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 次 , 練 習 問 題 70 ( 2 )
g ( x ) = 1 ・x
2
(P258) の問題も見てみよう。これも,放物線 y =
ー 4 x + 3 と, 直 線
a
y = 0 とで囲まれる図形の面積 S2 を求める
x軸
問題 だ っ た 。
y = g ( x ) と y = 0 と の 交 点 の x 座 標 は, 1 と 3
α
β
だったので,面積 S2 を求めるのに必要な数値
a
y = g ( x ) = 1 ・x 2 ー 4x + 3
が a = 1 ,α = 1 , β = 3 となるんだね。
よっ て , 求 め る 面 積 S 2 は,
1
1
S2 =
=
a (β − α ) 3 = 1 ( ー ) 3
3 1
6
6
3
y=0
面積 S2
x
3
β
α
S 2 = a (β − α ) 3
6
1
1 23 = 22 = 4
3 と な っ て, こ れ も 前 に 定 積 分 で 計 算 し た 結 果 と 一
6・
3
致す る だ ろ う 。 ど う ? 面積公式の威力が分かっ た ?
そ れ で は , 次 の 練習問題で,さらに面積公式 を 利 用 し て み よ う 。
練習問題 72
面積公式
面積公式
1
CHECK
2
CHECK
3
CHECK
放 物 線 C : y = 2 x − 4 x と,直線 l : y = 2 m x + 1 ( m : 定 数 )
2
が あ る 。 放 物 線 C と直線 l とで囲まれる図形 の 面 積 S を 求 め よ 。
2
放 物 線 C : y = 2 x − 4x と, 直 線 l : y = 2mx + 1 と の 2 つ の 交 点 の x 座 標 α ,β (α <β )
a
を求めたら,放物線と直線とで囲まれる図形の面積 S を求める公式 : S =
| a | ( β −α ) 3 を
6
使 え ば い い ん だ ね。 こ の 問 題 の よ う に, 2 交 点 の x 座 標 α ,β が, m の 式 で 表 さ れ る
ような場合でも,面積公式を使えば,楽に面積を求めることができるんだよ。頑張ろう !
264
a
y = 2 m x + 1 ………
傾き
y 切片
y = 2x ( x − 2 )より,これは x 軸と ( 0 ,0 ) ,( 2 ,0 )
で交わる下に凸の放物線だね。
点 ( 0 ,1 ) を通る傾き 2m の直線
y 切片
y
α ,β (α <β ) を 求 め る た め に,
y = 2 x 2− 4 x
①,よ り y を 消 去 して,
2x 2 − 4 x − 2 m x − 1 = 0
α 0
−2 ( m +2 ) x
S= |
a|
( β −α ) 3
6
2
3
= ( β −α )
6
1
3
= ( β −α )
3
m 2+ 4m + 4 + 2
2
2
m + 2 ± √ m +4m + 6
2
=
この小さい方が α ,大きい方が β だね。
解の公式
a x 2 + 2 b ´x + c = 0 の
解 x=
− b´ ±
√ b´ 2− a c
a
よって , ① の 放 物 線 C と,の直線 l の交点の x 座 標 α ,β (α < β ) は
2
2
m + 2 − √ m +4m + 6
m + 2 + √ m +4m + 6
=
β
, である。
2
2
よって ,求 め る 放 物 線 C と直線 l とで囲まれる図 形 の 面 積 S を ,面 積 公 式
を使っ て 求 め る と ,
2
| a | ( β − α )3 より,
S=
6
m + 2 + √ m 2+4m + 6
2
m + 2 − √ m 2+4m + 6
2
265
微分法と積分法
α=
指 数 関 数・対 数 関 数
m + 2 ± √ (m +2) −2・(−1)
2
x=
x
面積
c
これを 解 い て ,
2β
三角関数
2 x 2− 2 ( m + 2 ) x − 1 = 0
2 b´
y = 2 m x +1
1
2x 2 − 4 x = 2 m x + 1
a
a
傾き2m
図形と方程式
とおく。①との交点の x 座標
1
2
3
4
5
方 程 式・式 と 証 明
{
y = 2 x 2 − 4 x ………①
2
S= | |
6
1
3
=
=
1
3
1
3
∴ S=
3
(
(
)
2
2
m + 2 + √ m +4m + 6
m + 2 − √ m +4m + 6
−
2
2
√ m 2+4m + 6
2
+
√ m 2+4m + 6
√ m 2+4m + 6
( √ m +4m + 6 )
2
2
)
3
3
√A + √A
2
2
= √A
だからね。
3
( m 2+ 4 m + 6 ) 2
1
3
1
( m 2 + 4 m + 6 ) 2 となって,答えが求ま る 。
3
1
A 2 = A1・A 2 = A√ A より,この面積 S は,
1
S = ( m 2 + 4 m + 6 ) √ m 2+4m + 6 と表しても,もちろんいいよ。
3
どう ? これで,面積公式の使い方にもずい分慣れただろう ?
それでは,重要な面積公式をもう 1 つ紹介しておこう。放物線と 2 本の接線
とで 囲 ま れ る 図 形 の面積は次の公式でアッとい う 間 に 求 め ら れ る ん だ ね 。
これも重要公式なので, シッカリ頭に入れよう !
面積公式 (Ⅱ)
y = ax 2 + bx + c と そ の 2 つ の 接 線 ①, ②
とで囲まれる図形の面積 S は , 放 物 線 と 2
2
接 線 の 接 点 の x 座 標 α , β (α < β ) と, x
の係数 a の 3 つだけで,次のように簡単
に計算できる。
面積 S =
266
a (β − α ) 3
12
放 物 線 y = a x2 + b x + c
S=
a
(β − α ) 3
12
接線②
接線①
交点
α
α +β
2
β
x
練習問題 73
1
面積公式
面積公式
2
CHECK
CHECK
3
CHECK
1 2
放物線 C : y = f ( x ) = x と,点 A ( 1 , − 4 ) が あ る 。
2
( 1 ) 点 A を 通 り , 放物線 C に接する 2 本の接線 L 1 と L 2 の 方 程 式 を 求
( 2 ) 放 物 線 C と 2 本 の接線 L 1 ,L 2 とで囲まれる 図 形 の 面 積 S を 求 め よ 。
( 1 ) は,
放物線 C 上にない点 A から放物線 C に引く接線の方程式を求める問題なん
3
3
3
3
3
3
3
3
3
だ ね 。 こ の 問 題 の 解 法 の手順は, 次の 3 ステップだよ。
(ⅰ)
放物 線 C : y = f ( x ) 上の点 ( t , f ( t )) における接線の方 程 式
3
3
3
(ⅱ)
① は ,点 A ( 1 ,− 4 ) を通るので,この座標を①に代入し て ,t の 2 次 方 程 式 を 作 る 。
(ⅲ) t の 2 次 方 程 式 を 解いて, t の値を①に代入して,接 線 の 方 程 式 を 求 め る 。
ち ょ っ と メ ン ド ウ だ け れど, 頑張ろう。
S=
a
(β − α ) 3 を 使 え ば, 簡単に答えを導けるんだね。
12
( 1 ) 放 物 線 C : y = f ( x ) = 1 x 2 を x で微分
f ( 1 ) = 1 ・ 1 2 = 1 となるので ,
2
2
点 A(1, − 4) は 放 物 線 C 上 の
2
して,
(ⅰ) よ っ て , 放 物線 C 上の点
1 t2
2
[ y = f ´ ( t ) ・ ( x − t ) + f ( t )]
y = t ・ ( x − t ) +
y = t ・ x −
点ではないね。
( t , 12 t ) におけ る 接 線 の 方 程 式 は
微分法と積分法
( )
´
f ´(x) = 1 x2 = 1 ・2x = x
2
2
2
f(t)
y = t ・x − t2 + 1 t2
2
1 t2
……① となる。
2
−
指 数 関 数・対 数 関 数
( 2 ) は , 放 物 線 と 2 つ の接線とで囲まれる図形の面積を求め る 問 題 な の で , 面 積 公 式
三角関数
y = f ´ ( t ) ・ ( x − t ) + f ( t ) …………① を立てる。
図形と方程式
めよ。
1
2
3
4
5
方 程 式・式 と 証 明
この面積公式についても, 次の練習問題で早速練習しておこう。
1 2
t
2
1st. ステップ
まず,C 上の点
( t ,f ( t )) に お け る
接線の式を立てる。
267