今回は院内の「新規採用・中止薬剤」についてお知らせ致します 院内の

NO.12
2015年 9 月 発行
QIとは、Quality indicator 医療の質を測る指標のことです。
委員会設置から 3 年が経過しました。設置の目的は、「医療活動の見える化」です。自分たちの
医療活動をQIを通して、経時的にみたり、他の医療機関と比べることで客観的に評価します。
健生病院では、現在全日本「医療の質の向上推進事業」に参加し、データの収集、分析に取り組ん
でいます。
今回は院内の「新規採用・中止薬剤」についてお知らせ致します
世の中に約 18,000 の処方箋医薬品があり、外来処方では基本的に自由に処方することができます。
しかし院内では薬の管理に限界があるため、約 1,600 の院内採用薬品※1を決めています。過去 2 年
間の薬品の動きについて追ってみました。
※1 院内採用薬品:基本的に院内で使用出来る薬品。
★院内の採用薬品の推移についてデータ化してみると…
院内のデータ
〈図 1〉
2013 年度 2014 年度
新規採用
29
35
中止薬品
1
5
採用変更
67
43
本来は、
新規採用薬品と
中止薬品の数が同じ
でないといけない!
・2013 年度の院内採用薬品※1数は年度末時点で 1657
12 品目増加!
・2014 年度の院内採用薬品※1数は年度末時点で 1669
昨年度、一昨年度ともに新規採用薬品に比べ採用中止薬品が少なく院内の薬品在庫が増加傾向にあるこ
とが分かりました。院内採用薬品※1が増えると管理しきれず不動在庫の原因となるため、今後採用中止
薬剤の検討が課題となってくるでしょう。
★他に、院内の採用薬品がどんどん後発医薬品※2 へ切り替えが進んできていることが分かりました。
※2 後発医薬品:ジェネリック薬品。先に発売された医薬品と同じ製造工程で作られているため価格
が安く抑えられています。薬効成分は先発医薬品と同じですが、添加物が異なることがあります。
図 1 を見ても、2013 年度より 2014 年度の方が採用変更数が多くなっています。変更された薬品
の内訳は・・・
院内のデータ
〈図 2〉
2013 年度 2014 年度
後発医薬品変更
37
56
会社変更
1
4
薬の剤形変更
2
3
類似薬品への変更
2
3
名称のみの変更
1
0
採用規格変更
0
1
採用薬品の変更は殆
どが後発医薬品※2 へ
の変更です
★後発医薬品※2 以外の変更は・・・
◯販売会社の変更→漢方が主に変更
◯薬の剤形変更→「錠剤」から「口腔内崩壊錠」へ
◯類似薬品への変更→前の薬品から副作用の少ない成分へ
◯名称のみの変更→プレミネント配合錠からプレミネント LD 錠へ
◯採用規格変更→28 吸入の薬から 60 吸入の薬へ
などがあり、他、製造中止等で院内採用薬品※1を変更する事もあります。
国の政策として医療費の削減のため後発医薬品※2 使用を推奨しています。患者様としては後発医薬
品※2 を使うことによって薬代が安くなるメリットがあります。
・・・しかし!添加物等の違いから同じ薬であるはずなのに薬が合わず、いつもと違う効き目に感じ
ることがあります。元の医薬品から後発医薬品※2 への変更は、医師・薬剤師に相談して自分の体に
合った物を探してみましょう。