亜鉛欠乏症 亜鉛欠乏症

仙台国際センター
仙台国際センター
8
第
会場
会場
( 展示棟
展示棟 1F
1F 会議室
会議室 1・2)
1・2)
写真提供:宮城県観光課
司会
川上
川
上 重彦
彦
演者
倉澤
倉
澤 隆平
隆平 先生
先生
金沢医科大学 形成外科学教室 教授
東御市立みまき温泉診療所 顧問
亜鉛欠乏症患者が存在する』ことに気付いた。1961年に
プラサドがヒトの 亜鉛欠乏症 の 存在 を 示唆する論文を出し
半世紀が経った 。この 間 に 文献的 には 、個々に 多彩 な 亜鉛
欠乏症状 が 報告 されている 。日本 では 、日大耳鼻咽喉科教授
であった(故)冨田寛先生の仕事で、『亜鉛欠乏症は味覚障害』
として知られているが、それ以外には『これほど多彩な欠乏症
状がある』と実感を持って知る医師は殆どいないと言ってよい。
しかし、この約10年余で、実に多くの、多彩な症例を経験した。
それは味覚障害はもちろん、食欲不振・減退から拒食、褥瘡の
!!
の臨床と疫学
2002年『多くの医師が考えているよりも、遙かに多くの
亜鉛欠乏症
The 17th Annual Congress of Japanese Society of Pressure UIcers
会場
土
多数で、多彩な
日時
8 29 日
2015
2
015 年
月
12:10 ∼ 13:10
12:10
13:10
10
∼褥瘡の治療・予防には、適切な局所療法 & 亜鉛補充による全身療法を
∼
第17回 日本褥瘡学会学術集会
ランチ
チョ
ョンセミナー12
発症・治癒の遅延、多くの原因不明とされる皮膚疾患、掻痒等
の極々ありふれた皮膚症状、高齢者の皮膚状態にも、更に舌痛
をはじめ口腔・咽頭症状に貧血、下痢、そして元気度にも及ぶ
多彩なものであり、最近の分子生物学的知見を含めて、その
成因が続々と解明されつつある。
ランチョンセミナーは事前登録制です。セミナー規定数に達し次第終了致します。
共催
第 17 回 日本褥瘡学会学術集会 /
15W07F1
褥瘡の治癒経過と血清亜鉛値の推移
亜鉛補充療法の開始から2ヶ月余りで褥瘡が治癒した症例です。
在宅療養の方です。2004年6月より、下痢や褥瘡の症状で亜鉛補充療法を実施しては、軽快すると
中断を繰り返していました。2005年4月ショートステイ時に左踵部の進行した褥瘡、および腰部と 仙骨部に初期の褥瘡を認め受診となりました。
2005 年 4 月 11 日 ショート入所時
入所時、褥瘡ですので、亜鉛補充を開始しました。
局所療法はイソジンシュガーのみです。
Zn
ALP
ALB
77 μg/dL
235 U/L
2.7 g/dL
2005 年 2 月 9 日 検査値
2005 年 5 月 9 日 亜鉛補充開始から約1ヶ月経過
腰部、仙骨部の褥瘡はほとんど軽快しました。
左踵部は同日にデブリードメントを実施しています。
Zn
ALP
ALB
78 μg/dL
321 U/L
3.5 g/dL
2005 年 5 月 30 日 ショート退所時
褥瘡はかなり縮小し、在宅療養となりました。
つまり、褥瘡発症前と同じ介護状態に戻り ましたが、褥瘡は悪化することなく、6月中旬
には治癒したとのことです。
2005 年 9 月 7 日 ショート再入所時
(退所から約 3 ヶ月)
踵も腰部も完治しています。
Zn
ALP
ALB
111 μg/dL
317 U/L
3.7 g/dL
2006年1月に補充療法を中止したところ、同年11月にはZnが65μg/dLに低下していたため、再発予防
に維持療法を開始しました。その後、再発は起きていません。
発症の前後で変えたことは、亜鉛補充療法を開始・継続した点のみです。
多くの褥瘡は亜鉛欠乏症です。
血清亜鉛値の動きで維持療法をすれば、褥瘡の再発予防が可能になります。
詳細については、亜鉛欠乏症のHP http://www.geocities.jp/ryu_kurasawa/をご訪問下さい。