平成27年12月1号

発行日: 平成27年12月 1日
発行者:
金融商品取引業者 北陸財務局長(金商)第 3 号
日本証券業協会加入
制作責任者: 営業業務部 調査課
Dynamic Psychological Ratio 9
80
70
60
50
40
30
20
22
21
20
第565号
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
100
80
60
40
20
0
-20
-40
-60
-80
-100
12 14/1 2
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 15/1 2
3
4
5 6
7
8
9 10 11
上図は騰落銘柄数をベースとした独自のもので、黒の幅が拡大→買い場、白の幅が拡大→売り場
下図は RCI(9 日ベース)で、 -80% ラインを上につき抜け→買い場
80%ラインを下につき抜け→売り場
大 所 高 所
当社後援で先週土曜日に石川県を代表する3社の社長によるIRを行った。会場
は香林坊ラモーダ3階。エレベーターが絶えず上下する横広の会場は、急な決定で空
いた会場が無い中での苦肉の策だったが、ザワザワとした雰囲気が緊張感を解き、逆
に面白いIRセミナーになった。
EIZOの実盛社長はさすが壊れかけた会社を立て直し、大きく育てあげた立役
者だけあって、実践的かつ刺激的な話をしてくれた。将来性が危ぶまれるパチンコ台
部門から徐々に撤退し、医療・航空機・ハリウッドなど多様な分野に積極的に進出し
て売り上げを維持したことを、「本当に良くやったな」と社員としみじみ語り合って
いると述べる姿勢に共感した。
澁谷工業の澁谷社長は実質的な創業者だけあって堂々とした貫禄。ボトリング→
殺菌→iPS細胞培養への道を先頭に立って粘り強く突き進んでおられる。あくまで
も創業のボトリングを深堀し、それを基に慎重に多様化してゆく姿勢に、流石と同感
した。
三谷産業の饗庭社長は多様な6部門を総括し、かつ創業の三谷家を立ててゆく難
しい立場と思われるが、幅広く柔軟な語り口で分かりやすく事業説明をしていただい
た。名古屋単独から東証第一部に上場したことで、ようやく正当に評価されるように
なったのはうれしい。
(BIS)
た だ 一 筋
日経平均株価は、「2万円」の大台回復を前に底堅い展開だ。
これは、欧州の追加緩和の決定が濃厚とみられていることや4日発表の米雇用統
計が堅調な見通しであること等から、ドルはユーロや円に対して高くなる可能性が高
いからだ。また、多くのエコノミストが日銀の追加緩和を来年4月以降と想定してい
るものの、デフレ脱却にほど遠い状況から、年内の追加緩和もゼロではない、との見
21000
126
方が底流にある。
125
心理的節目である「2万円」を前に、慎 20000
124
123
重姿勢が多いものの、利益確定売り、ヘッジ
122
19000
売り、空売りなどの売りをしっかり吸収でき
121
120
18000
ている状況から、想定外の踏み上げ相場もあ
119
118
17000
りうるのではなかろうか。
117
今年に入っての円相場は、日経平均株価 16000
116
とかなり連動している。今年6月につけた1
ドル= 125 円 86 銭、日経平均株価 2 万 952
円 71 銭を射程圏に入れたい(チャート参照)。日経平均株価(青)と円相場(対米ドル)(赤)の推移
出所:ブルームバーグ
(三感王)
当 た り 屋 見 参
日経平均株価が 2 万円にトライする展開を予想する。注目は、3 日に開催される
欧州中央銀行(ECB)理事会だ。足元で世界的に株価が切り返しているのは、ドラ
ギECB総裁が 12 月の理事会での追加緩和に前向きな姿勢を示していたことがある。
実際に追加緩和となれば、世界の株式市場には追い風になるだろう。半面、緩和期待
が後退すると利益確定売りが優勢となりそうだ。欧州ではテロやトルコ・ロシアの対
立など地政学リスクが高まっており、一段のリスクの高まりにも警戒しておきたい。
更に週末の米雇用統計にも注目だ。米国の利上げは秒読みとみられ、利上げを裏
付ける内容になるのか、関心が集まる。先月末からクリスマス商戦が本格化している
ところから、消費動向も注視したい。利上げは株価の下落要因になるが、利上げをし
なかった場合も米国経済は弱いと判断されてマイナス要因になりうる。
東京株式市場では東証 1 部の売買代金が低調で個別銘柄の動きとなりそうだ。日
本郵政 (6178) に注目。
(ヴィクト利ア)
老 練 の 視 座
再生医療の会社が好きです。様々な事情で生じてしまった身体の傷みを、技術に
よって再生させることが出来るなんて「夢のようなことだ!」と、若いときにそんな
技術を持った会社があることを知って、うれしく思いました。皮膚や神経の再生から
i P S 細胞にいたるまで、その進歩はめざましく、常に最先端の技術と結びつきながら
発展しているようです。
そこで、注目しているのは富士フィルムホールディングス (4901) です。富山化学
をその懐中に取り込んで化学・医薬・医療の分野を確立し、昨年 12 月には再生医療
のベンチャー、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングを傘下に収め、再生医療分
野をさらに広げています。その姿は過去の富士フィルムとは大きく変化しています。
以前は同じフィルム分野で戦ったコダックが、2012 年に倒産の憂き目を見たことに
対し、時代の求めに応じて生きる姿をしなやかに変化させる柔軟性が、この会社には
あったのでしょう。今後はさらに違った視点から見つめられ、評価されるのではない
かと考えています。人の傷みを技術によって修復させることが出来るということは、
苦しむ人々が生きる希望を取り戻す可能性につながります。そんな技術を持っている
再生医療の会社が、好きです。
(五十路前)
き ら き ら 星
マーケットでは米国での利上げの可否に焦点が当てられているが、雇用統計の発
表、連邦公開市場委員会(FOMC)などもあり、12 月は上下どちらの局面をも考
えられる難しい相場展開となろう。
しかし、国内に目を向ければ、年末に向けて国内総生産(GDP)600 兆円の達成
に向けた緊急対策、環太平洋経済連携協定(TPP)対策や訪日外国人 4000 万人目
標案に対する施策等が取り沙汰されているほか、法人税の 30%以下への引き下げも
2016 年度への前倒しがほぼ濃厚となった。これにより 2018 年度までに企業の設備投
資額は約 10 兆円増加するとの試算もあり、強力な株価支援材料になろう。
そんな中、鉄道各社に注目したい。ターミナル開発をテーマに、各社は沿線の競
争力強化を目指している。JR東日本が来年開業する新宿ミライナタワー、東急電鉄
が既に開業した渋谷ヒカリエ、阪神阪急HDの大阪神ビル・新阪急ビル建替計画、京
阪電鉄や名古屋鉄道も駅周辺一体の再開発に乗り出している。JR 3 社と民間電鉄株
に期待したい。
(尾美鉄)
ア ナ ロ グ の 俯 瞰
安堵と恐怖。今年はこの二つの言葉を味わう年となった。年初から日経平均はじ
り高、春には2万円乗せ、安堵した矢先の中国発未曾有の大暴落。投資家を恐怖のど
ん底に陥れた。とまあ、これまでならここで話が終わるところだが、今の日本株は違う。
再び2万円を窺うところまできている。目先、国内政策期待、欧州中央銀行の追加金
融緩和期待、さらには米国の利上げなど相場を動かすきっかけには事欠かない。第二
ラウンドのゴングはどこで鳴るか?中国株動向だけは気掛かりではあるが…。
残すところ今年もあと1ヶ月。懲りずに今号も干支に関して自分なりの解釈を書
いてみよう。十干十二支で言うと、2016 年は丙申 ( ひのえさる )。丙は炎、申は金。
性格は明るく、感性が鋭い。時代の波に乗れば明るい未来が待っているが、逆らえば
後に尾を引く年となりそうな…。努力が報われ始める年とも言えるかな?
高配当性向のテクノプロ・ホールディングス (6028)、ついに東証一部上場変更申
請デジタルガレージ (4819)、世界の水を浄化して!炭素繊維の東レ (3402)。
(背骨整体で身も心もすっきり?!クレイジーゲーマー)
アナリストによる北陸企業便り
(織田真由美)
<エイチアンドエフ>
2016 年 3 月期第 2 四半期連結業績は 2013 年度、2014 年度の受注減少の影響から
減収となったが、アフターサービス工事の増加が利益に寄与し、営業利益は期初予想
を 1 億 36 百万円上回り 15 億 56 百万円に。受注高は前年同期比 11.4% 増の 126 億 87
百万円と順調に推移している。
第 2 四半期業績が堅調で、通期業績予想を上方修正、年間配当予想を 40 円から 45
円に引き上げた。受注高はわずかながらも 3 期ぶりに増加に転じる見通しで、営業利
益も一転して増益見通し。営業利益、経常利益については過去最高となった 2014 年
3 月期に及ばないものの、さらに上ぶれる可能性があり、過去最高益を更新しそうだ。
ただ、受注環境については注意が必要。新興国向け案件については納期の延期な
どメーカーの慎重な姿勢が見られるなど、経済減速がリスク要因となっているようだ。
足元では国内や北米などが支えとなっているが、その動向には注意したい。
新興国経済の先行き不透明感や流動性の低さが課題だが、予想 P E R は 7 倍程度と
割安感が強い。3% を超える配当利回りも魅力的だ。P E R は 10 倍以下で推移すること
が多いが、通期業績の上方修正、最高益更新が期待され、投資判断はOUTPERF
ORMとする。
罫 線 中 僧
6796 クラリオン
週足
500
400
300
200
100
0
日足
500
450
400
350
300
250
200
出所:ブルームバーグ
自動車のIT化が進展するなか、自動運転車の開発に向
けて各社しのぎを削る現状が浮き彫りになっている。株式市
場でも、自動運転車が有力テーマになりつつある。今回は自
動運転車を試作し、車版インテルを目指す日立製作所の子会
社で、自動駐車システム普及の一翼を担うクラリオンを取り
上げたい。
8、9月主力株が大幅に下げ、全体調整ムードのなか、
9/2 の安値 285 円から 10/23 の高値 472 円まで高値追いの逆
行高を演じた。その後は売りが先行し 25 日移動平均線割れ、
400 円割れまでの下落、直近は戻り高値 450 円前後で推移
している。12 月は再度調整を交える可能性は高いと予想し、
中期線 13 週移動平均線までの下げ、410 円台までの下げを
待っての買いが賢明か! (しんのすけ)
*情報シャトル特急便は、投資家の参考となる情報提供を目的としておりますが、
投資にあたってはご自身の判断でなされるようお願いします。
株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.1799%(税込)(1.1799% に相当
する金額が 2,565 円未満の場合は 2,565 円(税込))の委託手数料をご負担いただ
きます。株式は、株価の変動により損失が生じるおそれがあります。
非上場債券を当社が相手方となりお買い付けいただく場合は、購入対価のみお
支払いいただきます。債券は、金利水準の変動などにより価格が上下し、損失を生
じるおそれがあります。
投資信託にご投資いただくお客さまには、銘柄ごとに設定された販売手数料お
よび信託報酬等の諸経費等をご負担いただきます。投資信託は、主に国内外の株式
や公社債等の値動きのある証券を投資対象とし投資元本が保証されていないため、
当該資産の市場における取引価格の変動や為替の変動等により投資 1 単位当りの価
値が変動します。したがって、お客さまのご投資された金額を下回ることもありま
す。
外国株式・外国債券等は、為替相場の変動などにより損失が生じるおそれがあ
ります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、その商品等の上場有価証券
等書面、契約締結前交付書面やお客様向け資料をよくお読みください。