行列の n 乗 行列という道具は高校数学でも終盤になって学習するからか、それとも教科書が中途半端な内容しか扱って いないからか、その演算について天下り的に知識を与えられ、その有用性をあまり見い出せない、漠然とした まま、なんともすっきりしていない生徒が多いと思います。線形代数というものを大学1年程度で習えば、実 はその根底に流れる美しい理論により極めてすっきりと整理されるようであります(「ようであります」とした のは私自身が線形代数について頼りあるとは言い切れない……今でも勉強中!)が、高校段階では扱う内容が 限られている以上、やむを得ないということもあるでしょう。しかしながら、行列について、その n 乗を求め るという計算は、単独で取り上げてもなかなか興味深いものがあります。そこで、行列の n 乗の計算について 少しまとめてみたいと思います。2行2列の行列に限って考えますが、2行2列での理解が3行3列以上の行 列についての理解にもつながっていきますので、理解しやすい2行2列の行列について考えましょう。 ケーリー・ハミルトンの恒等式 a ⎞ ⎛a A = ⎜ 11 12 ⎟ に対し、 A2 − ( a11 + a22 ) A + (a11a22 − a12 a21 ) E = O …(*) ⎝ a21 a22 ⎠ が成立する( E は単位行列)。(*)をケーリー・ハミルトンの恒等式という。 証明は成分計算により容易に示されるので省略します。 この式の解釈については、A2 = ( a11 + a22 ) A − ( a11a22 − a12 a21 ) E と変形されることから、A を A および E で 2 表すことができる、つまり「次数下げの道具」として捉えておくのがいいでしょう。 ちなみに、行列 A の対角成分の和: a11 + a22 を trace(トレース:跡)といい、 a11a22 − a12 a21 を determinant(ディターミナント:行列式)といいます。 それぞれ tr A 、det A と略して表します。 さらにちなみにですが、一般的には、 n 次の正方行列 A に対して、 F ( x ) =| xE − A | (||は行列式を表す) とするとき、 F ( A) = O となります。これをケーリー・ハミルトンの定理と言います。今回は2行2列の行列 について考えるので、深入りしないことにします。 さて、このケーリー・ハミルトンの恒等式をうまく利用して、さっそく行列の n 乗の計算をしていきましょう。 (A) det A = 0 のとき 〔ケーリー・ハミルトンの恒等式を用いる方法〕 ⎛ 4 2⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝2 1⎠ 2 〔解答〕ケーリー・ハミルトンの恒等式より、 A − (4 + 1) A + (4 ⋅1 − 2 ⋅ 2) E = O (例題1) A = ⎜ ∴ A2 = 5 A …(*) (*)の関係を繰り返し用いることにより、 An = 5n −1 A 〔※(*)は、行列 A に対して「『行列 A を乗じること』と『 5 を乗じること』が同等の価値をもつ」という ことを表している。〕 よって、 A = 5 n n −1 ⎛ 4 2 ⎞ ⎛ 4 ⋅ 5n −1 2 ⋅ 5n −1 ⎞ ⎟ ⎜ ⎟=⎜ n −1 5n −1 ⎠ ⎝ 2 1⎠ ⎝ 2⋅5 ⎛ a11 a12 ⎞ n n −1 ⎟ に対し、 det A = 0 (つまり、 a11a22 − a12 a21 = 0 )ならば、 A = ( a11 + a22 ) A ⎝ a21 a22 ⎠ 一般的に、 A = ⎜ (B)tr A = 0 のとき 〔ケーリー・ハミルトンの恒等式を用いる方法〕 ⎛ 2 −2 ⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝ 1 −2 ⎠ 2 〔解答〕ケーリー・ハミルトンの恒等式より、 A − (2 + (−2)) A + (2 ⋅ (−2) − (−2) ⋅1) E = O 3 2 (*)の関係より、 A = AA = A(2 E ) = 2 A A4 = AA3 = A(2 A) = 2 A2 = 2(2 E ) = 22 E A5 = AA4 = A(22 E ) = 22 A (例題 2) A = ⎜ ∴ A2 = 2 E …(*) # となることがわかる。したがって、 m を1以上の整数として、 n = 2m のとき n = 2m − 1 のとき ⎛ 1 0 ⎞ ⎛ 2m A =2 E=2 ⎜ ⎟=⎜ ⎝0 1⎠ ⎝ 0 n m m ⎛ 2 −2 ⎞ ⎛ 2m −2m ⎞ An = 2m−1 A = 2m−1 ⎜ ⎟ ⎟ = ⎜ m−1 −2m ⎠ ⎝ 1 −2 ⎠ ⎝ 2 ⎛ a11 a12 ⎞ ⎟ に対し、tr A = 0 (つまり、 a11 + a22 = 0 )ならば、 ⎝ a21 a22 ⎠ 一般的に、 A = ⎜ n = 2m のとき An = ( − a11a22 + a12 a21 ) m E n = 2m −1 のとき (C) det A ≠ 0 、tr A ≠ 0 のとき An = (− a11a22 + a12 a21 ) m −1 A 〔ケーリー・ハミルトンの恒等式を用いる方法〕 ⎛1 1 ⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝ 0 −2 ⎠ 2 〔解答〕ケーリー・ハミルトンの恒等式より、 A − (1 + (−2)) A + (1 ⋅ (−2) − 1⋅ 0) E = O (例題3) A = ⎜ ∴ A2 + A − 2 E = O …(*) 2 ⎪⎧ A − A = −2( A − E ) (*) ⇔ ⎨ 2 ⎪⎩ A + 2 A = A + 2 E An ( A − E ) = (−2) n ( A − E ) ⇔ An +1 − An = (−2) n ( A − E ) n ② ⇔ A ( A + 2E ) = A + 2E 0⎞ ⎟ 2m ⎠ ⎧ A( A − E ) = −2( A − E ) ⇔ ⎨ ⎩ A( A + 2 E ) = A + 2 E "① "② ① ⇔ …③ ⇔ An +1 + 2 An = A + 2E …④ n n ④−③より、 3 A = ( A + 2 E ) − (−2) ( A − E ) 1 ⎞ ⎛ 1 0 ⎞ ⎫⎤ ⎛1 0⎞ 1 ⎡⎛ 1 1 ⎞ n ⎧⎛ 1 An = ⎢ ⎜ ⎟ + 2⎜ ⎟ − (−2) ⎨⎜ ⎟−⎜ ⎟ ⎬⎥ 3 ⎣⎢⎝ 0 −2 ⎠ ⎝0 1⎠ ⎩⎝ 0 −2 ⎠ ⎝ 0 1 ⎠ ⎭⎦⎥ 1 ⎞ ⎤ 1 ⎛ 3 1 − (−2) n ⎞ 1 ⎡⎛ 3 1 ⎞ n ⎛0 = ⎢⎜ − ( − 2) ⎟ ⎜ ⎟⎥ = ⎜ n ⎟ 3 ⎣⎝ 0 0 ⎠ ⎝ 0 −3 ⎠ ⎦ 3 ⎝ 0 3 ⋅ (−2) ⎠ (D) det A ≠ 0 、tr A ≠ 0 のとき 〔固有値・固有ベクトルを用いる方法〕 ⎛4 2 ⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝ 3 −1⎠ G G G ⎛ x ⎞ ⎛ 0⎞ 〔解答〕 Au = ku …(*)となる u = ⎜ ⎟ ≠ ⎜ ⎟ を求める。 ⎝ y ⎠ ⎝ 0⎠ G G (*) ⇔ Au = kEu G G ⇔ ( A − kE ) u = 0 (例題4) A = ⎜ G −1 G ここで、 ( A − kE ) が存在すると仮定すると、 u = 0 となり不合理。 したがって、 det( A − kE ) = 0 ⇔ (4 − k )( −1 − k ) − 2 ⋅ 3 = 0 ⇔ k 2 − 3k − 10 = 0 ⇔ ( k − 5)( k + 2) = 0 k = 5, −2 ←固有値 (1) k = 5 のとき ⎛ 4 2 ⎞⎛ x ⎞ ⎛ x⎞ ⎟ ⎜ ⎟ = 5⎜ ⎟ ⇔ x = 2 y ⎝ 3 −1⎠ ⎝ y ⎠ ⎝ y⎠ JG ⎛ 2 ⎞ ⎛ 2⎞ ⎛ 2⎞ u1 = ⎜ ⎟ とおくと、(*)は成り立つ。よって、 A ⎜ ⎟ = 5 ⎜ ⎟ ⎝1⎠ ⎝1⎠ ⎝1⎠ (*) ⇔ ⎜ …① (2) k = −2 のとき ⎛ 4 2 ⎞⎛ x ⎞ ⎛ x⎞ ⎟ ⎜ ⎟ = −2 ⎜ ⎟ ⇔ 3x = − y ⎝ 3 −1⎠ ⎝ y ⎠ ⎝ y⎠ JJG ⎛ 1 ⎞ ⎛1⎞ ⎛1⎞ u2 = ⎜ ⎟ とおくと、(*)は成り立つ。よって、 A ⎜ ⎟ = −2 ⎜ ⎟ ⎝ −3 ⎠ ⎝ −3 ⎠ ⎝ −3 ⎠ (*) ⇔ ⎜ ①、②より ⎛ (−2)n ⎞ ⎛ 2 ⎞ n ⎛ 2 ⎞ ⎛ 2 ⋅ 5n ⎞ n⎛ 1 ⎞ n⎛ 1 ⎞ A ⎜ ⎟ = 5 ⎜ ⎟ = ⎜ n ⎟ 、 A ⎜ ⎟ = (−2) ⎜ ⎟ = ⎜ n⎟ ⎝1⎠ ⎝1⎠ ⎝ 5 ⎠ ⎝ −3 ⎠ ⎝ −3 ⎠ ⎝ −3(−2) ⎠ n n ⎛ 2 1 ⎞ ⎛ 2 ⋅ 5n ⎟=⎜ n ⎝ 1 −3 ⎠ ⎝ 5 したがって、 A ⎜ ⎛ 2 ⋅ 5n ⇔ A =⎜ n ⎝ 5 n = (−2) n ⎞ ⎟ −3(−2) n ⎠ (−2) n ⎞ ⎛ 2 1 ⎞ ⎟⎜ ⎟ −3(−2) n ⎠ ⎝ 1 −3 ⎠ 1 ⎛ 2 ⋅ 5n ⎜ −7 ⎝ 5n −1 (−2)n ⎞ ⎛ −3 −1⎞ ⎟⎜ ⎟ −3(−2)n ⎠ ⎝ −1 2 ⎠ 1 ⎛ 6 ⋅ 5n + (−2) n = ⎜ 7 ⎝ 3 ⋅ 5n − 3(−2)n 2 ⋅ 5n + (−2)n +1 ⎞ ⎟ 5n − 3(−2) n +1 ⎠ …② (E) det A ≠ 0 、tr A ≠ 0 のとき 〔行列の多項式を用いる方法①〕 ⎛ −2 1 ⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝ −4 3 ⎠ 2 〔解答〕ケーリー・ハミルトンの恒等式より、 A − ((−2) + 3) A + ((−2) ⋅ 3 − 1 ⋅ (−4)) E = O (例題5) A = ⎜ ∴ A2 − A − 2 E = O …(*) An = ( A2 − A − 2 E )( An − 2 + a3 An −3 + "" + an E ) + aA + bE ⇔ An = aA + bE ( a, b は定数)…①と表現できる。 ここで、 x n を x 2 − x − 2 で割った余りは、 f ( x) = x = ( x + 1)( x − 2) P ( x) + ax + b n ⎧⎪ f (−1) = (−1) n = − a + b 2n − (−1) n 2n + 2 × (−1) n と表せることを利用すると、 ⎨ より、 a = …② ,b= n 3 3 ⎪⎩ f (2) = 2 = 2a + b 2n − (−1) n 2n + 2 × (−1) n A+ E 3 3 2n − (−1) n ⎛ −2 1 ⎞ 2n + 2 × (−1) n ⎛ 1 0 ⎞ = ⎜ ⎟+ ⎜ ⎟ 3 3 ⎝ −4 3 ⎠ ⎝0 1⎠ An = したがって、①、②より ⎛ −2n + 4 × (−1) n ⎜ 3 = ⎜ n+2 ⎜ −2 + 4 × (−1) n ⎜ 3 ⎝ (F) det A ≠ 0 、tr A ≠ 0 のとき 2n − (−1) n ⎞ ⎟ 3 ⎟ 2n + 2 − (−1) n ⎟ ⎟ 3 ⎠ 〔行列の多項式を用いる方法②〕 ⎛ −4 −1 ⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 1 − 2 ⎝ ⎠ 2 〔解答〕ケーリー・ハミルトンの恒等式より、 A − ((−4) + ( −2)) A + ((−4) ⋅ (−2) − (−1) ⋅1) E = O (例題6) A = ⎜ ∴ A2 + 6 A + 9 E = O …(*) An = ( A2 + 6 A + 9 E ) P( A) + aA + bE ⇔ An = aA + bE ( a, b は定数)…①と表現できる。 ここで、 f ( x) = x = ( x + 6 x + 9) P ( x) + ax + b …② n 2 = ( x + 3) 2 P( x) + ax + b より、 n −1 2 2 f ´( x) = nx = 2( x + 3) P ( x) + ( x + 3) P´( x) + a …③ n ⎪⎧(−3) = −3a + b ②、③に x = −3 を代入して、 ⎨ n −1 ⎪⎩ n(−3) = a ①、④より、 A = n(−3) n n −1 ⇔ となるから、 a = n(−3) n −1 , b = (1 − n)(−3) n …④ A + (1 − n)(−3) n E 0⎞ ⎛ −4 − 1 ⎞ n ⎛1 = n(−3) n −1 ⎜ ⎟ + (1 − n)(−3) ⎜ ⎟ ⎝ 1 −2 ⎠ ⎝0 1⎠ ⎛ −4n(−3) n −1 + (1 − n)(−3) n ⎞ − n(−3) n −1 =⎜ n −1 n −1 n⎟ −2n(−3) + (1 − n)(−3) ⎠ n(−3) ⎝ ⎛ (−n − 3)(−3) n −1 −n(−3) n −1 ⎞ =⎜ ⎟ n −1 (n − 3)(−3) n −1 ⎠ ⎝ n(−3) (G) det A ≠ 0 、tr A ≠ 0 のとき 〔行列の対角化〕 ⎛ 1 −2 ⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝1 4 ⎠ G G G ⎛ x ⎞ ⎛ 0⎞ 〔解答〕 Au = ku …(*)となる u = ⎜ ⎟ ≠ ⎜ ⎟ を求める。 ⎝ y ⎠ ⎝ 0⎠ G G G G (*) ⇔ Au = kEu ⇔ ( A − kE ) u = 0 (例題7) A = ⎜ G −1 G ここで、 ( A − kE ) が存在すると仮定すると、 u = 0 となり不合理。 したがって、 det( A − kE ) = 0 ⇔ (1 − k )(4 − k ) − ( −2) ⋅1 = 0 ⇔ k 2 − 5k + 6 = 0 ⇔ ( k − 2)( k − 3) = 0 k = 2, 3 ←固有値 (1) k = 2 のとき ⎛ 1 −2 ⎞⎛ x ⎞ ⎛ x⎞ ⎟⎜ ⎟ = 2 ⎜ ⎟ ⇔ x = −2 y ⎝ 1 4 ⎠⎝ y ⎠ ⎝ y⎠ (*) ⇔ ⎜ JG ⎛2⎞ ⎟ …① ⎝ −1 ⎠ よって、 u1 = ⎜ (2) k = 3 のとき JJG ⎛ 1 −2 ⎞⎛ x ⎞ ⎛ x⎞ ⎟⎜ ⎟ = 3 ⎜ ⎟ ⎝ 1 4 ⎠⎝ y ⎠ ⎝ y⎠ JG JJG ⎛ 2 ①、②より P = (u1 u2 ) = ⎜ ⎝ −1 ⎛ 1 1 ⎞ ⎛1 −1 よって、 P AP = ⎜ ⎟⎜ ⎝ −1 −2 ⎠ ⎝1 ⎛1⎞ ⎟ …② ⎝ −1 ⎠ 1⎞ 1 ⎛ −1 −1⎞ ⎛ 1 1 ⎞ −1 ⎟ おくと、 P = ⎜ ⎟ =⎜ ⎟ −1 ⎠ −1 ⎝ 1 2 ⎠ ⎝ −1 −2 ⎠ −2 ⎞ ⎛ 2 1 ⎞ ⎛ 2 0 ⎞ ⎟⎜ ⎟=⎜ ⎟ 4 ⎠ ⎝ −1 −1⎠ ⎝ 0 3 ⎠ ⎛ 2 0⎞ したがって、 ( P AP ) = ⎜ ⎟ ⎝ 0 3⎠ n (*) ⇔ ⎜ −1 ⎛ 2n よって、 A = P ⎜ ⎝0 n n ⇔ x = −y から ⎛ 2n P −1 An P = ⎜ ⎝0 0 ⎞ −1 ⎛ 2 1 ⎞ ⎛ 2n ⎟P =⎜ ⎟⎜ 3n ⎠ ⎝ −1 −1⎠ ⎝ 0 (H) det A ≠ 0 、tr A ≠ 0 のとき よって、 u2 = ⎜ 0⎞ ⎟ 3n ⎠ 0 ⎞ ⎛ 1 1 ⎞ ⎛ −3n + 2n +1 −2 ⋅ 3n + 2n +1 ⎞ ⎟⎜ ⎟ ⎟=⎜ 3n ⎠ ⎝ −1 −2 ⎠ ⎝ 3n − 2n 2 ⋅ 3n − 2n ⎠ 〔数学的帰納法〕 ⎛1 2⎞ n ⎟ のとき、 A を求めよ。 ⎝0 1⎠ ⎛ 1 2 ⎞⎛ 1 2 ⎞ ⎛ 1 4 ⎞ ⎛1 4⎞⎛1 2⎞ ⎛1 6⎞ ⎛ 1 2n ⎞ 2 3 2 n 〔解答〕 A = ⎜ ⎟⎜ ⎟=⎜ ⎟、A = A A=⎜ ⎟⎜ ⎟=⎜ ⎟ より A = ⎜ ⎟ ⎝ 0 1 ⎠⎝ 0 1 ⎠ ⎝ 0 1 ⎠ ⎝0 1⎠⎝0 1⎠ ⎝0 1⎠ ⎝0 1 ⎠ (例題8) A = ⎜ と推定できるので、これが正しいことを数学的帰納法で証明する。 ⎛1 A=⎜ ⎝0 ⎛1 k (ⅱ) n = k のとき、 A = ⎜ ⎝0 ⎛1 2⎞⎛1 Ak +1 = AAk = ⎜ ⎟⎜ ⎝0 1⎠⎝0 (ⅰ) n = 1 のとき 2⎞ ⎟ より成り立っている。 1⎠ 2k ⎞ ⎟ であると仮定する。このとき、 1⎠ 2k ⎞ ⎛ 1 2k + 2 ⎞ ⎛ 1 2(k + 1) ⎞ ⎟=⎜ ⎟=⎜ ⎟ より、 n = k + 1 のときにも成立。 1 ⎠ ⎝0 1 ⎠ ⎝0 1 ⎠ ⎛ 1 2n ⎞ n (ⅰ)(ⅱ)より A = ⎜ ⎟ ⎝0 1 ⎠
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