Lugano, Switzerland, June 17-20, 2015 第13回 国際悪性リンパ腫会議 POSTER SESSION #196 濾胞性リンパ腫患者に対するリツキシマブ維持療法:ランダム化 比較試験のindividual patient data(IPD) メタ解析 Rituximab Maintenance (MR) for Patients with Follicular Lymphoma (FL): Individual Patient Data (IPD) Meta-analysis of Randomized Controlled Trial (RCTs) Liat Vidal, et al., Tel Aviv University, Tel Aviv, Isreal Quick Review 我々は以前、 濾胞性リンパ腫 (FL) に対するリツキシマブ維持療法が、 再発・難治性患者における全生存期間 (OS) ベネフィット、 全患者における無 増悪生存期間 (PFS) 延長をもたらすことをsystematic reviewやメタ解析にて報告している1)。 今回、 2012年までのメタ解析結果とともに、 2014年6月までの進行中の臨床試験データベースから、 7試験グループのindividual patient data (IPD)を用いてメタ解析を行い、 リツキシ マブ維持療法の予後予測因子を検討した。 ● Cox比例ハザードモデルによる解析対象はリツキシマブ維持療法のランダム化試験7試験の2,317例である。 ● PFSは経過観察群に対して、 リツキシマブ維持療法群で有意に良好であった(HR 0.57, 95% CI: 0.51-0.64)。 ● 増悪および死亡リスクは、 性別(女性)、CRでリスク低下との関連が、FLIPIスコア(highリスク)、寛解導入療法のレジメン(CVP療法) と寛解導入療法ライン数(2次以降)でリスク上昇との関連が認められた。 CI: 0.66-0.96) ( 表)。 ● 死亡リスクは、 性別、年齢(60歳以上、60歳未満) との関連が認められた(表)。 ● リツキシマブ維持療法の有無別OSは、 治療ライン別および寛解導入療法の反応性別Kaplan-Meier曲線を図1、図2に示す。 ● OSについて、 リツキシマブ維持療法群のHRは0.79であった(95% 結論:IPDを用いたメタ解析において、 FL患者に対するリツキシマブ維持療法は、 OSをHR 0.79と有意に改善していた。 1) Vidal L, et al. J Natl Cancer Inst 2011; 103: 1799-1806 OSのCox比例ハザードモデル、多変量解析 表 治療ライン別・リツキシマブ維持療法有無別OS 図1 (%) 100 独立変数 HR 95% CI p値 80 0.73 0.61-0.99 0.0012 年齢(≧60歳 vs. <60歳) 1.99 1.65-2.42 <0.0001 寛解導入療法(≧2回 vs. 1回) 1.48 0.79-2.77 0.22 20 リツキシマブ維持療法(あり vs. なし) 0.79 0.66-0.96 0.017 0 全生存率 性別(女性 vs. 男性) 60 40 初回寛解導入療法後、維持療法なし 再発・難治性例、維持療法なし 初回寛解導入療法後、リツキシマブ維持療法あり 再発・難治性例、リツキシマブ維持療法あり 0 1000 2000 期間 3000 4000 (日) 寛解導入療法のライン数と維持療法の間には、関連性は認められなかった。 寛解導入療法の反応性別・リツキシマブ維持療法有無別OS 図2 (%) 100 80 全生存率 60 SD:維持療法なし CR:維持療法なし PR:維持療法なし SD:リツキシマブ維持療法あり CR:リツキシマブ維持療法あり PR:リツキシマブ維持療法あり 40 20 0 提供: 0 1000 2000 期間 3000 4000 (日) この資材は学会の最新情報を掲載しています。掲載されている薬剤の使用に あたっては各薬剤の添付文書を参照ください。
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