熊本大学学術リポジトリ Kumamoto University Repository System Title 冠動脈ステント留置後の臨床転帰に対するCYP2C19遺伝子 多型の影響は、糖尿病患者に比し非糖尿病患者で強い Author(s) 溝部, 道生 Citation Issue date 2015-03-25 Type Thesis or Dissertation URL http://hdl.handle.net/2298/32192 Right 溝部 道生氏の学位論文審査の要旨 論文題目 冠動脈ステント留置後の臨床転帰に対する 9 1C2PY 遺伝子多型の影響は、糖尿病患者 に比し非糖尿病患者で強い T( h e efect coronary of stenting diabetic patients) CYP2C19 polymorphism more si on lc incal ni non-diabetic important outcome after patients than ni 経皮的冠動脈インターペンション CP( )1 後のアスピリンとク口ピドグレルを用いた抗血小 A T)が導入された患者において、 板薬二剤併用療法(D P 91C2PY 心血管イベント発生に関係している o 本研究は、 ICP 後患者の臨床転帰において、糖尿病群 と非糖尿病群間における 9 1C2PY ICP 後の T PAD 遺伝子多型の影響の違いについて分析したものである。 が導入された 9 15 名の患者を糖尿病群)942=n( 1C2PY クロピドグレル投与下における血小板凝集能と 9 対する血小板凝集能、 9 1C2PY 1C2PY の9 と非糖尿病群)072=n( に分け、 の遺伝子多型を解析し、臨床転帰に 遺伝子多型の影響を比較検討した O その結果、非糖尿病群 機能喪失遺伝子保有群と非保有群において、血小板凝集能1054( :t:: 861 :t:: 1A417 めた 遺伝子多型と糖尿病の有無は mU in,Pく0. O 1)および冠血管イベント発生頻度 一方、糖尿病群においては 9 1C2PY 23( /1 87 sv 2/9 2 ,Pく0. sv 1963 1)に有意差を認 機能喪失遺伝子保有群と非保有群において、血小 板凝集能および冠血管イベン卜発生頻度において有意差を認めなかった。多変量解析におい 1C2PY て、非糖尿病群では 9 1C2PY が、糖尿病患者群では 9 群 , RH .7 081 O ,59 弘 IC ,892.03-17 機能喪失遺伝子の保有は冠血管合併症発生の予後因子となった 機能喪失遺伝子の保有は予後因子とならなかった(非糖尿病 , ;70.0=P 糖尿病, RH 4 73.1 本研究において、非糖尿病患者では 9 1C2PY , IC%59 , .O 297.4-3 , O=P .)816 機能欠失型遺伝子の有無と血小板凝集能が心 血管イベントの予測因子となり、糖尿病患者では予測因子となり得なかったかについては 1C2PY 、9 遺伝子多型より心血管イベントのリスク因子としての糖尿病の影響が強いことが 推測された。 これらの結果から、非糖尿病群においては、糖尿病群に比し心血管イベント発生頻度にお 1C2PY いて 9 の遺伝子多型の影響がより強く認められると結論された 審査の過程で、 9 1C2PY 遺伝子多型の検査法、 9 1C2PY 遺伝子多型が 9 1C2PY せる機序、糖尿病治療薬とクロヒドグレルとの相互作用、 9 1C2PY 1C2PY 差 、 9 遺伝子多型と他の病態との関連、 9 1C2PY O 活性を低下さ 遺伝子多型の人種差や性 遺伝子多型と薬剤量について患者への 説明などについて質問がなされ、申請者からほぼ適切な回答がなされた o 本研究は、非糖尿病群においては、糖尿病群に比し心血管イベン卜発生頻度におけ る9 1C2PY の遺伝子多型の影響がより強く認められることを明らかにした有意義な研究であ ると評価された O 審査委員長 心臓血管外科学担当教授 l) 1 筋道L 池
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