篠山市立今田中学校 じんけん通信 4号 平成 27年 5 月 28 日 毎週木曜日は「人権の日」です。自分の言動を振り返ったり、さまざまな人権問題について 考えたりすることで、自分を磨いていく日にしましょう。 篠山市みんなの手話言語条例 (前文) 篠山市で暮らしているろう者は、市民として生活を営んできました。しかし、聞こえないため、周りとの音声言 語によるコミュニケーションや交流が難しく、また、十分な情報が得られないため、地域では暮らしにくく孤立し がちでした。聞こえる人も、ろう者のことを学び、理解する機会が少なく、ろう者に話しかけることをためらい、 お互いが十分にわかり合うことができませんでした。 手話は、手指や体、表情等で視覚的に表現する言語で、ろう者の中で生まれ大切に育み受け継がれてきました。 それは、日本語とは異なる独自の体系をもっています。そして、ろう者やろう者と係わる人たちは、手話が言語と して広がり、市民が日常的に直接コミュニケーションするとともに、手話通訳などの情報保障によって、誰もが取 り残されることのない社会になることを願ってきました。 私たちは、障害者の権利に関する条約や障害者基本法において、手話が言語として位置づけられたことで、手話 を必要とするすべての人が、いつでも自由に手話を使える地域社会となるよう取り組まなければなりません。 ここに、市民が、手話が言語であることを理解し手話の広がりを実感することで、すべての人が社会参加すると ともに、こころ豊かな住みよい篠山市となることをめざしてこの条例を制定します。 篠山市では、2014 年 12 月 19 日、第 98 回篠山市市議会 12 月定例会において、耳の不自由な人が暮らしやすい地域社会の実 現を目指す「篠山市みんなの手話言語条例案」が可決されました。手話言語条例は「手話は言語である」と明記し、手話を 使いやすい環境にするための施策の推進などを市の責務とし、市民にも協力を求めています。 2014 年5月 28 日に、有識者や聴覚障害者、手話通訳者らでつくる条例検討委員会を発足させ、検討が重ねられてきました。 同様の条例は 2013 年 10 月8日、鳥取県が全国で初めて制定。2014 年 12 月 25 日神奈川県でも可決されました。 兵庫県内では、2014 年 11 月 27 日に近畿では初めて、加東市で制定され、篠山市が2番目となります。このほか、明石、三 木市、神戸市などが 2015 年の提案を目指しています。神戸市で実現すれば、政令指定都市では初めてとなります。 【1 年生】 ・障害のある人などをかまえるので無く、同じ人として、コミュニケーションや交流などできることがあれば、積極的に 参加していきたいです。そのためにこの条例は、とても大切だなと思いました。これから篠山市が障害者もより住みやす い所になればいいなと思いました。 ・年齢など考えずに一人ひとりが篠山市の人として自由に手話が使える地域社会を一緒につくっていきたいと思います。 障害者のみなさんも普段困っている事はたくさんあると思います。耳の不自由な人もみんな同じ人間で、一人ひとり大切 な命があります。だから、私たちも手話をよく勉強して、耳の不自由な人とコミュニケーションができるように努力して いくべきだと思います。だから、手話を少しでも勉強し分かろうとし、篠山が心豊かな住みやすい市になっていくよう私 たちも協力していきたいと思います。 ・耳が聞こえない人など、体が不自由な方でも安全に安心して暮らせる篠山市になってほしいと思いました。ろう者の方 は、人とコミュニケーションが取りづらいので、ろう者の方でもコミュニケーションが取りやすい手話を言語のひとつと したら、きっと耳の不自由な方もとても住みやすい街だと思ってくれると思います。篠山市がどんな人でも幸せに暮らせ る街であってほしいなぁと思いました。これから篠山市以外でもまだ、制定されていないところはどんどんどんどんして いってほしいと思いました。 ・私も耳の不自由な人がいれば、暮らしやすい地域を作るために少しでも役に立てるように行動していきたいと思いまし た。例えば、耳の不自由な人が耳が聞こえないためできないことがあれば、手話はできないけれど、メモなどに書いて聞 いてあげたいと思いました。兵庫県で 2 番目なんてすごいと思いました。 【2年生】 ・“手話は手を使って言語を表すだけだ”と思いがちなことがあると思います。だから、コミュニケーションが取りづら いと思ってしまいます。しかし、手話を使って生活している人と話していると、そうではないことが分かりました。もち ろん正しい手話をできたら一番良いのかもしれませんが、相手がわかりやすいように工夫して手や体全体を使って表した り、自分の表情を表すことによってコミュニケーションがとれることが分かりました。簡単にいうと同じ人間なんだから、 体や顔が表す表情は、同じなんだということです。 ・誰もが暮らしやすく、生活しやすい場所をつくるために少しずつ地域が動いていることを知りました。そして、耳の不 自由な人が暮らしやすい社会を少しでも支えられたらと思いました。 ・「手話は言語である」という言葉がとても印象に残っています。理解し、実感し、お互いわかり合うことが僕たちにで きることなのかと思いました。ぼくは、手話のことを大事に思ったことはありませんでした。でも、今後は「手話は言語 である」という言葉を心にとめておきたいです。 【3年生】 ・私は目も見えるし、耳も聞こえるので生活に困ったことはありません。しかし、英語の授業で少し手話について学び、 「耳が聞こえないから手話をする」という考え方もありますが、「耳の聞こえない人のために手話をする」という考え方 もあるのではないかと、その時感じました。そして、それが篠山市の条例になったと知り、私は、誇らしく感じています。 ・声で話をして、コミュニケーションがとれないため、話しかけられることが減り、交流が少しずつ無くなってきている ことなどたくさんあると思います。私たちができることは、少ないと思いますが、少しでも手助けをして交流を増やすこ とができたら、多くの人たちも楽しく生活することができると思います。 ・「ろう者だから何を言っても聞こえない」「ろう者とはしゃべれない」と決めつけている人が今の世の中にはまだまだ いると思います。だから“手話言語条例”で手話のことやろう者のことをもっと深く知り、偏見を無くす必要があると思 います。このような条例を作り、ろう者のために知らなければならないことやしなければならないこと等を世界中の人々 に知ってもらうために、さらに他の地域や国でこのような活動をする人が増えたら良いなと思います。 ・「篠山市みんなの手話条例」が制定されたことによって耳の不自由な方が過ごしやすい篠山市に一歩近づいたと思いま す。さらに住みよい篠山市にするには、市民も協力するべきだと思いました。自分たちも簡単な手話から始め、市民全員 が助け合いながら住みよい篠山市にしていければ…と思います。 今回、「篠山市みんなの手話条例」は制定されたことで、多くの人がいろんな立場について考える機会になったと思 います。今回は、「手話」についての条例でしたが、条例になっていなくても、いろんな人のことを考えたり意識す ることが、本当に誰もが幸せに暮らせる篠山市につながっていくのではないでしょうか。みんながお互いのことを考 える、優しい、あたたかい篠山市にしていきたいですね。 〔おうちの方へ〕 毎週木曜日の「人権の日の活動」は、本校の良き伝統として長く継続しているものです。これまでは、この「じんけん通信」 を発行することによって、生徒たちの考えや思いを知り、共有することを図ってきました。 おうちの方からもご感想・お考え・思いなどもお寄せいただき、それらを各クラスや通信等で紹介することによって、さら に充実した活動にしていきたいと考えています。 つきましては、下記の欄に今回の資料について、あるいは生徒たちの感想等についてお書きいただき、切り取ってご提出い ただきますようお願いいたします。 *欄外のお名前等の記入につきましては、任意とさせていただきます。 キ リ ト リ 「じんけん通信」第4号「篠山市みんなの手話言語条例」( 5/28 発行 ) お名前〔 〕 ( )年生( 父 ・ 母 ・ 祖母 ・ 祖父 ・その他 )
© Copyright 2024 ExpyDoc