学校だより9月号

和歌山市立吹上小学校
学校だより
9月号
一回り大きくなったかな…!
体験いっぱい! 夢いっぱい!汗をいっぱいかけたかな…!
2学期は、お互いに響きあおう…!
学校長 内田 敏夫
体験いっぱい、夢いっぱい。汗いっぱいの夏休みも終わりました。
二十四節気では、8 月 7 日は立秋(暦の上では秋の始まり)。8 月 23 日は処暑(暑さが和ら
ぎ、朝夕は初秋の気配が漂う)でした。そして、9 月 7 日は、白露。白露とは、露が凝って白
く見えるという意味です。昔はこのような現象を夏から秋への季節の変わり目の目印として
いたようです。8 月末は、ぐずついた天候でしたが、とても涼しく感じる日々を過ごすこと
ができました。
さてみなさんは、この夏休みに学校生活では味わうことのできない体験ができたかな…。
他の学校のお友達と交わった体験。今までとは違う世界へ参加した体験。時を超える本と
であった体験。苦しさを我慢して乗り越えた喜びの体験。一歩踏み出す勇気を得た体験。友
達の見方が変わった体験。みなさんは、きっといろんな体験ができたことだと思います。そ
して、いろんな体験をして一回りも二回りも大きく成長できたことだと思います。
9 月 1 日は、始業式。登校指導でのひとコマです。子どもたちの中には、工作や絵画など
の宿題をとても大事そうに抱えて登校する姿が目に付きました。一生懸命に取り組んだ夏休
みの課題をこわさないように…と丁寧に扱う様子が垣間見ることができ、とても嬉しく思い
ました。また、登校途中に出会った低学年の子どもは、手提げかばんの中からわざわざ作品
を取り出して、苦心作の特徴を説明してくれました。どの子も、それぞれの思いを胸に登校
していることが分かり 2 学期の始まりを準備しているんだな…と思いました。
さて、
「汗をかく」こと…実践できましたか…!家族の一員として掃除やお手伝いに汗をか
けた人は、お家の人から信頼を手に入れることができました。勉強・宿題・自由研究に汗を
かけた人は、学力はもちろんのこと物事を考えるもとになる発想力を手に入れることができ
ました。屋外で遊んで汗をかけた人は、耐えることや体力を手に入れることができました。
スポーツに興じて汗をかけた人は、運動能力の高まりを手に入れることができました。みな
さんは、この夏休みに何かをしようと「目的」を持ち、それを達成するために目標を定め取
り組めたことだと思います。この目標こそ2学期で生かしてほしいと思います。
2学期は、1 年間で一番大切な学期だといわれています。それは、何をするにしてもとて
も気候がよく、様々な農作物や果物が収穫の時期を迎え実り豊かな時期だからかもしれませ
ん。
さていよいよ長月9月の始まりです。ここで、昔の笑い話を一つ紹介します。
ある親が、子どもに「遊んでばかりいないできちんと勉強しなさい。」と叱りました。
「なんで駄目なの」…と子ども。
「ちゃんとした学校に入れないだろう」…と親。
「ちゃんとした学校だと何かいいことがあるの……」…と子ども。
「いい地位や給料の高い仕事につけるじゃないか…」…と親。
「地位や給料が高いとどうしていいの……」…と子ども。
「そりゃおまえ、自分の好きなことが何でもできるぞ……」…と親。
「じゃあいいや。いま自分の好きなことをしているもん…」…と子ども。
親は、…。
なかなか考えさせられる会話でしょ。
かつて大人は、
「勉強しなさい」の意味は、
「立派な大人になるためだよ」と自信を持って
言えたはずですが…。「勉強する意味・生きる意味」が揺らぎ始めて久しくなります。悲し
いことです。
今、私たち大人は子どもたちに、「勉強する意味・生きる意味」をきちんと教えることが
問われています。「勉強する意味・生きる意味」をきちんと教えるためには、動機(~した
いというきっかけ)が大切となります。社会教育学者の宮台氏は、学習意欲を生み出す動機
を三つあげています。一つ目は、競争動機です。記録やできばえ、点数や偏差値などを周り
の人と競い合って高めていこうという動機です。二つ目は、理解動機です。自分の力で問題
が解けたり納得がいく説明ができたりした時に高まっていく動機です。これら二つは、誰も
が目を向けるものですが、扱い方によってはいずれも諸刃の剣となります…。それだけに今
必要とされている大切なものは、第三の動機、感染動機です。
具体的に人やモノと触れ合って「自分もこんなすごい人になりたい。こんなすごいものを
作ってみたい」という直感に導かれ、言うこと成すことをまねてしまう……そんな動機です。
かぶれる・かぶく(傾く)に近い言葉かもしれません。私たち大人も子どもの頃を思い出し
てみてください。必ず何らかのマネをしたり憧れを持ったりした経験があるはずです。この
ような機会は、何かのスポーツ大会やコンクール、発表会、県代表として臨んだ全国大会な
ど様々な場面で体験できます。今夏、本県では全国インターハイが開催されました。観戦さ
れた方は、少なからず何らかの憧れを抱いたことでしょう。また一方では、世界選手権(陸
上・バレー・柔道)が開催され、テレビ観戦された方も同様だと思います。
さて、問題はこの三つ目の「感染動機」をどう教育の場に持ち込み、いかしていくかです。
保護者の皆様方や教師が、感染動機をかき立てる核になれればいいのですが、それはなかな
か難しいものです。ですから、この感染動機を引き出せそうな方(その道に秀でたプロ)に
エスコートしてもらうことが一番近道の様な気がします。様々な本物の卓越した技術や技を
持った「巧」との出会い。難しいかもしれませんが機会があるごとに『ほんまもん体験』や
「出前授業」を推進したいと考えます。