問題 - 読売新聞

問題
次の文章を読んで、死刑制度の是非についてあなたの考えを句読点とも 800 字
以上 1000 字以内で述べなさい。
死刑「容認」80%
14年5ポイント減
高水準を維持
内閣府調査
死刑制度を容認する人が80・3%になり、過去最高だった2009年の前
回調査を5・3ポイント下回ったことが24日、内閣府が発表した「基本的法
制度に関する世論調査」の結果で明らかになった。死刑廃止を支持する人は9・
7%で、前回より4ポイント増えた。調査は5年ごとに実施。容認派は199
4年に設問がほぼ現在の形になってから初めて減少したが、3回連続で8割超
の高い水準となっている。
調査は昨年11月、20歳以上の男女3000人を対象に面接方式で実施。
死刑制度に関する意見を、
「やむを得ない」
「廃止すべきだ」
「わからない、一概
に言えない」の中から選ぶ方式。
容認の理由(複数回答)は、「被害者や家族の気持ちがおさまらない」が最多
で53・4%。次いで「凶悪犯罪は命をもって償うべきだ」が52・9%、
「凶
悪犯を生かしておくと同じような犯罪を犯す危険性がある」が47・4%だっ
た。
一方、廃止の理由(同)は「裁判に誤りがあったときに取り返しがつかない」
が前回より3・4ポイント増の46・6%で、過去5回で初めてトップとなっ
1
た。1966年に4人が殺害された「袴田事件」の再審開始決定が昨年3月に
出たことも背景にあるとみられる。「生かして罪の償いをさせた方がよい」が4
1・6%、
「国家であっても人を殺すことは許されない」が38・8%と続いた。
仮釈放のない「終身刑」が導入された場合の死刑の存廃についても、今回か
ら設問に加えた。導入されても「死刑を廃止しない方がよい」が51・5%に
対し、
「廃止する方がよい」は37・7%。再び社会に戻さない刑があれば死刑
廃止への支持が増えることが分かった。
(2015 年 1 月現在)
死刑廃止論への賛否を尋ねた89年以前の調査も含めると、容認派は85・
6%に達した前回まで6回連続で増加していた。今回は有識者による検討を踏
まえ、設問の選択肢を変更。回答者に分かりやすくするため、「どんな場合でも
死刑は廃止すべきだ」は「廃止すべきだ」に、
「場合によっては死刑もやむを得
ない」は「やむを得ない」としたが、結果に影響した可能性もあるという。
(読売新聞
2
2015 年 1 月 25 日(日)朝刊)