金銭請求権のこ
とを指す名称である。この分野の論点を民法典の規定に沿う形で講義するので、その基礎的な知識を習得しても
らいたい。
達成目標
民法の債権法総則分野の基礎的な知識の習得を図り、法的思考力の向上を目指す。また、副次的に、論理的な思
考能力向上図れるように講義を構成したい。
スケジュール
第 1回 ガイダンス(民法典における「債権編」の位置づけ、「債権」の意義)
第 2回 債権の目的
第 3回 債権の効力(総説、自然債務、第三者による債権侵害)
第 4回 債権の効力(債務不履行総説)
第 5回 債権の効力(強制履行)
第 6回 債権の効力(債務不履行による損害賠償請求)
第 7回 責任財産の保全制度(債権者代位と債権者取消)
第 8回 多数当事者の債権関係(総説、分割債権・債務、不可分債権・債務)
第 9回 多数当事者の債権関係(連帯債務)
第10回 多数当事者の債権関係(保証債務、連帯保証)
第11回 債権譲渡
第12回 債権の消滅(弁済1)
第13回 債権の消滅(弁済2)
第14回 債権の消滅(相殺)
第15回 定期期末試験
教科書・参考文献
教科書
参考書
①『ポケット六法』(有斐閣)
②栁澤秀吉ら編『債権法総論 新現代社会と法シリーズⅢ』(嵯峨野書院)
講義において、適宜、推薦したい。
授業外での学習
予習も復習もともに大切であるが、本講義では、復習に重点を置いてもらいたい。講義で配布したレジュメ、講
義の説明、テキストの説明などを合わせて、ノートの作成やデータの作成をして保存してもらいたい。
評価方法
定期試験80%、受講状況を中心とする平常点20%
履修上の注意
民法は、取引に関する法律の基礎的な法律であるが、債権法の学習には「民法総則」の知識が必要であるので、
右科目履修後、あるいは同時の履修をお勧めしたい。
経営7-3
科目名
債権法各論
Law of Obligations Ⅱ
Title
科目区分 7群 経営と法
担当教員
教授
担当教員との連絡方法
谷口 聡(タニグチ サトシ)
E-Mail
配当年次
3・4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
後期
目的
本講義では民法の一分野である債権法に関して講義する。債権法各論とは、民法典債3編「債権」の第2章から第
5章の規定に関する理論的および実践的な項目のことを指す名称である。債権とは、社会一般的には、金銭請求
権のことを意味するが、その債権の主たる発生原因である契約と不法行為に関して講義をする。
達成目標
民法の債権法各論分野における基礎的な知識の習得を目標とする。取引の基本的法律である民法の一領域である
債権法各論を学習することにより、法的思考力の習得と一般的な論理的思考力の向上をも図れるように講義した
い。
スケジュール
第 1回 ガイダンス(民法典における債権法各論の位置づけ)
第 2回 契約の成立(一般原則)
第 3回 契約の成立(契約成立の擬制)
第 4回 契約の効力(同時履行の抗弁権、危険負担、第三者のためにする契約)
第 5回 契約の解除
第 6回 売買契約
第 7回 賃貸借契約
第 8回 消費貸借契約、使用貸借契約
第 9回 事務処理契約(雇用契約、請負契約、委任契約、寄託契約)
第10回 非典型契約
第11回 事務管理、不当利得
第12回 不法行為(不法行為制度)
第13回 不法行為(一般的不法行為の成立要件)
第14回 不法行為(損害賠償額の算定)
第15回 定期期末試験
教科書・参考文献
教科書
参考書
①『ポケット六法』(有斐閣)
②栁澤秀吉『債権法各論 新現代社会と法シリーズⅣ』(嵯峨野書院)
講義において、適宜、推薦したい。
授業外での学習
予習と復習はともに大切であるが、本講義においては、復習に重点をおいてもらいたい。講義で配布したレジュ
メ、講義の説明、テキストの説明などを合わせて、ノートを作成、または、データを作成して保存してもらいた
い。
評価方法
定期期末試験80%、受講状況を中心とする平常点20%。
履修上の注意
民法は取引に関する基礎的な法律であるが、債権法各論の学習には「民法総則」の知識が必要である。本講義の
履修においては、右科目の履修後または同時に履修することをお勧めしたい。さらに、本講義は、「債権法総論
」との関連性も強い科目であるため、合わせて履修することが理想的である。
経営7-4
科目名
労働法
Labor Law
Title
科目区分 7群 経営と法
担当教員
担当教員との連絡方法
非常勤講師 佐々木 達也(ササキ タツヤ)
E-Mail
配当年次
3・4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
前期
目的
我々は、その生活基盤を形成するために、労働、とりわけ雇用労働において、他者に労務を提供し、報酬を得る
ことが通常である。労働法は、雇用の場において生じる様々な問題を規律する法分野である。労働法は、①個別
労働者と使用者との関係を規律する個別的労働法(雇用関係法)、②労働組合と使用者あるいは使用者団体との
関係を規律する集団的労働法(労使関係法)、③失業者等の雇用機会を保障することを目的とした労働市場法(
雇用保障法)から構成されている。
本講義においては、集団的労働法を中心に、基礎となる法的知識を習得し、それに基づき基本的な問題について
検討することを目的とする。
達成目標
個別的労働法の全体的把握および正確かつ最新の知識を習得することで、個別的労働法を取り巻く問題状況を理
解し、その問題について法的に考える力を身につけることを達成目標とする。
スケジュール
第 1回 現代社会と労働法
第 2回 労働法の歴史と労働法の現行体系
第 3回 労働法における労働者・使用者と労働契約の権利義務
第 4回 雇用における平等、差別禁止
第 5回 労働契約の成立
第 6回 労働条件決定システムと労働条件の変更:就業規則法理
第 7回 賃金:賃金支払いの原則と最低賃金
第 8回 労働時間規制の原則
第 9回 労働時間規制の例外と弾力化制度、適用除外
第10回 休憩・休日・休暇
第11回 人事異動:配置転換、出向、転籍
第12回 労働契約の終了
第13回 企業秩序と懲戒処分
第14回 非典型雇用
第15回 労働災害補償制度
教科書・参考文献
教科書
浜村彰・唐津博・青野覚・奥田香子『ベーシック労働法』(有斐閣)
参考書
毛塚・米津・脇田編『アクチュアル労働法』(法律文化社) 土田・山川編『労働法の争点』(有斐閣)、村中・荒木編『労働判例百選』(有斐閣)
授業外での学習
受講前に、次回の授業に関連する箇所について、指定した教科書や参考書に目を通しておくことが望まれる。
また、労働問題や労働裁判、労働政策に関する新聞・ニュース等の報道に、普段から注目してほしい。
評価方法
原則として、定期試験によって評価する。ただし、学生からの要望によっては、レポート等の提出することを求
め、それを評価に加えることがある。
履修上の注意
受講の際には、例えば、労働関係労働法規集(独立行政法人労働政策研究・研修機構)や労働六法(旬報社)な
どの労働法規(施行規則・指針等を含む)が掲載されている法規集を持参すること。
「労使関係法」も併せて履修することが望ましい。
経営7-5
科目名
労使関係法
Labor Relations Law
Title
科目区分 7群 経営と法
担当教員
担当教員との連絡方法
非常勤講師 佐々木 達也(ササキ タツヤ)
E-Mail
配当年次
3・4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
後期
目的
我々は、その生活基盤を形成するために、労働、とりわけ雇用労働において、他者に労務を提供し、報酬を得る
ことが通常である。労働法は、雇用の場において生じる様々な問題を規律する法分野である。労働法は、①個別
労働者と使用者との関係を規律する個別的労働法(雇用関係法)、②労働組合と使用者あるいは使用者団体との
関係を規律する集団的労働法(労使関係法)、③失業者等の雇用機会を保障することを目的とした労働市場法(
雇用保障法)から構成されている。
本講義においては、集団的労働法を中心に、基礎となる法的知識を習得し、それに基づき基本的な問題について
検討することを目的とする。
達成目標
集団的労働法の全体的把握および正確かつ最新の知識を習得することで、集団的労働法を取り巻く問題状況を理
解し、その問題について法的に考える力を身につけることを達成目標とする。
スケジュール
第 1回 集団的労働法の生成と現在
第 2回 憲法における労働基本権保障
第 3回 公務員における労働基本権の制限
第 4回 労働組合法における労働者・使用者
第 5回 労働組合の意義と組織
第 6回 労働組合の内部統制
第 7回 組合活動とその保障
第 8回 団体交渉制度
第 9回 労働協約の意義と法的性質
第10回 労働協約の成立と終了
第11回 労働協約の効力と拘束力
第12回 労働協約の展開と組合員の労働条件
第13回 争議行為の意義と正当性判断
第14回 争議行為と第三者、使用者の労働争議
第15回 不当労働行為制度の意義、不当労働行為の類型と救済
教科書・参考文献
教科書
名古道功・吉田美喜夫・根本到編『労働法Ⅰ』(法律文化社)
参考書
毛塚勝利・米津孝司・脇田滋編『アクチュアル労働法』(法律文化社)
土田・山川編『労働法の争点』(有斐閣)、村中・荒木編『労働判例百選』(有斐閣)
授業外での学習
受講前に、次回の授業に関連する箇所について、指定した教科書や参考書に目を通しておくことが望まれる。
また、労働問題や労働裁判、労働政策に関する新聞・ニュース等の報道に、普段から注目してほしい。
評価方法
原則として、定期試験によって評価する。ただし、学生からの要望によっては、レポート等の提出することを求
め、それを評価に加えることがある。
履修上の注意
受講の際には、例えば、労働関係労働法規集(独立行政法人労働政策研究・研修機構)や労働六法(旬報社)な
どの労働法規(施行規則・指針等を含む)が掲載されている法規集を持参すること。
「労働法」も併せて履修することが望ましい。
経営7-6
科目名
会社法Ⅰ
Corporation LawⅠ
Title
科目区分 7群 経営と法
准教授
担当教員
担当教員との連絡方法
尾形 祥(オガタ ショウ)
E-Mail
配当年次
1~4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
前期
目的
会社は私たちに様々な財やサービスあるいは働く場所を提供し、社会において必要不可欠な存在といえます。
会社は、その株主ないしは債権者や従業員といった様々な利害関係人(ステークホルダー)にその利益を適切に
分配することが要請されます。したがって、会社がその営利を極大化する行動を否定することはできません。し
かし、会社はその巨大な「規模」ゆえに、社会に及ぼす負の影響は計り知れません。その意味で、会社は社会に
おける害悪となる可能性もあります。そうした「必要悪」としての会社を法はどのように規制しているのでしょ
うか。他方、会社は社会においてどのような役割を果たすべきなのでしょうか。この授業は会社法が支配する「
商」の世界に目を向けながら、会社とは何か、さらには企業社会とは何かについて考えることを目的とします。
会社法Ⅰでは、主として会社の設立と株式について講義を行います。
達成目標
会社法や法律学の基本的な考察方法や法律知識について講義します。必要な会社法に関する知識の獲得は達成
目標の一つですが、会社をめぐる問題を法はどのように規制しているのか、そして、その限界について理解する
ことを目標にしたいと考えております。さらに、判例や裁判例も扱う予定です。知識の定着度を確認するための
事例問題や選択問題をレジュメで紹介し、その解き方を講義で解説します。
スケジュール
第 1回 会社法総論~会社とは何か、法人とは何か~
第 2回 会社法総論~株式譲渡自由の原則、公開会社と全株式譲渡制限会社~
第 3回 会社の設立~会社の実体形成と法人格の付与~
第 4回 会社の設立~定款~
第 5回 会社設立の手続~発起設立、募集設立、設立無効の訴え~
第 6回 株式とは何か~株主平等の原則~
第 7回 種類株式~資金調達と会社支配の多様化
第 8回 種類株式の具体的内容とその利用方法
第 9回 種類株式の問題点
第10回 自己株式~自己株式の弊害と金庫株の解禁~
第11回 自己株式の問題点
第12回 株式の償却、併合、分割、無償割当て、単元株制度
第13回 募集株式の発行~資金調達と会社支配~
第14回 新株予約権~敵対的企業と買収防衛策、ライブドア事件とブルドックソース事件を中心に~
第15回 総括授業~会社は誰のものか~
教科書・参考文献
教科書
神田秀樹『会社法』(最新版、弘文堂)および六法全書(最新版)を持参してください。
参考書
江頭憲治郎『株式会社法』(第5版、有斐閣、2014年)。会社法判例百選(第2版、有斐閣、2011年
)など。なお、講義中に適宜紹介します。
授業外での学習
講義中に配布するレジュメや教科書で予め講義の予習をしてきてください。また、知識の定着度を確認するた
めの事例問題や選択問題をレジュメに記載しますので、講義前に予習してきて下さい。これらの問題の解き方を
講義中に解説しますので、講義後に問題を解きなおして知識の定着を図り、理解度を高めてください。
評価方法
学期末試験(100%)の成績で評価します(持込不可)。テストでは基礎的な知識や考え方を幅広く問いますの
で、毎回の講義内容をしっかり理解する必要があります。
履修上の注意
ポータルサイト上にレジュメをアップロードしますので、事前に読んで講義に臨んでください。パワーポイン
トのスライドを印刷したもの(穴埋め形式ですので、講義中に空欄を補充してもらいます)やその他の資料は講
義中にのみ配布しますが、一定期間経過後は配布しませんので、必ず毎回の講義で配布物を確認してください。
経営7-7
科目名
会社法Ⅱ
Corporation LawⅡ
Title
科目区分 7群 経営と法
准教授
担当教員
担当教員との連絡方法
尾形 祥(オガタ ショウ)
E-Mail
配当年次
1~4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
後期
目的
会社は私たちに様々な財やサービスあるいは働く場所を提供し、社会において必要不可欠な存在といえます。
会社は、その株主ないしは債権者や従業員といった様々な利害関係人(ステークホルダー)にその利益を適切に
分配することが要請されます。したがって、会社がその営利を極大化する行動を否定することはできません。し
かし、会社はその巨大な「規模」ゆえに、社会に及ぼす負の影響は計り知れません。その意味で、会社は社会に
おける害悪となる可能性もあります。そうした「必要悪」としての会社を法はどのように規制しているのでしょ
うか。他方、会社は社会においてどのような役割を果たすべきなのでしょうか。この授業は会社法が支配する「
商」の世界に目を向けながら、会社とは何か、さらには企業社会とは何かについて考えることを目的とします。
会社法Ⅱでは、主として会社の機関と組織再編について講義を行います。
達成目標
会社法や法律学の基本的な考察方法や法律知識について講義します。必要な会社法に関する知識の獲得は達成
目標の一つですが、会社をめぐる問題を法はどのように規制しているのか、そして、その限界について理解する
ことを目標にしたいと考えております。さらに、判例や裁判例も扱う予定です。知識の定着度を確認するための
事例問題や選択問題をレジュメで紹介し、その解き方を講義で解説します。
スケジュール
第 1回 株式会社の機関~株主総会、取締役会、監査役(会)、委員会~
第 2回 株式会社の機関設計
第 3回 株主総会とは何か
第 4回 株主総会の招集手続
第 5回 株主総会の決議
第 6回 株主総会決議の取消しの訴え、無効、不存在確認の訴え
第 7回 株式会社の業務執行~取締役、取締役会、代表取締役~
第 8回 取締役の義務と内部統制システム~大和銀行事件、ダスキン事件~
第 9回 競業取引
第10回 自己取引、利益相反取引、取締役の責任
第11回 監査役(会)
第12回 会計参与、会計監査人、指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社
第13回 合併、会社分割
第14回 株式交換・株式移転、事業譲渡
第15回 総括講義~我が国におけるコーポレート・ガバナンスの問題点
教科書・参考文献
教科書
神田秀樹『会社法』(最新版、弘文堂)および六法全書(最新版)を持参してください。
参考書
江頭憲治郎 株式会社法(第5版、有斐閣、2014年)。会社法判例百選(第2版、有斐閣、2011年)
など。なお、講義中に適宜紹介します。
授業外での学習
講義中に配布するレジュメや教科書で予め講義の予習をしてきてください。また、知識の定着度を確認するた
めの事例問題や選択問題をレジュメに記載しますので、講義前に予習してきて下さい。これらの問題の解き方を
講義中に解説しますので、講義後に問題を解きなおして知識の定着を図り、理解度を高めてください。
評価方法
学期末試験(100%)成績で評価します(持込不可)。テストでは基礎的な知識や考え方を幅広く問いますの
で、毎回の講義をしっかり理解する必要があります。
履修上の注意
ポータルサイト上にレジュメをアップロードしますので、事前に読んで講義に臨んでください。パワーポイン
トのスライドを印刷したもの(穴埋め形式ですので、講義中に空欄を補充してもらいます)やその他の資料は講
義中にのみ配布しますが、一定期間経過後は配布しませんので、必ず毎回の講義で配布物を確認してください。
経営7-8
科目名
有価証券法
Negotiable Instruments Law
Title
科目区分 7群 経営と法
准教授
担当教員
担当教員との連絡方法
尾形 祥(オガタ ショウ)
E-Mail
配当年次
1~4
単位区分
選択
単位数
2
開講時期
前期
目的
手形や小切手は、企業の信用または決済の手段として実務において数多く用いられてきました。近時、これら
の利用が減少してはいるものの、依然として主として中小企業の実務において重要な経済的意義を有しておりま
す。本講義では、手形の経済的意義や実務上の取扱いに触れながら、手形法・小切手法の定める個別の事項と有
価証券法理の理解を目的とします。また、銀行取引や電子決済などについても必要に応じて説明をすることを予
定しており、金融機関などへの就職を考えられている方が金融実務への理解を深めることができるようにしたい
と考えております。さらに、実際の判例や裁判例を取り上げ、手形・小切手をめぐる紛争が実際にどのように処
理されているのかについての理解を深めることも目的にします。
達成目標
有価証券法、特に手形法・小切手法に関する法律知識の獲得は達成目標の一つですが、手形や小切手などの有
価証券は実務上のどのように用いられているのか、また、その経済的意義は何かについて検討します。さらに、
判例や裁判例も扱う予定です。知識の定着度を確認するための事例問題や選択問題をレジュメで紹介し、その解
き方を講義で解説します。
スケジュール
第 1回 有価証券の意義
第 2回 手形・小切手の経済的意義
第 3回 手形行為①~手形行為の成立要件、手形行為独立の原則~
第 4回 手形行為②~手形理論~
第 5回 手形行為③~手形の振出し、白地手形~
第 6回 手形行為④~手形の交付~
第 7回 他人による手形行為①~手形行為の代理~
第 8回 他人による手形行為②~偽造と変造~
第 9回 手形上の権利の移転と裏書譲渡
第10回 手形抗弁①~物的抗弁~
第11回 手形抗弁②~人的抗弁~
第12回 引受、手形保証、支払
第13回 手形上の権利の消滅~時効、利得償還請求権
第14回 小切手法
第15回 総括授業
教科書・参考文献
教科書
参考書
弥永真生『リーガルマインド手形法・小切手法』(有斐閣、最新版)、六法全書(最新版)をご用
意ください。
宮島司『やさしい手形法・小切手法』(法学書院、第2版)、落合誠一・神田秀樹編「手形小切手
判例百選[第7版]」別冊ジュリスト222号(2014年)など。
授業外での学習
講義中に配布するレジュメや教科書で予め講義の予習をしてきてください。また、知識の定着度を確認するた
めの事例問題や選択問題をレジュメに記載しますので、講義前に予習してきて下さい。これらの問題の解き方を
講義中に解説しますので、講義後に問題を解きなおして知識の定着を図り、理解度を高めてください。
評価方法
学期末試験(100%)の成績で評価します(持込不可)。テストでは、基礎的な知識や考え方を幅広く問いま
すので、毎回の講義をしっかり理解する必要があります。
履修上の注意
ポータルサイト上にレジュメをアップロードしますので、事前に読んで講義に臨んでください。パワーポイン
トのスライドを印刷したもの(穴埋め形式ですので、講義中に空欄を補充してもらいます)やその他の資料は講
義中にのみ配布しますが、一定期間経過後は配布しませんので、必ず毎回の講義で配布物を確認してください。
経営7-9