2015 8月号 - 緑を守り育てる宮城県連絡会議

2015.08.01
緑を守り育てる宮城県連絡会議
NO.238
事務局連絡先 :仙台市青葉区一番町四丁目 1-3
仙台市市民活動サポートセンター内 (レターケース 45 番)
URL :http://www.midori-miyagi.com/
携帯 :080-1832-0956 会費:郵便振込番号:02260-0-7839
第 16 期森の案内人養成講座(第 4 回講座)
森林生態・高山編(栗駒山)
森の案内人養成講座第 4 回「森林生態・高山編」が、7 月 12 日(日)、栗駒山(登り;中央コー
ス、下り;東栗駒コース)で開催されました。当初、蔵王芝草平を計画していましたが、火山活動
の活発化により変更されたものです。受講者 12 名、事務局スタッフ 8 名が参加しました。
前日からの好天が続き、仙台では今年初の真夏日が予想される中、7 時 30 分に宮城総合支所を出
発。イワカガミ平まで約 2 時間のバスの中では、中沢事務局
スタッフから、栗駒山の歴史を含めた紹介と、高緯度による
植生の違いを学ぶ講座の趣旨の説明がありました。
9 時 45 分、受講生は 2 班に分かれて登山開始です。インス
トラクターは 1 班がイワカガミ平で合流した地元の菅原(憲)、
2 班が中沢の両事務局スタッフが務めました。登山口からし
ばらく続くナナカマド、ミネザクラ、ミネカエデ等の樹林帯
では暑さに苦しめられましたが、そこを抜けてハイマツ等の
頂上にて
低木帯となってからは風も心地よく快適でした。栗駒山の名前の由来となった馬型の雪渓は何とか
全体が分かる程度には残っていました。
11 時 45 分、頂上直下の東栗駒コースの分岐点に到着し、
荷物の番をする方を除きカメラだけを持って頂上へ。頂上で
は遠くに雪の残った鳥海山、月山、近くには焼石連峰を望む
ことができ、360 度のパノラマを満喫しました。
分岐点付近で昼食後、
沢を渡る
12 時 45 分に下山開始。
東栗駒コースには登りとは全く異なる植生が広がっていまし
た。初めは湿地帯が続き、特にヒナザクラの群生が見事でし
た。それを過ぎると岩場となってコメバツガザクラ、ミヤマ
キンバイ等を観察でき、その点でも植生の変化を実感しまし
た。下りは途中で沢を渡る個所もあり、かなりワイルドなコ
ースでした。
無事に下山してホッと一息
15 時 40 分、登山口の駐車場着。全員で写真を撮り、16 時頃帰途に着きました。受講生からは、
「高山植物の数の多さに圧倒された」、「登山口(1100m)から頂上(1627m)までの植生変化を
実感できた」等の感想が寄せられました。「前回の三方倉山に比べ、少々きつかった」という本音
も聞かれました。
(文:事務局スタッフ伊藤、写真:太田、伊藤)
第 15 期森の案内人ステップアップコース
(第 3 回講座)
森林生態・里山編&秋保の歴史を学ぶ
真夏の太陽が照り付ける 7 月 19 日(日)、秋保長袋の向泉寺駐車場に受講生 6 名と事務局タッフ 5
名が参加してステップアップ講座が開催されました。今回のテーマは、里山(やけ山 290m,大旗山
340m,愛宕山 266m)の森の恵みがどのように人間生活に文化として溶け込んでいたか、又、平家の
落人が住み着いたと言われている秋保の歴史を知るカリキュラムです。本日のインストラクターは
菅原(博)事務局スタッフです。講座内容とコースの概要、そして注意点の説明の後、早速、市道
を経由して境野方面に向います。先ずエゴノキの観察からです。果実は魚毒性を持つので、魚採り
にも使われた様ですが、エゴノキの枝先に、奇妙な形でぶら下るもの「なんでしょうか?」正解は
虫こぶです。猫の足を連想させることから「エゴノネコ
アシ」と呼ばれています。その中には「エゴノネコアシ
アブラムシ」が入っています。
秋保幼稚園跡を過ぎ、民家脇の馬頭観音石碑のある登
山道に入る。赤や緑色に色づいたノブドウ・オニグルミ・
ヒメコウゾ・キブシ・ナツハゼなどを五感で観察します。
マタタビの白い葉を透かして観るとなぜか緑色です。花
は く り
が咲く頃に葉の表皮が葉体から剥離し、そこに空気が入
って光の乱反射で白色に見えるという、植物の不思議さに感動です。杉林の中を流れる沢沿いに進
むと、萌芽したコナラ・モミ・ウラジロノキ・アカシデ・リヨウブ・ツノハシバミ・アズキナシ・
シラキ・マンサクなどを観察しながら鞍部にたどり着き、引き続き右手に中世時代山頂に物見台が
建っていたと言われるやけ山に登ります。東側の木立の合
間から、すっきり晴れ渡った中で二口峠側の山々を眺望し
おぼ
た後、再度鞍部を経て山頂に居館跡と思しき平場のある大
旗山に到着しました。
この場所で、森(奎)事務局スタッフの自作紙芝居によ
る「秋保の歴史」講座の開始です。1185 年、壇ノ浦の戦い
に敗れた平家一門が落人となり安住の地を求め各地の山奥
に逃げ延びました。この地の秋保郷には、平重盛(小松殿内
府)の孫長基が主従十数名で、北陸から奥羽山脈を越え辿り
つき、その子基盛が長袋(現向泉寺)に居を構え、それ以降
の子孫が秋保氏と称して江戸時代には仙台藩の御一家に列
ぶし
せられていたとのこと。森節を駆使しての約1時間の講義
でした。昼食を挟んで、秋保の風景を眺望し、愛宕山・愛
宕山神社を巡り、その麓の向泉寺に 14 時 20 分無事帰着し
第 3 回講座は終了しました。受講生の感想は「花は少なくても色々な植物の話を聞き、思い出した
り、確認したり出来て良かった。夏なのに風が有り過ごしやすかった」「平家落人の話が、本当に
昔からしっかり続いている歴史があることが学べておもしろかったです」。皆さん暑い中お疲れ様
でした。(写真左上マタタビ観察光景
タッフの秋保の歴史講座光景)
右上やけ山からの眺望風景・右下は講師を務めた森事務局ス
(文:写真
事務局スタッフ
山本 )
(昆虫の世界:No.135)
モンクロシャチホコ!!
蛾の仲間は嫌われることの多い昆虫の仲間だが、生態系の底辺を支える重要な位置にある生きも
のたちである。
今回とり上げたモンクロシャチホコはシャチホコガ科に属する開帳 45~50mm の中型の蛾であ
る。北海道から九州までほぼ日本全土に生息する。国外ではサハリンやロシア南東部、朝鮮半島、
台湾、中国、ベトナム、タイ、ミャンマーなどに分布する。
蛾には美しいと言う言葉を使うのは異論があるかも知れないが、なかなかしゃれた紋様の翅を持
っているダンディーな蛾だと筆者は思っている。
この蛾は年に一度 7 月から 8 月かけて羽化、灯火採集ではよく採集される蛾である。幼虫はサク
ラ類を好むことから、成虫の雌はサクラ類を選んで産卵することが多い。サクラ類は街中にも多く、
そのほとんどが植栽である。かつて勤めていた仙台市立東六番町小学校の校庭には、市の保存樹木
に指定されているヒガンザクラがあるが、この樹木にもたくさんのモンクロシャチホコの幼虫が発
生したことがあった。10 月上旬頃、写真のような幼虫がヒガンザクラの下で多数見つかったことが
思い出される。サクラの葉はだいぶ食い荒らされていたが、落葉も近い時期で、その被害はほとん
ど無かったようで、次の年の春も見事に花をつけていた。
このモンクロシャチホコの幼虫と同じように、街中のサクラ類を含む街路樹や公園樹、庭木など
を集団で食害するアメリカシロヒトリという、薬剤散布の対象となっている外来昆虫がいる。この
アメリカシロヒトリは年 2 回成虫が羽化し、その幼虫が集団で樹木の葉を食害、ひどいときには一
本の樹木がすっかり食べつくされ、さらに周辺の樹木だけでなく草本も食い荒らすことから、しば
しば大騒ぎになった時期があった。
このアメリカシロヒトリの幼虫の発生は 5 月中下旬から 6 月にかけてと、9 月上旬の頃からの年
2 回である。ところがモンクロシャチホコは年 1 回の成虫の羽化である。幼虫が発生し、食害を起
すのは 9 月中下旬から 10 月にかけてである。アメリカシロヒトリの幼虫による食害も一部で重な
ることになる。こんなことからモンクロシャチホコの幼虫とアメリカシロヒトリの秋の幼虫は混同
され、薬剤散布の対象にされていたようである。
どちらもサクラ類も食害することや幼虫の時期が重なることから駆除の対象にされている訳であ
るが、モンクロシャチホコにとっては、とんだ濡れ衣であるかも知れない。
モンクロシャチホコ
モンクロシャチホコの幼虫
(宮城昆虫地理研究会・高橋
雄一)
じ ょ う ぼ う じ
岩手との交流会 in 漆の里・浄法寺
かなり遅い梅雨入りの翌日、6 月 27 日 7 時 30 分に仙山線陸前落合駅に集合。樋口理事長始め
女性 3 名に男性 3 名が1台の車で一路東北道を北上。降りしきる雨の中、二度休憩を取り浄法寺
IC で降りて予定時刻の 11 時 30 分過ぎ、待ち合わせ場所のそば処「かつら庵」に到着。ここで岩
手県民会議の村井宏会長、本日の講師を務めて頂きます浄法寺漆生産組合長の岩舘和英氏始め総勢
9 名の出迎えを頂きました。早速、手際よく用意された手打ちそば
に舌鼓。食後に岩舘氏から浄法寺の漆の説明をいただいた後、「漆
か
工房・滴生舎」に移動。ここで漆掻き道具を使っての模擬実演をし
ていただきました。また、滴生舎内では女性職員の方から販売製品
の説明や漆職人の苦労話等を聞きました。
14 時前に工房を出て山の方に向かうと 15 分ほどで漆造林地に到
着。そこは実際に漆を採取している場所で、樹皮に刃物で掻き取っ
た漆の掻き跡が黒く生々しい。1 本の幹に約 10 本の掻いた線が 5
段ほど。幹の太さは直径 20 ㎝前後か?
皆さんが漆に負けないか
心配しながら、雨の中、岩舘氏から掻き方の説明を聞きました。以
下は岩舘氏と滴生舎の説明のあらましを記します。
現在専門に漆を採取している人は浄法寺に 20 人ほどで、1 人 400
本ほど漆の木を持っていて 1 日 100 本の木から採取し 4 日に 1 回の
周期で 6 月から 10 月頃まで作業を行う。日本で使用している漆の
98%は中国からの輸入で残りの 2%が国産。またその内の 80%が岩
手県産である。純粋漆の販売価格は 200gで 15,000 円前後。掻く刃
物作り職人は隣の青森県田子町に 1 人しかいない。漆は岩手県、茨
城県、新潟県などで生産されているが、漆掻き職人が集団でまとま
った量の漆を生産しているのは浄法寺だけ。ゴミを取り除いただけでも使えるが、光沢や粘度を調
整するため撹拌作業で余分な水分を取り除く。漆は「乾燥」ではなく、酸素の働きで「固化」する
とアルコール類、アルカリ類、酸などへの抵抗性を持つ
と
そ
ようになる。浄法寺の作品は主に汁椀、皿類、盆類、屠蘇
器、吸椀、煮物椀などでサクラ、ケヤキ、ホオ、ブナ、
ヒノキ、ミズメ等の木材を用いて木地を作る。漆食器は
使えば使うほど光沢が増すとの事でした。
15 時 30 分にはこの日の宿「天台の湯」に到着。16 時
から参加者一人一人が自己紹介とともに山や森に関して
日頃感じている事などを披露し活動の交流を図りました。
その後、和やかな懇親会が続きました。
翌 28 日(日)は雨も上がり、瀬戸内寂聴が住職をして有名になった天台寺を見学した後記念写真を
撮り今回の交流会を終了しました。岩手の皆さん準備などご配慮をいただきありがとうございまし
た。来年は宮城に来ていただき活動の交流と懇親を深めたいと思います。(写真左、上は模擬実演
の様子、中は漆の作品展示・販売所の様子、下は漆造林地での説明の様子。写真右は天台寺の駐車
場で記念写真)
(文:写真
事務局スタッフ
多田)
2015 年度事務局移動研修会・五葉山
五葉山自然倶楽部のみなさんと有意義な交流が出来ました
花の百名山としてもあげられている霊峰五葉山登山と岩手県住田町の森林文化との触れ合い並び
に陸前高田市の震災記憶の確認など盛り沢山の研修です。
7 月 4 日(土)、事務局スタッフ 7 名と「五葉山自然倶楽部」の千葉さん、紺野さん、小野さん
の 3 名と途中で落ち合い、登山口である赤坂峠に到着です。10 時 40 分登山届を提出しヤマツツジ
のトンネルをくぐりながら緩やかな道からスタートです。
はさ
賽の河原(3 合目)と畳石(4 合目)で小休憩を挿みな
がら歩を進め中腹まで行くと、ミズナラとダケカンバの
ほ う が
混成している二次林が出現します。ミズナラの萌芽状態
で株立ちしている状況は当初ブナ林で薪炭材として利用
された証のようです。
ようやく山道らしい勾配を一汗二汗かくと 8 合目です。
森林限界に近くミネザクラとハクサンシャクナゲの低木
地帯となります。五葉山のシンボルであるハクサンシャ
クナゲはまさに花盛り(蕾のピンクから白花へ変化)で
す。これぞ花の百名山!天候に恵まれ満開の花に出会え
て、なんと幸せな 7 人組でしょう。
しゃくなげ荘の山小屋近くで昼食を済ませ、ササ原を
過ぎると日枝神社が現れます。ハイマツ、ガンコウラン、
コケモモの高山植物が出迎えてくれましたが、頂上付近
は強い風が吹き付ける影響か多くの植物とは出会えませ
んでした。一等三角点で記念写真を撮って下山となりました。夜は楽しみの野外交流会が待ってい
ます。
2 日目の午前中は震災語部ガイドとして活躍しています「五葉山自然倶楽部」の森るり子さんの
案内で陸前高田市を訪問です。陸前高田と大船渡の湾を一望できる箱根山からの景色は穏やかで、
4 年前の大震災で牙を剥いた海とは信じられないくら
いです。海岸に戻り建屋に残っている 15mを超える津
波の爪痕をまぢかに見ますと波の高さが半端ではあり
ませんでした。避難するのは海からの距離でなく高台
へというのが実感されました。
午後は昨日に引き続き千葉さん、小野さんの案内で
住田町の森林文化との触れ合いと当倶楽部の環境整備
活動状況見学です。町民の命を繋いでくれている気仙
川への思いと枯れることなく水を補給している森への
感謝が伝わる研修でした。五葉山はもちろん再度足を運びたくなる住田町や陸前高田市でした。
五葉山自然倶楽部の皆さん二日間大変お世話になりました。
(写真左上は五葉山頂でハイポーズ.
左下は五葉山のハクサンシャクナゲ.右上は森さんのガイドで陸前高田の震災のお話光景)
(文:事務局スタッフ
森谷.写真:山本)
森林まるごと教室 NO.5(一般公開講座)
~二口遊歩道沿いの巨木を訪ねて~
7 月 18 日(土)一般公開講座「二口遊歩道沿いの巨木を訪ねて」が開催されました。二口遊歩
道駐車場 9 時 30 分集合,参加者は一般会員 7 名、事務局スタッフ 5 名の計 12 名です。午後は雷雨
の予報があり、予定より早めに終えたいとの事務局スタッフの話がありましたが、終日雨が降るこ
ともなく、遊歩道は少々蒸し暑いものの森は歩き易く、ヒグラシがひっきりなしに鳴く中,葉の上
ではホタルが静かに夜を待っていました。
巨樹・巨木とは山側地上から 1.3m(胸の高さぐらい)
の位置で幹周りが 3m 以上の樹木を言います(環境省
の定義から)。三方倉山山麓には、カツラ・ケヤキ・
ハリギリ・ミズメ・トチノキ・ブナ・ミズナラなど十
数種の巨樹、巨木があるそうです。今のところ 68 本
見つかっていて、主なものは二口渓谷三方倉山植物マ
ップに入っているとのことでした。
学習の森部会の平塚部長と中沢事務局スタッフの説明で、忘れかけていた植物たちの名前や特徴、
知らなかった植物たちとのご対面が出来、生き生きとしている植物たちの世界を体中で感じながら
進んでいきました。遊歩道から 20m ぐらいヤブをかきわけて下りていくとカツラの巨木がありまし
た。幹周りを測ったところ 450cm。そばで測ると圧倒される大きさで実際に測れて良かったとの感
想をいただきました。次に遊歩道から 50m ぐらい下ったとこ
ろにあるコナラに会いに行きました。幹周り 5m,樹齢 300
年は経っているでしょうとの平塚部長の話に、皆さん、「よ
くこんな崖の上で,風雪に耐えながら」との思いでした。こ
のコナラは向かい側の二口街道を通る人々をずうーっと見て
いたのでしょうか。遊歩道にはオオウラジロノキの実が片頬
だけ赤く色づかせてたくさん落ちていました。
次に向かったのはマップにも載っているカツラの巨木。
「遊
歩道から杉林を登り,岸壁を登ったところにあります」との
説明に一同尻込みし,マップの写真を見ながら説明を受けま
した。写真には,左側に大きなこぶのような枝が出ています
が,今年冬の大雪で,その枝が折れたとの話にがっかりした
のでした。昼食は姉滝が見える川原で。川面を吹き抜ける風
は涼しく,ほてった体には最高でした。
多くの木々が数百年生き続けている時間の流れと人間社会の時間との差を感じた今回の講座でし
た。(写真右上コナラの巨木の前で記念写真、写真左上エゾアジサイ、下ミゾホオズキ)
(文:新谷事務局スタッフ、写真:平塚)
※先月号のお知らせコーナー「写真展
蔵王の峰を彩る花々」をご案内しましたが、開催期間に
誤りがありましたので下記の通り訂正してご案内いたします。
◎開催期間:平成 27 年 7 月 23 日(木)~8 月 30 日(日)
是非足を運んでみてください。
しぜんノート
様々な自然の営みを綴ります
№200
感動のブナ
200 回を迎えるにあたり、これまで見てきた樹木の中で最も素晴らしいと思うものを取り上げま
した。その樹と巡り合ったのは 2011 年 6 月、栗駒山の山中でミズナラの巨木を探している最中で
した。このブナは身体中が傷だらけで根元が二つに分かれ、それでも逞しく、まるで二本足で大地
にそびえ立っているようでした。
2015.7.25 大友良三
畑の雑草 No49
スズメノテッポウ
(イネ科)
坪沼の小作人
菅原
博志
畑、田起こし前の水田、畔道など湿った所に良く生える 1~2 年草。全体に軟らかく高さは 20~
40cm で花は円錐形で小穂を密集して多くつける。葉は細長く先が尖る。茎は白っぽく軟らかい。
葉の付け根の葉舌は白色の膜質がある。茎から穂を抜くと,玉籠め、茎を鉄砲に見立て小さい鉄砲
でスズメノテッポウと言われている。穂を抜いた後、残った部分の葉を下にさげて口にくわえて吹
くと“ピー”と鳴る、と菅原亀悦先生の「岩手の身近な植物」に書いてある。
春先の田んぼ
田んぼ一面に出る
葉舌
花序
夏空に黄金色の雨が降り注ぐ!!
佐藤事務局長
先日河北新報にモクゲンジの記事が掲載されているのを目にしました。場所は気仙沼市神明岬で
気仙沼湾を一望する場所です。愛らしい黄色い花が潮風に揺れている。東日本大震災でも押し寄せ
た津波にも耐えたそうです。
モクゲンジはムクロジ科の落葉高木で、朝鮮半島および中国に分布。本州日本海側の山口、兵庫、
福井等に分布している。宮城県内では石巻から気仙沼にかけた海岸近くの崖地に点々と見られる。
普通は寺院などに植えられることが多いようです。山口県光市の「牛島のモクゲンジ群落」には 3500
本の大群落が見られるそうです。
私が観察したのは仙山線陸前白沢駅近くの民家の庭に咲いていたものです。樹全体が黄金色に輝
いて咲いていました。それは息をのむほどの素晴らしい光景です。モクゲンジは、英名の「golden
rain tree」
(黄金の雨の木)に相応しく、夏の盛り枝先に円錐花序となって黄色い花を多数付ける。
咲き終わった花弁は地上に雨の様に降り注ぎ辺り一面黄金色に染まります。
樹高は 10m 程の大木
花弁の基部が赤みを帯びる
灰褐色の樹皮
8月の事務局の動き
8 月 1 日(土)
三方倉山登山道整備
二口学習の森
6 日(木)
ニュースの発行
広瀬市民センター
7 日(金)
大沢市民センター講座打ち合わせ
大沢市民センター
7 日(金)
事務局暑気払い
仙台市内
9 日(日)
第 15 期森の案内人ステップアップコース本番
秋保町・名取川
20 日(木)
仙台市緑の認定団体連絡会定例会議
仙台市役所
20 日(木)
林業部会学習会
広瀬市民センター
20 日(木)
クラフト部会
秋保市民センター
22 日(土)
森林まるごと教室(事務局対象)
秋保大滝・中村林道
23 日(日)
第 16 期森の案内人養成講座(昆虫の世界)
秋保市民センター
28 日(金)
秋保市民センタートレッキング下見
秋保町・楯山
30 日(日)
仙台市みどりのまちづくりワークショップ
七北田公園都市緑化ホール