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チャイルドが暮らす地域のご紹介
BGD-192234
チャイルド・スポンサーシップは、1人の子どもを対象にしたお金や物の提供ではありません。
支援地域の人々が、子どもの健やかな成長のために必要な環境を整えていくことを支援するプログラムです。
チャイルドが暮らす地域と、現地でワールド・ビジョンが実施している開発プログラムについてご紹介します。
バングラデシュ人民共和国
国情報
南アジアに位置し、インド、ミャンマーと国境を接し、南はインド
洋に面しています。日本の4割ほどの国土に約1億5000万人
が暮らしています。ベンガル人が人口の98%を占め、イスラム
教徒が約90%と多数派です。公用語はベンガル語。国の中央
部をガンジス川が流れ、国土の大部分はデルタ地帯で、サイ
クロンや洪水などの自然災害の被害を受けやすい国です。
出典:外務省
地域情報
ビルゴンジ地域開発プログラム
(BGD-192234)
支援期間:2010年~2025年*
*支援期間はプログラム準備期間を含みます。支援終了予定日や活動の目標は、予期し
バングラデシュ
ない突発事項やプログラムの進捗状況により、変更される場合があります。
首都のダッカから北西へ約410km、車で約8.5時間の場所に位置するディナスプー
ル県ビルゴンジ郡にて、ビルゴンジ地域開発プログラムを実施しています。支援地
域には、サンタル族、オラオン族、ムショホル族など、多くの少数民族が住んでいま
す。バングラデシュ全体では、女性差別が問題になっていますが、少数民族の中に
は母系制民族もあり、男性の方が不利な状況におかれる場合もあります。少女の早
婚、児童労働、家庭内暴力なども地域社会の問題となっています。
ダッカ ●
ビルゴンジ
地域開発プログラム
地域の課題
乏しい教育環境と機会
就学前教育の場が不足し
小学校入学の準備ができない子どもが多い
劣悪な保健・衛生状態
5歳以下の低体重の子どもの割合
20.3%*
低い所得と食料不足
子どもの食費・教育費を賄うことができない世帯
一般的な家庭の台所。家庭が貧しいため家事・手伝
いに追われ、学校に行けない子どもたちがいます
37%*
*2015年時点
乏しい教育環境と機会
親が教育の大切さを理解しておらず、小学校を終えると女の子は両親
から結婚を強いられたり、男の子は家計を助けるために働きに出るよう
求められることがあります。
ワールド・ビジョンが行う支援活動
 校舎の建設や改修、机・イスなど備品の提供
 就学前教育センターを運営し、ベンガル語の読み書きや衛生的習慣
など小学校入学に備えた幼児教育を実施
 PTAや地域住民を対象とした教育の重要性に関する啓発活動
 学用品や奨学金の支給、学習が遅れている子どもへの補習授業
子どもたちが質の高い教育を継続的
に受けることができるよう支援します
劣悪な保健・衛生状態
出産前健診を受ける母親の割合が52%、出産後健診の受診割合
も38.4%と低く、特に妊娠中・授乳中の母親の啓発が必要です。
子どもたちの栄養不良も深刻です。
ワールド・ビジョンが行う支援活動
 母親を対象に子どもの栄養や健康管理に関する研修を実施
 衛生的習慣やトイレの利用についての啓発活動
 井戸や衛生的なトイレの設置を支援
母親たちに栄養価の高い食事の作り方を教え、家庭
で実践することで子どもたちの栄養状態を改善します
低所得・食料不足
貧困が深刻な問題となっています。多くの人々
が自分の土地を持っておらず、小作農や日雇い
労働で暮らしています。必要な食料を確保できな
い家庭も少なくありません。
ワールド・ビジョンが行う支援活動
 野菜栽培や家畜飼育のトレーニングの実施、
肥料や農機具、家畜の提供
 農業以外の収入を得られるよう、縫製や竹細
工などのトレーニングの実施
 地域の開発に取り組む住民グループを組織し、
リーダーシップやマネジメントの研修を実施
農業以外の収入の道が得られるよう支援します
支援はチャイルドの生活を変える力となります
アフサナちゃんは両親と3人の兄弟と暮らしています。
母親は息子だけでなく娘にも教育を受けさせたいと考え
ていましたが、父親は「女の子を学校に行かせるのは無
駄だ」と考えていました。
しかし、ワールド・ビジョンの支援が始まり、両親は子ど
もの権利や教育の重要性について学びました。その結
果、父親は考えを変え、アフサナちゃんにも教育を受け
させることを決めました。アフサナちゃんは今、学校の先
生になるという夢を持って一生懸命勉強しています。
ワールド・ビジョンは、アフサナちゃんのような子どもたち
が希望を持って成長できるよう、支援活動を行っています。